「吸収したエネルギーをまた執筆にあてる」第一芸人文芸部、文芸誌を引っ提げ文学フリマに参上!

ピース・又吉直樹が本を愛してやまない芸人を集めて結成した「第一芸人文芸部」が、11月11日(土)、作り手が自らの手で作品を販売する文学作品展示即売会「文学フリマ東京37」に初参加。部員のピストジャム、あわよくば・ファビアンが、それぞれ上梓した『こんなにバイトして芸人つづけなあかんか』、『きょうも芸の夢をみる』と、又吉直樹の『月と散文』、さらに、この日完成したばかりの『第一芸人文芸部 創刊準備号』の販売を行いました。

『第一芸人文芸部 創刊準備号』は又吉、ピストジャム、ファビアンがこの文芸誌のために書き下ろした自由律俳句10本とエッセイ9本、書評10本、ショートショート5本を収録。全132ページにおよぶボリュームたっぷりの仕上がりになっています。

自らお客様に文芸誌をアピール

出典: FANY マガジン
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ブースには、ピストジャムとファビアン自らが立ち、販売業務も行います。

1人1人に「僕が書評を書いていて……」「第一芸人文芸部初の文芸誌だから数年後、きっと価値が出ます!」とアピール。

「文学フリマ東京37」は過去最多の1,836出店。大賑わいの会場の中、「第一芸人文芸部」ブースは第二展示場の1階、入り口入ってすぐの「あー27・28」に位置取ります。

出典: FANY マガジン
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FANYマガジンでは、『第一芸人文芸部 創刊準備号』の購入者の方にお話を聞きました。

まずは、文学フリマに来たのは2020年ぶり2回目という女性。第一芸人文芸部のことは知らずに、見本誌を見て「(ファビアンの)ショートショートが面白かった」との理由で購入。芸人さんが文学のことを考えているのが新しい切り口だと気になったとのこと。

この「見本誌」というのは、2階に設置された見本誌コーナーに置かれているもの。それぞれの見本誌にカテゴリやキーワードが書かれています。『第一芸人文芸部 創刊準備号』の表紙は昔ながらの文芸誌を彷彿とさせる、味わいのある仕上がりになっています。

出典: FANY マガジン
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「㐧」の字に惹かれて

続いては昔の文豪の本などが好きという文学部出身の男性。今回初めての“文フリ”(文学フリマ)来場に伴い、Xで事前にどんなところが出店しているのかを調べ「第一芸人文芸部」が気になったとのこと。文芸誌の装丁に大正時代の趣を感じ、特に「㐧」の字が気に入ったそうです。

文フリでしか販売しないあの人気小説家の作品も

「又吉さんはもちろんとしてピストジャムの書評も楽しみ!」と言ってくれた男性は、Xで第一芸人文芸部のことは知っていたそう。元々文フリに来る予定で、気になっていたのでブースに立ち寄って購入してくれました。他には万城目学さんの本を購入したそうです。

あの人気小説家・万城目学さんの本が文フリで?と気になってブースを探すと、同じフロアで発見。新作『みをつくし戦隊メモレンジャー』は一般流通をしておらず、文フリでのみ限定販売したそうです。

出典: FANY マガジン
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文フリデビューは「第一芸人文芸部の文芸誌」

好きな作家さんのXで文学フリマの存在を知って来たという女性。文学フリマの出店情報を調べ「第一芸人文芸部」のことを知り、入場されてから何よりも先に購入してくれました。初めての文フリで初めて買ったのが『第一芸人文芸部 創刊準備号』とは。作家冥利に尽きますね。又吉の本が前から好きで『月と散文』も持ってるとのことで、「今回も読むのが楽しみ」と笑顔を見せてくれました。

押し売り!? されて購入

「芸人さんに押し売りされて購入しました」というのは文フリ来場歴のある女性と、友達に誘われて初来場という女性の2人組。共に読書が趣味だそう。文フリ初来場の彼女は又吉ファンであるため、「第一芸人文芸部」のことを又吉のXで知り、気になってブースを覗きに来てくれました。そして、ピストジャムとファビアンの必死のアプローチで『第一芸人文芸部 創刊準備号』を購入する事に。2人はそれぞれ「書評を10本てなかなか無いと思うので楽しみ」「もちろん又吉作品が楽しみ」と嬉しそうに話してくれました。

見事、完売!

用意してきた『第一芸人文芸部 創刊準備号』は525部。17:00終了間際に見事完売となりました。

無事、文フリを完走したピストジャム、ファビアンに初の文芸誌や今回の文フリやについて感想を聞きました。

出典: FANY マガジン
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初の文芸誌については「又吉さんの名前と並んで文芸誌を出せる喜びとプレッシャーもありましたが、自信を持っておもしろいと言える作品がつくれました」と語るのはピストジャム。文フリについては、「去年の文フリにひとりで乗り込んだファビアンから雰囲気は聞いていたものの、出店者も来場者も想像以上の熱量で圧倒され5時間があっというまに終わりました。ぜひまた参加したいです。文フリでは、僕たちの存在をその場で知って文芸誌や本を買ってくださる方もいて、うれしかったです」と笑顔を見せます。

出典: FANY マガジン
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ファビアンは「すごい良いものができた。装丁はシブくて格好良い。又吉さんの散文は、『月と散文』や『東京百景』に載せているものと変わらないレベルで面白く、感情の言語化がえぐい。ピストジャムさんの書評はあらすじがわかるだけでなく、既に自分の書き方を確立していてオリジナリティが凄い。 僕もショートショートで自分の今のベストが出せました」。 文フリについては「まさに熱狂。こんなに文芸好きが集まるイベントが存在することが、また次に書く勇気を与えてくれますね。ブースにたくさんの人がきてくれて、持ち込み525部が16時59分に完売。うるっときました。ブースに立ち続け、声を出し続けてよかった。こういう時に物怖じしないのは、まさに吉本興業から学んだ人前に出る力。吸収したエネルギーをまた執筆にあてて、次回も必ず参加します」とピストジャム同様、次回の出店にも意欲を見せます。続いて「Xでの反響もたくさんあったけど、コメントを残していた人はめちゃくちゃ多いわけではなかった。それでもブースにたくさんきてくれた、まさに、サイレントマジョリティー。文学フリマはひとりひとりとお喋りできるので、どんな想いで本を買いに来てくれたか、たくさん話してくれた。遠方から来てくれた人もいて本当に感謝です。中には開催時間中に文芸誌を読了し、面白かったからと、3月に出版した著書を買いに戻ってきてくれた人もいた。過去の作品にも興味を持ってくれて嬉しいですね」と振り返りました。

出典: FANY マガジン
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文フリで完売した『第一芸人文芸部 創刊準備号』はFANY Mallでも購入できます。

『第一芸人文芸部 創刊準備号』は、その名の通り、「創刊準備号」です。いよいよ創刊に向けて挑む「第一芸人文芸部」の活動に今後も目が離せません。

「第一芸人文芸部」は毎週水曜22時からstandfmで『第一芸人文芸部』を生配信。また、毎週木曜7時頃にAmazonAudibleで『本ノじかん』を更新中です。

『第一芸人文芸部 創刊準備号』販売中のFANY Mallはこちら

毎週水曜22時から生配信のstand.fm『第一芸人文芸部』はこちら

毎週木曜7時頃に更新しているAmazonAudibleで『本ノじかん』はこちら

番組概要

第一芸人文芸部プレゼンツ『本ノじかん』

出典: FANY マガジン

ナビゲーター:ピース・又吉直樹、ピストジャム、あわよくば・西木ファビアン勇貫