『サクラ大戦シリーズ』などで知られるマルチクリエーター広井王子が総合演出を務める少女歌劇団ミモザーヌの冬公演が、12月から1月にかけて東京と大阪で開かれます。この公演は、来年1月をもって卒団となる1期生で団長のいまもりまなか(20)の「卒団公演」でもあります。今回は、そのいまもりと、同期のいわむらゆきね(18)、ちばひなの(17)、2期生のしものあやめ(15)、3期生のさかもとりるは(17)に、これまでの思い出やこれからのミモザーヌについて話を聞きました。
『少女歌劇団ミモザーヌ』は、2020年11月のオンライン公演で本格的な活動スタート。2021年8月に観客を前に初めてのステージを披露しました。メンバーは12 歳から20 歳の少女たちで、20 歳での卒団がルールになっています。
いまもりの最後の公演となる冬公演「Love Letter 〜 いまもりまなか卒団公演 〜」は、東京公演が12月23日(土)、24日(日)には銀座博品館劇場で、大阪公演が1月6日(土)、7日(日)にYES THEATER(大阪)で上演されます。
学校よりも青春をした5年間だった
――いまもりさんは、何歳のときにミモザーヌに入団したのですか?
いまもり 5年間活動したので、15歳のときです。あれ? 16歳からかな?
ちば 算数!
一同 (笑)
いまもり すみません。何歳からか、わからなくなりました(笑)。中学校3年生でオーディションを受けて、高校1年生のころから5年間活動してきました。
――10代の後半をずっとミモザーヌで過ごされたんですね。どんな5年間でしたか?
いまもり 学校では味わうことのできない、特別な青春を送った時間でした。もちろん土日に遊ぶことはできませんでしたが、厳しいレッスンを受けたり、合宿に行ったり、仲間と汗をかいて涙を流す経験ができて。思い出がありすぎて、どれを言えばいいのかわからないくらい、学校よりも青春をした5年間だったと思います。
――活動中、もっとも嬉しかった思い出はなんですか?
いまもり コロナがあって、お客さまに観ていただけない期間が長かったので、初めてのお披露目公演がいちばん嬉しかったです。ミモザーヌは公演の最後に『ミモザのように』という団歌を歌うんですけど、そのときは歌っているときから泣いていて、幕が閉じたら、まわりのみんなと大号泣でした。そのお披露目公演があったからこそ、「これからもがんばろう」と思えたので、忘れることができないです。
いつでもカッコいい背中を見せてくれたリーダー
――最後の2年間は、団長としてメンバーを率いる立場にもなりました。リーダーとして心掛けていたことを教えてください。
いまもり 言葉で伝えることが得意ではないので、「やって見せる」ことを心掛けていました。「こうしなさい、ああしなさい」ということはあまり言わずに、気さくにコミュニケーションをとって、行動で見せたいと思っていました。
――メンバーの皆さんから見て、いまもりさんはどんな団長でしたか?
いわむら 本人が言うように、いつでもカッコいい背中を見せてくれたリーダーだと思います。私が下の期の子に言葉でアドバイスをして伝わらなかったことも、まなかが「一緒にやってみよう」と楽しく教えたら、すんなり伝わったりしていて「すごいなあ」と思っていました。威圧的なところもまったくないし、みんなを巻き込んで楽しい雰囲気にしてくれます。
いまもり ふだん、こんなの聞くことがないから恥ずかしい。嬉しいです(笑)。
一同 (笑)
ちば 私も同じ目線や立場で接してくれる、距離の近い団長だったと思います。教えてもらうこともあったけど、逆に自分たちからまなかに「こうしたらいいんじゃない?」とアドバイスすることもあったし、いい意味で団長らしくない団長(笑)。でも、みんなが立ちどまったときには、いちばんに行動して背中を見せてくれるので、本当にカッコいいです。
いまもり ありがとうございます(照)。
いまもりの「気づき」に何度も救われた
いわむら あと、まなかはまわりをすごく見ていて、絶対に見抜いてくるんですよ。私はつらいときに人に相談するのが苦手なんですけど、まなかは必ず気づいて、「いまスランプやろ?」って声をかけてくれる。だから私はあまり人前で涙を流さないんですけど、まなかにはいちばん泣くところを見られています。
いまもり 見てきました!(笑)
いわむら その気づきに何回も救われてきたなと思います。しかも、みんなの前じゃなくて、1対1になったときに言ってくれるんです。その瞬間にぶわーって涙があふれ出て。
ちば 私も悩みを1人で抱え込んでしまったときに、まなかに「はけ口をちゃんとつくりなさい」って言ってもらって……。悩みに悩んで、どうすればいいかわからないときに声をかけてもらって、やっと頼ることができました。
――メンバーのことをよく見ているリーダーだったのですね。後輩のさかもとさんは、いまもりさんにどんな印象がありますか?
