大道芸+お笑いという独自の芸風で人気の“異色のパフォーマー”もりやすバンバンビガロの芸歴20周年を記念した単独公演『NGK BABABABAAAAN!!!』が、9月18日(月・祝)に大阪・なんばグランド花月で開催されました。もりやすにとって「夢の場所」であるNGKの単独公演は悲願中の悲願。大盛り上がりで終わったステージ直後の本人を直撃しました!
いまから約15年前、若手芸人の劇場であるbaseよしもとのオーディションになかなか合格できなかったもりやす。やむなく、NGK前のYES広場で大道芸を披露していたところ、道行く人やNGKへの来場者に大ウケ。その様子が劇場支配人の目に留まったことからNGK出演への切符を手に入れたという、シンデレラストーリーの主人公でもあります。そんな思い入れの大きい劇場での単独公演が、ついに実現しました。
大道芸にゲストとのコント…バラエティ豊かなステージに!
当日、サイバー感たっぷりのオープニングで幕を開けた『NGK BABABABAAAAN!!!』。紗幕の向こうに立つもりやすが、ホログラフのように浮かび上がります。
全国から駆け付けたファンに拍手で迎えられ、どこか照れくさそうなもりやす。「ふだんは10分の出番のNGKで、今回はたっぷり90分、ネタを披露できます」と嬉しそうです。
まずは、ボールを使った大道芸や、バランス芸、バルーンアートなど次々と披露。観客とのコミュニケーションも相変わらずで、場内はほっこりした雰囲気に満たされていきます。また、ルービックキューブなどを使った神業も見せ、会場の不意をついたり、ステージはまさにバラエティ豊か。
続いてはゲストの登場。まずは吉本新喜劇の森田展義が姿を見せます。森田ともりやすは、NSC(吉本総合芸能学院)大阪25期の同期。「今日は森田君の芝居を堪能してもらいたい」と、もりやすが監督となって「北海道のクッキー作っている人」や「「動物園飼育員」など、設定に沿った芝居で沸かせました。
もう1人のゲストは村上ショージ。村上が師匠役を演じるコント「師匠と弟子」では、開始早々、ショージが「わしがやった『ドゥーン!』、せんのか!」と投げかけ、もりやすをあわてさせます。また、ショージ直伝の”ものボケ“指導もあり、もりやすは四苦八苦しながらも、ものボケギャグにチャレンジしました。
舞台の最後には「チャレンジを……」と約1年間、練習してきたという5本のピンを使ったジャグリングに挑戦! 成功したら、くす玉をお客さんに引っ張ってもらうことに。会場が手拍子で盛り上げるなか、同時に緊張感も走ります。そして誰もが固唾をのんで見守るなか、見事フィニッシュ! 本人も会場も満足の大団円となりました。
「それほど緊張しなかった」
単独公演を終えたもりやすに、話を聞きました。
――念願のNGK単独公演を終えて、どうでしたか?
あっという間で、始まる前は緊張するのかなと思ったんですけど、昨日くらいから、あれやって、これやってとやらなあかんことを思っていたので、それがよかったです。そこまで緊張せず、ポーンと始められました。
20年やっていたら、僕みたいなものでも応援してくださる方がたくさんいるというのは嬉しかったです。お客さんが一緒に楽しんでやろうという気持ちにさせてくれたのがよかったです。
――ゲストには同期の森田展義さんが登場しました。
本当に助けられました。気を使うこともなくしゃべれますし、やっぱり森田君はすごいので。本当に楽しくできたのがよかったです。
――もう1人のゲストは、村上ショージさんでした。
師匠とは3回、打ち合わせをしたんですけど、全部の時間を足しても10分いかへんくらいで。師匠は「もう行けるやろ! おもろいやん!!」と言っていたのですが、いざ舞台に出て行ったら、いきなり「お前、(ギャグの)ドゥーン!!をやってへんらしいな!」って、とんでもないキラーパスが来て……。
全部ウケはるので、やっぱりすごかったです。師匠は、ピンでいちばん面白い人だと僕は思っていて。10分ネタをしていただこうかなと思ったんですけど、なにか一緒にできるのであれば、これほど貴重なことはないなと思ってお願いしました。
――最後に今後の展望を教えてください。
新しい演芸にずっとチャレンジしていきたいです。たとえばまた来年、単独ライブをやらせていただけるとなったときに、5本のピンのジャグリングが普通にできるようになっておきたいなと思います。