ジェラードン新キャラ “RIKIYA”が面白すぎた! シゲカズですも自分の企画に「すごいものを見たな」

どうも! 芸人ライターのヘッドライト・町田星児です。
8月1日(火)、12日(土)、28日(月)の3日間、大阪・森ノ宮よしもと漫才劇場で「シゲカズです企画鬼フェス3DAYS」が開催されます。すべて内容が違う、その日限りの3日間8公演。今回は、2日目となる8月12日の2公演を観覧し、ライブの企画者であるシゲカズですにインタビューをしてきました! 最後まで読んでください!!

出典: FANY マガジン
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新キャラ“RIKIYA”に爆笑!

1公演目は『さらにさらにマンゲキ鬼寄席 中巻~全組ネタとクセ神企画付き~』。ネタとコーナーのライブでした。

ネタは、ライブを時間どおりに進めるために、コンテスト予選のようにネタ時間が厳しく決められていて、制限時間になると強制終了されるのですが、コンテスト予選のように暗転……ではなく、蛙亭・中野(周平)が舞台袖からキックボードに乗って現れて舞台中央でコケて泣きます。

……そら終了するしかないわ!

蛙亭のネタ時間がいつも長いから、中野がこうすることになったのだとか。しかし、いまはキングオブコントもM-1も予選の真っただ中。強制終了の方法はバカバカしくても、どの芸人もネタが仕上がっていました。もちろんコーナーも大盛り上がりでした!

2公演目は『ジェラードンvs全員』。人気企画のジェラードン(アタック西本、かみちぃ)版です。

ジェラードンとそれ以外の芸人がさまざまな対決をして、どちらが勝つのか? というライブ。どの対決もおもしろかったのですが、特に笑ったのは「顔ジェスチャー対決」。お客さん全員が、ずっと爆笑。

ずっと爆笑なことってあるんや……と思いました。

アタック西本の“RIKIYA”という男臭い新キャラまで生まれて、ライブが終わるころにはお客さん全員がRIKIYAの虜になっていたことでしょう。僕もRIKIYAをまた見たい! RIKIYAに会いたい!

出典: FANY マガジン
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バケモノみたいな時間になっていた

笑い過ぎてみんながヘトヘトになった終演直後に、ライブ企画者のシゲカズですにインタビューをさせてもらいました。

――お疲れさまでした。すごい盛り上がりでしたけども。

僕も見ていて普通に笑い過ぎて、すごいものを見たなという感じでしたね。

――今日は、いつも以上に盛り上がった?

毎回、誰かをメインにして、その人がいちばん得意なことでやっていくみたいな感じなので、毎回すごい盛り上がるんですけど、今回は異質な盛り上がり方で、特に最後の15分の「RIKIYA」っていう奴が出てきてからは、もうバケモノみたいな時間になってましたね。

――舞台上で、ほかの芸人にはない、主催者ならではの思いがあるんじゃない? 客観的にライブを見ているというか。

それはちょっとありますね。僕がウケたとかより、まずライブが盛り上がっているかが、いちばん先に来るかも知れないですね。そのうえで自分もウケるのが、いちばんいいという感じです。

――正体をバラすコーナーでいちばん最初に出て、人物を答えるお題やのに人物を答えへんかったやん。「こうやって崩してくださいよ」ていうお手本を見せたのかと思ってんけど。

そうですね。基本的に僕が1個目に行って、「どっちに行ってもいいですよ」ていうのを見せるようにはしてますね。
いままで、マユリカ・中谷や紅しょうが・熊元プロレスとかでやってたんですけど、「最高月収」とか「経験した人数」とか、質問がどぎつくなることが多かったんで……。西本さん(アタック西本)は、あんまりそっちじゃないと思ったんで、「そっちじゃないよ」ていう感じのを先にやった感じですね。

出典: FANY マガジン
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――「vs企画」はどうやって思いついたの?

もともとはコーナーのひとつで、『熊元プロレスvs全員』という、熊元プロレスを20人ぐらいの男がボコボコにしたらおもしろいんじゃないか、みたいなコーナーをやったら、それがめちゃくちゃおもしろくて。じゃあ1時間でやってみよ、というのがスタートですね。

で、熊プロ以外の人でもおもろいんじゃないかとメンバーを変えて毎回、ぜんぜん違うことをやってるんで、すごい盛り上がるって感じですかね。

――ライブは、どの程度自分で考えて、どの程度作家にまかせているの?

ベースはほぼ100%僕が考えています。コーナーの案も僕が出して、たまに作家も案を出してくれます。基本的に僕がやるっていう感じですね。

――コーナーのなかのお題とかは?