さかもと 正直に言うと、最初の印象は怖かったんです。私が入団したころはコロナの影響でリモート練習だったので、画面越しにしか会えないから、話もできなくて。
いまもり 私、第一印象があんまりよくなくて(笑)。「怖い」とか「話しかけにくい」というオーラが出ているらしいんです。出しているつもりはないんですけど。
ちば 目がキリっとしているからね(笑)。
さかもと でも実際に会ったら、練習の休憩中にもすごくフレンドリーに話しかけてくれるので、相談もしやすくて、自分の思っていることを素直に言える先輩でした。
いまもり フレンドリーかな?
さかもと フレンドリーですよ! 舞台の出番のときに緊張で固まっていたら、まなかちゃんに「いいんだよ、緊張しなくて!」って言ってもらって、落ち着けたこともあります。だから、今回の冬公演でも緊張せずに行きます!
いまもり おおっ!
さかもと まなかちゃんに、「もう私は大丈夫ですよ」っていう姿を見せたいです。りるは、行きます!
一同 (笑)
――みなさん、悩んでいるときに声をかけてもらった経験があるんですね。
さかもと そうですね。
いまもり かけちゃうみたいです(ドヤ顔)。
ちば イヤやな、その言い方!
一同 (笑)
――しものさんは、いまもりさんとの思い出はありますか?
しもの 私はまなかちゃんにいつも「しっかりしいや!」って言われているんですけど(笑)。でも一度、一緒にカフェに行ったときに、「大丈夫?」「悩んでない?」って相談に乗ってくれて、いっぱいいろんなことを聞いてもらって……。あれ? なんで泣いてるんやろう、私…。
いまもり ええ!?
しもの (涙があふれながら)本当にいろんなことを聞いてもらったので。そのとき、私はまなかちゃんに「これからはこうします!」という目標をしっかり伝えたので、冬公演でもその約束を守れるようにがんばります。
いまもり (拍手をしながら)がんばろう!
しもの メイクがぁ(くずれた)……。
一同 (笑)
卒団公演は見どころしかない!
――卒団公演となる冬公演「Love Letter〜いまもりまなか卒団公演〜」の見どころはどんなところですか?
いまもり 今回の冬公演では、前回の夏公演と同じ少女が登場します。夏公演では、良い子を演じている少女が「良いこと、悪いこととはなんだろう」と悩む物語でしたけど、今回はその少女が「愛」について悩み、さらなる成長をしていくストーリーになっています。
私は今回もその少女を演じるのですが、夏公演のときよりもセリフが増えていますし、ラブソングも歌うので、個人的にはそこが見どころです。あとはなんだろう、いっぱいありすぎる……。
一同 (笑)
いまもり もう、見どころしかないんです(笑)。一幕ではその少女が主人公の舞台を行いますが、二幕のミュージックバラエティショウではダンスやアクロバット、フラメンコなどいろいろな楽曲とパフォーマンスで楽しんでもらえます。いままでの公演で披露した楽曲もメンバーをチェンジして行うので、初めて見る方も、いままでずっと応援してくださっている方も、全員が楽しめる公演になっていると思います。
いわむら 二幕のミュージックバラエティショウでは、いままでに見たことがない新しいまなかの姿が見られると思います。最後まで挑戦し続けるのがまなかだと思うので、それが今回の公演でもしっかり出ていると思います。
――楽しみですね! いまもりさんにとって最後の公演、どんな気持ちを込めて歌いますか?
