大相撲の夏巡業「大相撲龍ケ崎場所」が、8月3日(木)に茨城県龍ケ崎市のニューライフアリーナ龍ケ崎(たつのこアリーナ)で開催されました。同市で約5年ぶりの開催となったこの日の巡業は、同市の市制施行70周年を記念したもので、吉本興業が初めて主催。横綱・照ノ富士や新大関・豊昇龍を始め123人の力士が参加し、朝からの熱気あふれる稽古や取組で訪れた約3000人の観客を沸かせました。
地元部屋の力士も特別参加
この日の巡業には、龍ケ崎市が後援、稲敷市・牛久市・阿見町・河内町・利根町・美浦村が特別協力として参加。会場には各自治体のPRブースが設置され、地域の特産品を販売するなどして、多くの来場者でにぎわいました。また、阿見町に部屋を構える二所ノ関部屋の力士が巡業に特別参加するなど、ふだんの巡業では見られないご当地巡業ならではの光景が随所で見られました。
吉本興業からは、茨城県住みます芸人のオスペンギン(でれすけ・山中崇敬)も参加。日本相撲協会の公式YouTubeチャンネルに出演したり、館内の相撲ファンと触れ合ったりと、芸人目線で相撲の魅力を伝えようと奮闘しました。日本相撲協会の公式YouTubeチャンネルでは、オスペンギンと山響部屋の小野川親方、大島部屋の桐山親方によって、近隣自治体のPRブースの取り組みも紹介されました。
でれすけは、力士たちの土俵上での躍動を見て「迫力がすごい……音が違う」と絶句。山中も「力士の方がふつうに歩いていて、身近に接することができるのが楽しい」と、本場所とは異なる巡業の魅力を語りました。
横綱が新大関にぶつかり稽古で胸出し
この日の巡業は、吉本興業とグループ企業・LIVE FORWARDが主催。横綱土俵入りなどが行われたあと、吉本興業ホールディングスの岡本昭彦社長が主催者として登壇しました。
岡本社長は来場した相撲ファンに丁寧にお礼を述べたあと、今回、吉本興業が巡業を主催した理由をこう説明しました。
「弊社は2011年から47都道府県に芸人と社員が移住して『あなたの街に住みますプロジェクト』を立ち上げ、全国各地を元気にする活動に取り組んでまいりました。今回の巡業におきましても、地域の活性化に貢献できればという思いで開催させていただくことになりました」
続けて、「本巡業が大相撲のますますの発展と、地元の子どもたちに夢を与えるイベントになることを祈念いたします」と語ると、満員の会場からも大きな拍手が起きました。
ぶつかり稽古では、横綱・照ノ富士が新大関・豊昇龍に胸を出すなど、相撲ファンも喜ぶ内容となった龍ケ崎巡業。主催者挨拶のあとは幕内力士の取組が行われ、館内はさらにヒートアップしました。
この日、ひときわ大きな歓声が寄せられた茨城県土浦市出身の高安は、「応援が力になる」と地元での巡業に元気をもらった様子。「1人の力で相撲を取ることは難しい。喜んでいる地元の皆さんを見て、頑張りたいと思った」と語り、来場所に向けて気合を入れ直していました。