僕が答えるパターンのやつは作家にまかせて、僕は知らないです。僕がMCとかのときは一応、作家に作ってもらうけど、こっちのほうがいいんじゃないって、僕も考えたりしますね。作家は元芸人なんで、こっちのニュアンスをめっちゃ汲んでくれるので、やりやすいです。

出典: FANY マガジン
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誰もやっていなさそうなのは全部やる

――そもそも数年前に『シゲカズです企画』をやり始めたきっかけは?

ええっと……僕たち芸人は、基本的に作家さんが考えたコーナーとかをやるじゃないですか。それで、その当時の考え方ですけども、俺のほうがええのん作れるで、みたいなニュアンスで始めたと思うんですけど、それで1回やってみたら、どんどんそっちにハマっていったという感じですね。

――ライブを企画するうえで気をつけていることは? たとえば今日ならジェラードンを立てたりとか。

そうですね。誰かを立てるライブなら、その人が絶対に、いちばんおいしくなるようにしています。それ以外の人らも、出代(でしろ)が絶対にあるような感じに。あとは、ほかのライブでやってないよう点であるとか。誰もやっていなさそうなのは全部やるみたいな。

――思いつくコーナー、ぜんぶ先にやってやろうと。ネタを作るうえで、そう思うことはあるな。思いつく設定をほかの芸人より先にやってやろうと。

そうですね。僕は、ネタ以外のそういうのんが楽しくなってしまったというのがあります。

――これから作家の仕事もやっていきたい?

うーん……話をいただいたらちょっと考えるかも知れないですけど、自分も舞台に立ってないとイヤかなという感じですかね。もし、自分はいらないなというのが思いついたら、それもアリかもしれないですけど。いまのところは自分が出てるやつで。

出典: FANY マガジン
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――よしもと漫才劇場をはじめ、大阪吉本のなかでシゲカズはおもしろいライブを企画する人、というイメージが確立されている気がするねんけど。

ありがとうございます。

――俺が若手のころは、バッファロー吾郎さんがいろんな変わったライブをされていて、たとえば大喜利のトーナメントとか。そういう大きなイベントを作ってもおもしろいと思うよ。

そういうのもできたら嬉しいですね。いまは、舞台上で何が起きるかわからんという要素が強いほうが好きなんで、今日のようなのが多いですね。

――まったくの無名の若手ばかりに出てもらっても、シゲカズの企画だからという理由で客席が満席というようなことになってほしいな。

出演者に関係なく常に満席みたいなんが、いちばんいいですね。

何がおもろいのかわからん瞬間がある

――芸人としての夢や、目指しているところは?

舞台にずっと出ていたいですね。ピンのネタに関しては、単純に来ていただいた方に楽しんでいただくみたいな感じのみです。ネタはずっとやっていきたいです。

――東京進出とかも考えてる?

僕の場合は大阪と東京、どっちがいっぱいこういうのんができるかなっていう感じなんで……。

――大阪出身だけに、いろんなお笑いを見てきたのでは?

テレビで新喜劇をちょっと見たりとか、ダウンタウンさんとかは好きでしたけど、深夜番組とかをほんまに見てなかったんで、いまだになんですけど、お笑いのノリがわからんときは全然ありますね。

出典: FANY マガジン
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――これだけ芸人をやっていたらわかるやろ。

楽屋で芸人だけ笑ってるみたいなやつあるじゃないですか。舞台上でも芸人しか笑ってないみたいな。ああいうのも、何がおもろいのか、ようわからん瞬間とか全然あります。

――え! わからんことあるかな……。芸人になるまで何してたん?

高校を出てからいろいろ……。オーストラリアに1年留学したり、東京に行ってひきこもったり、カバン屋で働いたり、服屋で働いたり、フラフラしてましたね。何をしたいんかようわからんなと思って、そこから1年ひきこもって、いろいろやっていくうちに、お笑いを1回やってみようかなと思って始めたという感じですね。

――芸人をやってみてどうですか? まあ、もう15年目ですけど。

ムカつくことも、全然多いですけど……。

――ムカつくことも多い?

ムカつくことも多いですよね、やっぱ。

――ムカつくことある?

あれ? ないですか? ムカつくこと。

――うーん、まあ……ないことはないけど……それが「芸人をやってみてどうですか?」の一発目に出ることかな、と。

(笑)。なんか、押し付けてくる人がいるじゃないですか、作家とか。いまはないですけど、若手のときとか。「こうしたほうがいいんちゃう?」みたいな。そういう人らが最初におったので、最初の5年ぐらいで、だいぶひねくれたのはあるかも知れないですね。

1時間のなかの一瞬を「1時間」に

――いま新しいイベントの構想はある?