いまもり 「これがミモザーヌです! どうですか!」という気持ちで歌いたいですね。それと、できれば泣きたくないです。ありがとうの気持ちを込めて、最後まで感謝と笑顔で終わりたい。でも、泣いてしまいそうです。練習でも泣きそうなので(笑)。
いわむら まなかは人前ではあまり泣かないので、泣いていると「まなかが泣いてる……」ってなります(笑)。でも今回は本当にいい曲が多いので、私も何曲か危ない。難関ポイントがたくさんありますね。
――いまもりさんやメンバーの皆さんが泣いてしまうかどうかも、注目ポイントですね。
いまもり 泣きたくないです。いやだー!
一同 (笑)
卒団公演の思い、そして後輩に伝えたいこと
――それでは最後に、冬公演に来る人たちに向けてのメッセージをお願いします!
ちば 私たちから皆さまに向けてのラブレターを全力でお届けするので、皆さんも全力で楽しんでいただけたらと思います!
さかもと まなかちゃんと皆さんと、思い出に残る公演をつくりたいと思っているので、ぜひ待っています!
しもの まなかちゃんを少女歌劇団ミモザーヌのメンバーとして見られる最後の舞台を観に来てほしいのと、お客さまへのラブレターを届けるので、ぜひ来てください!
いわむら 今回は「愛」がテーマの公演となっていて、メンバーからまなかへの愛もそうですし、お客さまへの愛もぎっしり詰まった公演になっています。東京公演はクリスマス前、大阪公演が年明けということで、年末年始に私たちの「愛」を、大切な人と一緒に感じに来てもらえたら嬉しいです。
いまもり 小さなお子さんからおじいちゃん、おばあちゃんまで、いろんな方に楽しんでいただける内容となっています。また、これまでずっと応援してくださっている方には、最後まで「まなかちゃんらしいな」と思っていただける公演にします。メンバー全員でつくり上げる私の最後の卒団公演を1人でも多くの方に観ていただきたいので、よろしくお願いします!
――いまもりさん、卒団後に新しいミモザーヌをつくっていくメンバーに向けてメッセージをお願いします。
いまもり メッセージですか。そうですね……(泣き始める)。
一同 えええ!(つられて全員泣く)
いまもり メンバーは人に頼るのが苦手な子が多いんですけど、いろんな人をもっと頼ってほしいです。そして自信を持って、感謝の気持ちを忘れずに突き進んでほしい。上の子たちは下の子を見て、下の子たちはもっとお姉さんたちを頼って、全員がライバルだけど協力して、これからも楽しい舞台をつくっていってほしいなって思います。卒団しても応援しています。ずっとずっとファンです!
一同 (深くうなずく)
いまもり ごめんなさい。さっそく泣いちゃったよ……!
一同 (笑)
『少女歌劇団ミモザーヌ』公式サイトはこちらから。
公演概要
「Love Letter~いまもりまなか卒団公演〜」
<東京公演>
2023年12月23日(土)15:30開場/16:30開演
2023年12月24日(日)11:30開場/12:30開演
2023年12月24日(日)15:30開場/16:30開演
会場:銀座博品館劇場
チケット:前売4,000円 当日4,500円
<大阪公演>
2024年1月6日(土)15:30開場/16:30開演
2024年1月7日(日)11:30開場/12:30開演
2024年1月7日(日)15:30開場/16:30開演
会場:YES THEATERチケット:前売4,000円 当日4,500円
FANYチケットはこちらから。