今月から吉本新喜劇に入団したボンざわーるどが、12月17日(木)に京都・よしもと祇園花月で初舞台を踏みました。そこで、ファニマガも現地へ潜入! 公演直後の楽屋を訪れ、本人から“初舞台の出来”などについて語ってもらいました。さらに座長の川畑泰史からも、初日を終えた「率直な感想」をもらいました。
ベテラン座員たちに負けない存在感
ボンざわーるどが初舞台を飾った新喜劇のタイトルは『ドン引き家族』。座長は川畑泰史、脇をかためるのは新喜劇でお馴染みのベテラン勢。花月旅館の旦那と娘たち、その隣で店を出すうどん屋の大将と店員の日常に、2人組観光客の1人として花を添えるのが、ボンざわーるどの役どころです。
ボンざわーるどは、オープニングから登場。花月旅館を目指す道中でうどん屋に立ち寄り、そこでバイトするクセの強い店員・島田珠代と、初タッグとは思えない、息のあった掛け合いで客席を魅了しました。
ボンざわーるどたちが存分に客席を笑わせた後、残りの座員たちも続々と登場します。それぞれのキャラとギャグを駆使し、ときには別の座員の持ちネタも完コピしながら、笑いと感動がたっぷり詰まった、新喜劇らしい「家族の物語」を披露しました。
ヘロヘロの「なんでやね~ん!」
ラフマガは、 公演直後のボンざわーるどを直撃! 初舞台を終えた率直な気持ちを聞きました。
――お疲れさまでした。オープニングから登場し、客席を大笑いさせていましたね。
ボンざわーるど(以下ボン) 本当ですか? 客席、笑ってました? こんなこと、いままでなかったんですけど、オープニングでは緊張のあまり、客席の声や反応はまったく聞こえていませんでした。
――初舞台に向けて稽古は十分にできたのでしょうか?
ボン 台本をもらって1週間。僕らにオープニングが任せられると知らされたのが2日前(笑)。(新喜劇座員の)けんたくんと2人で何をするか必死に考えて、あーでもない、こーでもない、いっぱい悩んでやっとあのやりとりに決めました。
――たったの2日!
ボン はい。新喜劇って本当にすごいと思います。毎週、新作が作られて、短い期間でみなさん、台本を読み込み、本番当日にはしっかり仕上げてくるんですから。今回、みんな揃ってネタ合わせをしたのは、当日の朝だけ。稽古中は、みなさんの足を引っ張りまくりました。台本を見ずに挑んだものの、ぜんぜんダメで(笑)。座長からは「ムリせんと、台本見てやったらいいのに」と突っ込まれていました。
――本番の初舞台では、そんな不安な様子は微塵も感じませんでした。
ボン ものすごく、がんばりました。でも僕のイメージでは、オープニングでもっとカッコいい姿を見せつけるはずだったんですが。漫才でコンビを組んでいたとき、僕はツッコミ担当で。かれこれ19年ほどツッコミをしてきたわけですから、オープニングで尊敬する珠代さんにツッコむ機会をいただけて、そりゃ張り切っていました。実際は、新喜劇独特の舞台の空気や音に飲み込まれて、ヘロヘロの声で「なんでやね~ん!」と……。次からはもっと大きな声を出したいです。
――オープニング以外にも、いっぱい見せ場がありましたね。
ボン ぜんぶ川畑座長のおかげです。何度も何度もイジッていただき、何かあっても絶対にフォローしてもらえるので、中盤の登場シーンではのびのび演じさせてもらいました。めちゃくちゃ楽しかったです! この楽しさが伝わるのはやっぱり画面越しではなくて、ライブの魅力。早くコロナ禍が終息して、たくさんの人に新喜劇を見に来てほしいです。ボンざわーるどを観に来てください!
こうして無事に終わった、ボンざわーるどの新喜劇初舞台。最後に川畑座長からも、この日の感想をもらいました。
「以前、東京でやった新喜劇の舞台で、一緒に立ったことがあるんですけど、面白い子やなぁと思いましたね。可愛いとこもあってね。それが今回、新喜劇に入団して、こうして一緒にやることになって。面白い子やなぁという印象はいまも同じですが、以前とは目の色が違うなと思いましたね。前はどうしても漫才がメインで、新喜劇にも登場してるという立ち位置だったと思うんです。今日なんて気合いも十分、彼の本気度がしっかり伝わってきていました。彼の成長によって新喜劇もまだまだ魅力が増すでしょうから、これからどんどん頑張ってもらいたいです。本人の前やから、悪口言われへんので、このへんで(笑)」