新しいのは何個か考えてるんですけど。だいたいいつも、ライブをやってて1時間のなかの一瞬だけできたノリみたいなのを、おもろそうやなって思って、それを1時間にしたりするんで、それで何個かやりたいのはありますね。

――今日ならRIKIYAがハネたけど。

たとえば、RIKIYAで1時間とかですね。

出典: FANY マガジン
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――いままでのライブで失敗したかなと思うことは?

仲いい奴らだけでやるのはやめようかなって思ったときはありましたね。それで、いろんな人が入るようになったっていう感じなんです。

――師匠クラスの人とか、吉本のありとあらゆる人を呼んでほしいけどな。

いまようやく東京の人らともやらせていただいてるんですけど、師匠とかにも出ていただけたら最高ですね。

――芸人だけじゃなく、アイドルとかでもいいし。

そうですね。他業種の方も。

――ほかの芸人のライブを見たりもするの? 参考にしたりとか。

参考にはしてないですけど、ヘンなんやってそうやなと思ったら見て、おもろいなって思ったりとか。

――楽しそうと思って見るのか? それとも偵察として見るのか?

興味が湧かないと見ないですね。偵察的なんはあんまりないかも知れないですね。

――では、8月28日の鬼フェス3日目の見どころを。

『カオボーイ&ギャンブルボーイ』が、今日もあったような顔がメインのコーナー、それにプラスしてギャンブル要素があるという公演。
『さらにさらにマンゲキ鬼寄席 下巻~全組ネタとクセ神企画付き~』が、今日もあったような、ネタとコーナーのライブ。
『さらにさらにさーらにマンゲキ 全員狂乱の夏締め 』が、コーナーだけの3日間の集大成のようなライブです。
あと、今日も劇場ロビーでやってましたけど、体験コーナーみたいなんもありますんで。今日は過去のVTRを流したりしてましたけど。この日はたぶんロビーで、過去にやったいろんなゲームとかができたり、ヘチマボーイっていうマスコットキャラみたいなんをさわれたり、そういうのがあって楽しいかなと思います。Tシャツの販売も今日、けっこう売れたんで、もし残っていたら販売します。

――顔のん、今日もおもしろかったな。

そうですね。素材がすご過ぎました(笑)。そもそもこのカオボーイというやつから今日のコーナーも生まれたんで。

――では最後に、FANYマガジンの読者にひとこと。

僕の企画は、ほかのライブでは見られない感じのを見られると思うので、おカネの落とし甲斐があると思います。ぜひお願いいたします!

出典: FANY マガジン
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シゲカズですの目線とは

インタビューの最初に、シゲカズですがなにげなく答えた言葉は、ほかの出演者からは聞くことができない、彼ならではのものでしょう。

「すごいものを見たな、という感じ」

僕もライブを企画することはありますが、自分のライブを振り返ったときに「見た」という表現をしたことはありません。彼は、自分が舞台上にいながらも、常にプロデューサー目線でライブを俯瞰で見ているのでしょう。すごいものを作り、それを「見る」までが彼の仕事なのだと思います。

8月28日(月)の鬼フェス3日目に、ぜひお越しいただき、舞台上の彼と一緒に「すごいもの」を見てください!

公演概要

『シゲカズです企画鬼フェス』
日程:8月28日(月)
場所:森ノ宮よしもと漫才劇場

■『カオボーイ&ギャンブルボーイ』
時間:17:15開場 17:30開演 18:30終演
チケット:前売1800円 当日2000円  配信1200円
出演:シゲカズです / ロングコートダディ / 紅しょうが / ななまがり / ビスケットブラザーズ / 黒帯 / ダブルヒガシ / シモリュウシモタ / 令和喜多みな実河野

■『さらにさらにマンゲキ鬼寄席 下巻~全組ネタとクセ神企画付き~』
日時:18:45開場 19:00開演 20:00終演
チケット:前売1800円 当日2000円 / 配信1200円
出演:シゲカズです / ロングコートダディ / 紅しょうが / ななまがり / 滝音 / ビスケットブラザーズ / 黒帯 / ダブルヒガシ / シモリュウ / 令和喜多みな実河野

■『さらにさらにさーらにマンゲキ 全員狂乱の夏締め』
日時:20:15開場 20:30開演 21:30終演
料金:前売1800円 当日2000円 / 配信1200円
出演:シゲカズです / 紅しょうが熊元プロレス / ななまがり / 滝音秋定 / ビスケットブラザーズきん / ドーナツ・ピーナツピーナツ / ダブルヒガシ / シモリュウ

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