血液のがんである症候性多発性骨髄腫で闘病中の宮川花子が、5月1日（月）に大阪・YES THEATERで開催される公演「宮川大助・花子の『おまたせ！』」で復帰後初、4年ぶりとなる漫才を披露します。4月10日（月）には、夫で相方の宮川大助とともに大阪・吉本興業本社で発表会見を行い、公演に向けた意気込みや病との闘いについて語りました。
今年は「復活の年」に！！
大助・花子が最後に漫才を披露したのは、2019年6月のこと。今回の公演では、それ以来となる漫才のほか、ゲストとのトークなど盛りだくさんの内容になる予定です。
2人で会見場に姿を見せると、大助が「お久しぶりです」と挨拶。そして車いすに乗った花子は「お待たせしました、こんにちは！」と話し、すかさず「生きてますよ！」と笑わせます。
花子によれば、今年のお正月に目標を「復活の年」に決めたそうで、「2人で、ツーショットでみんなの前に立ちたい、と吉本にお願いした」と明かします。そして「吉本も怖かったと思う。それを無理して今回、お願いした」と振り返りました。
2019年6月から療養生活に入った花子は、一時は下半身不随の状態で「余命1週間」の宣告も受けながら、同年12月に病名を公表し、懸命の闘病とリハビリで2021年12月に舞台復帰を果たしました。
いまも治療は継続していて、昨年10月には肺に水が溜まって救急車で搬送され、集中治療室に入ったことを明かします。搬送された際のエピソードでしっかりと笑いをとり、そのしゃべりは衰え知らず。しかし、大助は「あのときは、もうこれでと思った」と覚悟したようで、花子も「えらかった（大変だった）〜」と振り返りました。
“おまえ100までわしゃ99まで”が理想
それでも、入院してしばらくすると花子のほうから「イベントがやりたい」と言い出したとのこと。花子が「はよやっとかなお迎えがくるから」と話すと、大助が「そんなこと言うな！」とピシャリ。
花子は、4年前に病気を公表したときのことを振り返りながら、「（当時は治してから）歩いてセンターマイクに行くって張り切ってた。でも、こない大変やと思ってなかった」と話します。それでも、花子は「身体はこんなんやけど、ここ（口）だけは元気！」と笑顔を見せました。
「この3、4年でお笑い界も変わった。みんな、すごい。若手ががんばってくれるのはうれしいこと」と言う花子は、「（若手に）対抗しようとは思っていない。病気の方に“元気でやってんねんな”と喜んでもらえたら」と、いまの思いを語ります。
そんな花子の闘病生活を献身的に支えてきた大助は、「意識のなかでは“おまえ100までわしゃ99まで”が理想。お年寄りにそういう夢をもってもらえたら」と語りました。
昭和、平成に続いて令和でも漫才大賞！？
大助との漫才について花子は「ようモメたし、敵やとも思ってたけど、人生助けられたかな」と話します。大助も「漫才しなかったらケンカもしなかったと思う」と言いつつ、「いま考えたら、よかったと思う」とうなずきました。
さらに花子は「昭和、平成でもいただいている漫才大賞がほしい、令和でもいただけるようにがんばりたい」と新たな目標を掲げます。さらに、舞台に車椅子で出て漫才をする「パラ芸人」としても活動したいそうです。
4年前の「センターマイクの前に立つ」という目標から、「車椅子でも舞台に」という心境の変化は、2021年夏の東京オリンピック・パラリンピックを見たことで生じたそうで、花子は「車椅子でも出られるなら出たい。お客さんでも車椅子の方も来られる。元気と勇気を与えたい」と強い思いを語りました。
今回の公演で披露する漫才について、花子は「大谷翔平のネタで、二刀流で」と話しながら、「（大助に）言うても、すぐ忘れる！」とさっそくツッコミも。そんな花子の横で、大助は「全力か、80%か、様子を見るのかわからんけど、嫁はんはやる気満々」と太鼓判。2人がこれまで続けてきた芝居や、子どもたちとのミュージカルについても触れ、「そういうのも全部やりたい」と意気込みました。
5月1日（月）の公演では、桂珍念、宮川たま子、夫婦円満（くもんリサ、小米良啓太）、フリーサイズ（オカン山口、さなえ）、テンダラー（白川悟実、浜本広晃）、インディアンス（田渕章裕、きむ）、さや香（新山、石井）、ラニーノーズ（洲崎貴郁、山田健人）、天才ピアニスト（竹内知咲、ますみ）といった豪華メンバーが共演します。
