『キングオブコント2023』ではトップバッターで登場するや、いきなり“おしりネタ”で大きなインパクトを残して準優勝を果たしたカゲヤマ(益田康平、タバやん。)。いま注目の彼らのライブ「カゲヤマ見本市 知ることからはじめよう」が、12月20日(水)に東京・ルミネtheよしもとで開催されます。「最近は仕事が増えて、朝から仕事をしている」と喜ぶ2人に、今回のライブをすることになった意外なきっかけやキングオブコントのウラ話、ネタづくりの秘密などなど、じっくり語ってもらいました。
「隠れカゲヤマン」の後押しで!?
──12月20日(水)に、東京・ルミネtheよしもとで『カゲヤマ見本市』が開催されます。このライブは、どんな経緯で決まったのですか?
タバやん。 ルミネtheよしもとの吉本社員が、キングオブコント決勝進出が決まったときに「カゲヤマさんでライブを打たせてください」と声をかけてくれたんです。
益田 ルミネtheよしもとでイベントができるのは、とんでもなく光栄なことです。しかも決勝後ではなくて決勝前に「カゲヤマさんは絶対ハネると思うので」と言ってくれたのが嬉しかったですね。
タバやん。 どうやら、吉本内部にはカゲヤマを好きな社員さんが、いっぱいいてくれたらしくて。そんな「隠れカゲヤマン」たちが、ようやく少しずつオモテに出てきてくれるようになりました(笑)。
益田 今回のライブは、ネタはもちろん、僕らのことを知ってもらうためには欠かせないメンバーが集まっているので……。
タバやん。 ジャングルポケットの太田(博久)さんは1年目からよくしてくださってる先輩ですし、ダイタク、ネルソンズ、相席スタート・山添(寛)は同期の中でも叱咤多めの激励をしてくれている、僕らをぜんぶ知っている人たち。『カゲヤマ見本市』は僕らの説明書のようなライブになりそうです。
ナンチャンが「正直、笑った」
──『キングオブコント2023』決勝後、生活は変わりましたか?
益田 休みがなくなりました! すごく嬉しいです。
タバやん。 これまでは夕方からライブが1、2本あるくらいでしたけど、最近は朝から仕事があるから健康的な生活になりました。
──芸人仲間や視聴者からの反響は?
タバやん。 僕はキングオブコントの決勝当日、家からTBSまで自転車で行って、帰りも自転車で帰ったんですけど、そのことを話して以降、ときどきSNSで「タバやんがチャリで移動してるところを見た!」と書かれるようになりました。
益田 決勝が終わって、300件くらいLINEが来ました。コント師として憧れの人だったシソンヌ・じろうさんやM-1チャンピオンのトレンディエンジェル・たかしさんから「面白かった」と言われて、すごく嬉しかったです。
タバやん。 番組でウッチャンナンチャンの南原(清隆)さんにご挨拶したときも、「あれは正直、笑った」と言われました。
松本人志の講評に「すげえ、バレた!」
──決勝では惜しくも2位でしたが、本番中は優勝を意識していましたか?
タバやん。 僕らは(ファーストステージの出番が)1番手だったので、とにかくインパクトで全員を倒すために「料亭」のネタを1本目に持ってきたんです。そしたら、ずっとトップを守れて「やばいことになってる!」と思ってました。(3位以内のファイナルステージ進出が確定して)2本目をやれることが決定したので準備しているうちに、気づいたら(優勝した)サルゴリラさんが1位を塗り替えていて「何が起きたの!?」と思いました。
益田 (ファーストステージで)ずっとニッポンの社長と1点差だったから「これは2本目勝負だな」と思っちゃっていたんですよ。そしたらサルゴリラさんに13点差をつけられてて……。でも僕らの2本目が1本目より点数が高かったので、サルゴリラさんの2本目が始まるまでは「まだ全然、優勝あるぞ」と思ってました。
──インパクト抜群の2本のネタは、どのようにできたんですか?
