ココリコ田中、“生き物好き”の原点は「人生観を変えてくれた」…「海の豊かさを守ろう」シンポジウムに登壇

生き物好きで知られるココリコ・田中直樹が、5月20日(土)に大阪市内で開かれた「『海の豊かさを守ろう』シンポジウム~海洋研究からSDGsを考える~」に出席しました。イベントは近畿大学、東京海洋大学、東京農業大学がタッグを組んで、海の豊かさを守る研究や技術、その学びの重要性について、中高生を中心とした若い世代に知ってもらうために開催。田中は特別対談に登場し、研究者とトークを繰り広げました。

出典: FANY マガジン
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“サメ好き”トークが止まらない

持続可能な漁業で獲られた水産物を認証するMSC(海洋管理協議会)ジャパンのアンバサダーを務めるココリコ・田中は、イベント終盤に行われた特別対談のコーナーに登場。東農大の中川至純教授とともに、「私たちにできる海の豊かさを守る取り組み」というテーマでトークしました。

登壇した田中は、中川教授がサメ好きであると聞いて、自分自身も「サメは形が好きで、多種多様なサイズ、生態、500種以上いる幅広さが好き」とさっそく食いつきます。子どものころに観た映画「ジョーズ」のことや、ホオジロザメへの憧れなど話が止まりません。

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“生物好き”なことで、お笑い以外の仕事の幅も広げてきた田中。中川教授は、こうした田中の歩みが、高校生にとってもいいロールモデルになるのではと話します。生き物が好きな理由を聞かれた田中は、こう答えました。

「すべての生き物に感謝している。人生観を変えてくれた」

若手時代、いろいろなことがうまくいかず自己肯定感も低いなか、ふと生き物を見たときに、「自分はいま、何もできていないかもしれないけど、食べて寝られているだけで生物学上の生き物としてはいいじゃんと思わせてくれた」といいます。

そして、「同じ仲間で自分を助けてくれて、これからもアイデアなどを与えてくれる。その生き物たちを少しでも守っていけたら」と話しました。

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ウーパールーパーの生命力に感動

全国的に問題になっている外来種についての話題になると、田中は「バランスを崩すやっかいものとされているが、来たくて来たわけではない」と持論を語り始めます。

とあるコンディションのよくない池でウーパールーパーを見つけたときには、その生命力、生きている力に感動したそうです。そして、「たとえば、(自分が)いきなりメキシコにポンと置かれたら生きていけないもん!」と笑わせると、その上で「さらに負けないで生きていこうとする在来種の力強さも気づかせてもらった」と続けました。

ほかにもMSCの取り組みや、MSC漁業認証を取得した北海道のホタテ事業などトークの内容は盛りだくさん。また田中は、シンポジウムに参加した学生に「どういう仕事につきたい?」と質問すると、その受け答えに「頼もしいですね」と感心していました。

出典: FANY マガジン
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最後に田中は会場の若者たちに向けて、「自分の興味があるもの、好きなものに携わっていると大変だなと思うことも少ない」と話すと、「これから自分のエネルギーにしていけるものを見つけられると思う。自分が楽しいのがいちばん。自分のなかで風通しをよくできていれば、いろんなことに目を向けやすくなるのでは」と呼びかけました。

イベント終了後の囲み取材で、改めて学生たちに「自分に合ったやり方やペースで、生き物や環境に対して携わってくれれば」とエールを送る田中。

またMSCの活動について、「こういう場に呼んでいただいて、専門家や学生からリアルな状況を聞かせていただけるのがありがたい」と笑顔を見せると、「ここで得たことを違うところで発信することもできる。そういう橋渡し的なこともできればいいなと考えつつ、活動している」と話しました。

出典: FANY マガジン
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イベントではほかに、「最新の海洋研究の話題・3大学の海洋研究の紹介」として、近畿大学・水産研究所の家戸敬太郎教授、東京海洋大学・学術研究院海洋生物資源学部門の團重樹准教授、東京農業大学・生物産業学部海洋水産学科の市川卓准教授が、それぞれ「近大マグロの完全養殖研究と持続可能な養殖産業への貢献」、「タコ類の生態解明と増養殖技術開発」、「サケを守り、地域を守る」と題して発表を行いました。

続く「3大学の学生による海洋の実学の学び」では、水産や生物など海に関する幅広い分野に興味を持ってもらうため、学生たち自身が実際に体験、研究した「実学」を中心とした学びを伝えました。