お笑い芸人・ほんこんの新著『コロナと国防 ちょっと待て、こんな日本に誰がした!』(ワニブックス)が、9月18日(金)に発売されました。新型コロナウイルス感染拡大のなかで見えてきたさまざまな課題に「議論」を持ち掛ける1冊。そこにどんな思いを込めたのか、ご本人に話を伺いました。
ほんこんは、関西ローカルの情報番組のコメンテーターとして活躍し、昨年発売した前著『日本のミカタ ボク、この国のことを愛してるだけやで!』(ワニブックス)でも忌憚のない主張を展開。コロナ禍で世の中がパニックになるなかで書き上げたというこの最新作では、さらに過激度を増した“正論”が繰り広げられています。
覚悟を持って書いた『コロナと国防』
――今回、コロナ禍のなかで執筆したそうですが、毎日情勢が変わって大変だったのではないですか。
(コロナについては)医療崩壊をさせへんことを前提に考えていたら、そんなに騒ぐことちゃうなって思っていました。医師免許も薬剤師の免許もない方が、むやみにPCR検査を推奨している某番組がありましたよね。「ニューヨークみたいになるのが怖いです」って。なるかアホっていう。
すべて答えが最初に出ているんですよね。ダイヤモンド・プリンセス号に厚生労働省が乗り込んでエライことになって……。その後、自衛隊行きました、丸く収まりましたっていう。だったら最初からコロナを外敵やとみなして、防衛省に任せればよかったっていうのが前提にあるから書けるんですよ。
――安倍晋三前首相の辞職報道が出たのは、まさに脱稿間近のタイミングだったそうですね。
頭は抱えましたけど、難病に指定されている潰瘍性大腸炎は仕方がないことで、「本当に7年8カ月お疲れさまでした」ということを伝えたかったので(締め切りぎりぎりに追加して)書かせてもらいました。
ただ、辞意表明発表のとき、日本の記者さんたちはねぎらいの言葉がないのかと。自分たちが安倍首相を支持してなくても言うべきでしょ。あんたらがいつも「少数派の意見を」「弱者に優しさを」って言うているのに、なんやそれ。
権力者には何を言うてもええんかと。政治家、総理大臣になったらみんなに叩かれて当たり前ってことじゃない。外交もちゃんとやって、経済政策もやって、雇用も増やして何がアカンねん。100点なんて誰がとれんの? そういうこと考えたらねぎらいの言葉も出てくるんちゃうかなって。一国の総理が志半ばで相当な覚悟で辞めるのと、私の締め切りを比べたら(たいしたことがない)。そんな気持ちで書かせてもらいましたよ。
“経営者”としても物申す
――たこ焼き屋『海蔵』など経営者としての顔も持つほんこんさんですが、コロナは大打撃だったのでは?
そうですね。テレビが速報で「今日の感染者数」って流すでしょ。あんなん見たら、お客さんは足が遠のくやん。テイクアウトもええねんけど、お酒を扱う店はそこで売り上げが伸びひんからね……。あれは参りました。私の知っている店も潰れましたし、飲食店、個人商店は打撃を受けています。チェーン店は支援金をもらったとしても、何店舗もあってたくさんの従業員もおるし。これ悲惨でっせ。
――経営者の皆さんも対策のしようがないですよね。
財政支出をして、予算を組んで支援金をドーンと出さな。時短要請とかするんやったら休業補償を確実に。完璧に休んでくれっていうんやったら、従業員の給料と家賃を3カ月分ぜんぶ出す。それで払いすぎたんやったら年末調整のときに税金として徴収する、でええと思うけど。
コロナ自粛で始めたYouTube
――自粛期間は仕事にも影響があったのではないでしょうか。新たに始めたことはありますか?
執筆もしていましたけど、ありがたいことにレギュラーのリモート出演もあったし、劇場がないくらいであんまり変わらへんかったね。新たにやったんは、YouTubeの生配信かな。
――YouTubeチャンネル『ほんこんのちょっと待て』は毎回、ニュースで話題になっていることを取り上げて“ひとり語り”しています。生配信のチャット欄には、同調意見も多いんじゃないですか。
iPadでやっているんやけど、老眼で(コメント欄には)顔を近づけて見なアカンから、申し訳ないけど書いてくれても読めへんのよ。「その通り」「正論」とか書いてくれているのは知っているけどね。
――逆に、アンチの人はどうですか。
ボクシングみたいな感覚やね。「ええジャブやな」とか、「ええボディーブローやな」とか、(自分の発言が)怒ってくるやつに対して効いているのかな!?と思っていますが……。あまりにも誹謗中傷がひどい場合は引用リツイートして「申し訳ないけど、ブロックさせてもらう」ってしているし、私を支持してくれる人がワッといってくれる。「アイツは汚い」って言う人もおるけど、誹謗中傷するんなら「覚悟もってやりなさいよ」とは思うけどね。
「申し訳ないけど、いちばんウケてた」
――「ルミネtheよしもと」では、自粛期間が明けて数カ月ぶりに「SPコメディ」の舞台に立ったそうですね。いざ立ってみて、どんなことを思いましたか。
申し訳ないけど、いちばんウケてたね。ウチとええ勝負するの中川家くらいちゃうか? あいつら漫才15分でウチら30分やから俺らの勝ちやな(笑)。
――舞台感覚みたいなものは、すぐに取り戻せるものなんですか?
毎回そうやねんけど舞台に上がる前、めっちゃ嫌やねん。「今日、なかったらええのに」とか思ってまう。もちろん舞台に上がったら何も思わない。緊張感持ってやっているからこそ、長くできているんかなとも思うね。
――そんなほんこんさんのオススメ芸人を教えてください。
若手じゃないけど、この間、『千原ジュニアの座王』(関西テレビ系)でチャンス大城を初めて見てんけど、「オモロイな」って思った。あいつ、目が怖いわ。ジミー(大西)さん、今別府(直之)みたいな雰囲気で、そういう風になっていただけたらなと。(千原)ジュニアがもっとイジって、(明石家)さんまさんとジミーちゃんみたいな関係になったらええんちゃうかなって思いましたね。
あとプラス・マイナス(兼光タカシ、岩橋良昌)は、もっと売れてほしいなと思うけどね。兼光が固いから、もっと砕けたらええと思う。
――最後に、改めて新著の注目ポイントを教えてください。
感染症に関して、なんで初期から死者数・重症者数を出さへんかったのかなとか、「国に個人情報渡すのイヤや」ってマイナンバーに反対していた人が「給付金が遅い」って文句ばっかり言うけど「あんたら企業には個人情報を渡してるやん」とか、いろいろ書いてます。特に、第4章「コロナが教えてくれた国防の重要性」には、思い入れが詰まっていますので読んでほしいですね。
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書籍情報
『コロナと国防 ちょっと待て、こんな日本に誰がした!』(ワニブックス)
著:ほんこん
定価:900 円+税
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