益田 1本目のネタは、今年やった約5年ぶりの単独ライブ用に考えていたネタです。最初はおしりの小道具を使うつもりだったんです。そしたら作家の山田ナビスコさんが「いや、生のおしりのほうが面白いだろ。テレビではできないけどな」って。ネタを見たレインボーのジャンボたかおとか、そいつどいつが「今年の勝負ネタじゃないですか」と言ってくれて、じゃあちょっとキングオブコントでやってみるかと。
タバやん。 本当にギャンブルでしたね。もう怒られてもいいから、とりあえずやろうって。
益田 準々決勝でぶつけてみたら、めちゃくちゃウケて。これで準決勝に進出できたということは、いけるんだ! と(笑)。
タバやん。 2本目の「DNA鑑定」は、2人で雑談していたときに「あの人、腹立つよな」という話になったことがきっかけなんですよ。「もうあの人の机にうんこするわ!」と言ったら、益田が「DNA鑑定されたらバレるよ」と。そこからつくったネタです(笑)。
益田 最初のころは「うんこ」と何度も言ってたんですよ。でも1本目がおしりで2本目がうんこだし、少ないほうがいいだろうと思って「うんこ」と言うのは1回にしようと決めた。そのこだわりを審査員の松本(人志)さんが一発で見抜いてくれて、嬉しかったです。
タバやん。 講評を聞きながら「すげえ、バレた!」と思いました。
「松屋はみそ汁ついてます」でCMに出たい!
──昨年のM-1で準決勝進出、そして今年はキングオブコント準優勝と、目覚ましい成果を出していますが、躍進のきっかけはどこにあると思いますか?
益田 「ここが転機だったかな」と思うのは、沖縄に修行に行ったことですかね。以前あった「沖縄おもろおばけ屋敷」(吉本が運営していた芸人おばけ屋敷で2017年に閉館)でおばけの役をやって、その後、沖縄花月に出演するというもので、吉本芸人が1カ月ごとに代わる代わる修行に行っていたんです。僕らは自分から「行かせてください」と直談判して、沖縄で30日間、毎日新ネタをやった。7年くらい前のことですが、それがいまにつながる布石になっているかなと思います。
タバやん。 僕ら、2019年にYouTube(『あむあむWORLD』)を始めたんです。それでコロナ禍に突入したとき、「もっとYouTubeに力を入れて稼ごう」と話したら、益田が「それもいいけど、オレたちはネタが面白いんだから、もっとネタに力を入れたい。賞レースでも戦えると思う」と言って、2人で池袋駅の改札内で1時間くらい話し合ったんですよ。そのときに僕も「そうだよな、芸人なんだからネタをもっと頑張らないと」と思えた。あれは転機だったと思います。
益田 YouTubeを始めて、「スリル」(芸人たちを相手に益田のなけなしの1万円をかけるゲーム)をきっかけに、いろんな人とかかわりを持てたことも大きかったですけどね。そう思うとぜんぶ繋がっている気がします。
タバやん。 昨年のM-1準決勝前に15年続けていたバイトをやめて、そこから約半年、ギリギリ食べていたんです。今回、キングオブコントの決勝に行けて、「繋いだー!」と思いました(笑)。
──最後に、これからの展望を教えてください。
益田 生意気なんですけど、CMに出たいです。
タバやん。 出たいねー! キングオブコント1本目のネタに「松屋はみそ汁ついてます」というキラーワードを入れましたから!
益田 相当いいキャッチフレーズだと思うんですよね。あと、僕のおしりについて、SNSの美容アカウントの方とかが「すごくきれい」と反応してくださっているんです。きれいに見せるために週5で塩サウナにも通いましたし、ハート型のお尻専用石鹸も使ってましたし、すごくケアしてめちゃくちゃ仕上げたので、美容系のお仕事とかもさせていただけたら(笑)。
タバやん。 僕は動物、特に爬虫類が好きで、ヒョウモントカゲモドキとアフリカウシガエル、あと、うさぎとインコと暮らしています。なので、動物がたくさんいるマダガスカルのロケに行きたいですね。
YouTubeチャンネル「あむあむWORLD」はこちらから。
公演概要
『カゲヤマ見本市 知ることからはじめよう』
日時:12月20日(水) 開場19:00 開演19:30
場所:ルミネtheよしもと
出演:カゲヤマ/MC:ジャングルポケット 太田/ゲスト:相席スタート 山添/ダイタク/ネルソンズ/他
チケット:前売3000円 配信2000円
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