“『THE W』ファイナリスト”茶々 独占インタビュー …演技力抜群コント女優の知られざる過去

『女芸人No.1決定戦 THE W 2021』(日本テレビ系)にて強烈なインパクトを残したピン芸人・茶々。惜しくもファーストステージで敗退しましたが、彼女の演技力を活かしたコントや、審査員の票をもらい嬉し泣きした姿はSNSでも話題に。「独特の世界観」「めっちゃ面白いし美人」「茶々さんの涙が美しすぎる…」との書き込みがあるように、茶々の魅力に取り憑かれている人も多くいるようです。

出典: FANY マガジン
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しかしながら、芸歴2年目ということもあって、ミステリアスな部分も多め……。そこで今回、彼女の経歴を探るべく『THE W』前にインタビューを行いました。決勝直前インタビューと合わせてご覧ください。
(※本記事は決勝直前インタビューでは記載しなかった茶々の経歴を中心に再構成したものです。)

決勝直前インタビューはこちら

同級生にも両親にも内緒で芸人に…

ーーネガティブな発言が多い茶々さん。生まれたときはどうだったんですか?

“私なんて生まれてごめんなさい”と思っていました。身内にはせめて笑っていただこうということで、家族の前ではひょうきんでいました。

ーー では、茶々さんが芸人になると知ったとき、ご両親は驚きがなかったのでは?

じつは、まだ知らないんです(大会前)。母親はお笑いが好きで、絶対に賞レースを観るので、本番で知らせようと思っています。最終的に受け入れてくれるとは思うのですが……。

ーー お母様は茶々さんの将来について何かおっしゃっていたんですか?

ずっと「医者か弁護士になれ」と言われていました。私自身も中学くらいまでは成績がよかったんで、本当に目指そうと思っていましたね。

出典: FANY マガジン
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ーーどんな学生時代を過ごしていたんですか?

中学生まではひょうきんものだったんですけど、高校に上がってみんなが恋愛を初めてから、私だけ浮いた存在になって……友達が一人もいなくなりました。自分のことが大好きだったんで大丈夫でしたけど。

ーー 自分は恋愛したいと思わなかったんですか?

思わなかったですね。クラスで男の子が女の子を笑わせようとしていたんですけど、私は笑っているふりをしながら、“自分のほうが面白い”と思っていました。

ーー 同級生の方も、茶々さんが芸人になったことを知らないそうですね。

(知り合いにバレないように)本名非公表でやっていたんですけど、(テレビで)顔を見たら分かりますかね……。おそらく、私以外のところではみんなLINEとかSNSで繋がっているじゃないですか。知らないところで『出てたよ』『あの芸人〇〇(本名)じゃない?』とか言われるのが本当に恥ずかしい。

ミュージカル俳優からコント女優へ

ーー 芸人になる前は、ミュージカル俳優をされていたそうですね。

もともとクラシックバレエをやっていて、人前で歌ったり踊ったりするのが好きでした。ミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』を観てやってみたいなと。

ーー 「芸人になりたい」という気持ちはなかったんですか?

“私みたいな普通の女が目指すものではない”と思っていたんですけど、ずっと憧れはありました。一番かっこいいと思っていましたね。

出典: FANY マガジン
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ーー お母様からは一般的な進路を望まれていながらも、ミュージカル俳優への夢は捨てきれなかったと。

高校から大学に進学するときに「上京したい」と言いましたが、母親からは「冗談じゃない」と言われました。なので、渋々福岡の普通の大学に入学しました。1年くらいはその大学に通ったのですが、(夢を捨てきれず)結局、中退してお金を貯めて東京のミュージカル学校に行きました。

卒業後は事務所に所属せず、フリーでミュージカル俳優の活動をしていました。大きな劇団の端役で出たり、小さな劇団のミュージカルでは主役で出たりしたことはありますが、基本は“何にもなれないまま”過ごしていましたね。

長らくミュージカル俳優をやってきて、ようやく“何やってるんだろう。私がやりたかったのはこれなのか”と気づきまして、NSC(吉本興業の養成所)に入りました。じつは、ミュージカル俳優をやっている間にもう1回ミュージカルの学校に行っていたので、人生でずっと学生をやっている感じです。

ーー ミュージカルを諦めたとしても表現方法は様々あります。なぜ芸人だったんですか?

結局、(ミュージカルでは)主人公にはなれなかったんです。芸能人でもないし子役上がりってわけでもないので……。でもやっぱり私は主人公を演じたかった。じつは、もともと“ミュージカルを作りたい”と思っていたんです。友達いないし、一人でミュージカルはできないから、ピン芸人になりました。でも、お笑いは難しいですね。

ネガティブ発言が止まらない!?

ーー ミュージカル俳優をやっている中でも、お笑いはご覧になっていたんですか?

明日歌のテストがある、ダンスの試験があるという夜も、ずっとお笑いばかり見ていて、“私は何をしているんだろう”と思っていました。

ーー お笑いが人生の支えになっているんですね。

そうですね。かもめんたるさんが『キングオブコント』(TBS系)で優勝した前々日に『オンバト+』(NHK)で負けていらっしゃったんですよ(ネタがオンエアされなかった)。“こういう逆転劇があるんだな”と、人生の支えになりました。

毎年のように賞レースも応援していて、『M-1グランプリ』(ABCテレビ・テレビ朝日系)でミルクボーイさんが優勝したときも、(当時全国的に)無名だったのにめちゃくちゃウケていたし、優勝もされたし……。私も(今大会では)無名なので、頑張って誰かに勇気を……与えられませんよね。すみません。

ーー いえいえ。大会に出ることでシンデレラストーリーになればいいと。

私、足が25.5センチなのでシンデレラにはなれません……。

出典: FANY マガジン
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ーー (笑)。いま、Twitterの更新をストップされていますよね。

「やりなさい」って言われるんですけど、“私なんかのTwitterを誰が見るんだ”と思っていて……。今回、準決勝行ったときに何十人かフォローしてくださったんですけど、“しないでくれ”と。私は何もできませんから……。

ーー 今回のように、取材を受けたことやお仕事の報告などができるのでは?

“だからなんやねん”って思われるじゃないですか。まずは結果を出さないとと思っています。

ーー 過去にはネタ番組に出られたこともありますが、そのときの反応も良かったのでは?

「面白い」と言っていただいた方もいましたが、だからといって面白いことはつぶやけません。「面白い」と思っていただくのがプレッシャーで、ツイートできないというか。

出典: FANY マガジン
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ーー ファンが増えたことでモチベーションにはならなかったんですか?

やめてくれよって思います。すみません(笑)。

ーー ネガティブがすごいですね(笑)。将来、どんな芸人になりたいですか?

ワイドショーでコメンテーターをするタイプの芸人になりたいです。めちゃくちゃニュース好きで、毎日のように観ています。視聴者として「これはこうだろ!」とか思うんですけど、実際にあそこに座ると(コメントするのは)難しいでしょうね~。

茶々のTwitterはこちら

写真・文:浜瀬将樹