“肉厚”な芸人6人によるユニットライブ『肉6(にくろく) メモリアルコーナーセレクション』が、12月9日(土)に大阪・森ノ宮よしもと漫才劇場で開催されました。出演したのは、ビスケットブラザーズ(きん、原田泰雅)、豪快キャプテン(べーやん、山下ギャンブルゴリラ)、ダブルヒガシ(大東翔生、東良介)という面々。『肉6』は、この3組がネタとコーナーを通して全力でぶつかり合うライブで、2016年のスタート以来、じわじわと人気が高まってきました。来年1月13日(土)には過去最大キャパとなる京都・よしもと祇園花月での公演も決定! そんなアツ〜い最旬イベントの模様&終演後のインタビューをお届けします。
予測不能の珍ゲームが連発
通常の『肉6』ライブは、前半に各組がネタを披露し、後半にオリジナルのコーナーゲームに挑戦するスタイル。しかし今回は、これまでのコーナーから「もう一度やりたい!」ものを厳選して贈る、年に一度のスペシャルライブです。
『肉6 ホイップクリーム』『肉6 カラフルマンモス』『肉6 ポテトヒーロー』などなど毎回、ダブルヒガシ・大東が勝手に決めているというライブのサブタイトルにからめて、6人が頭をひねって生み出した思い出のコーナーたちが、一夜限りの復活を果たしました。
オープニングで「DEATH NOTE」ならぬ「肉NOTE」に書かれた指示のままに、原田・山下・大東の“カルビチーム”、きん・べーやん・東の“ハラミチーム”に分かれ、さっそく熱戦の火蓋が切って落とされます。
“メモリアル”とういタイトル通り、古いものからつい最近のものまで、さまざまなコーナーが登場。お題となるメニューに“合わないもの”を順番にテンポよく挙げていく「ご飯反発ゲーム」を皮切りに、「芋ネイター」「砲丸食べ」「腹マグネット運び」「色鳴きマンモス」「パリッと仕上げ顔」「ヒーローソングクッキング」といった具合に、タイトルだけでは内容がまったく想像できない珍ゲームの数々が繰り広げられました。
舞台と客席が不思議な一体感に包まれたのが「芋ネイター」。質問の答えから人物を当てるアプリ「アキネイター」のように、3つの質問からお題となる芋料理を言い当てるゲームで、料理名を言うときは“ヒーローっぽく”というルールもあります。
まずハラミチームは、べーやんが回答者を志願。「俺はあったかいか?」「俺は甘いか?」「俺はコンビニにいるか?」……お題の「コロッケ」に迫る鋭い質問に、観客のテンションも爆上がり! しかし、べーやんはなぜか「俺はじゃがりこだ!」と回答。メンバー全員が「あったかくないやん!」と脱力します。
一方、カルビチームの山下は「マッシュポテト」というひねったお題に大苦戦。「おかずか?」「居酒屋にいるか?」「定食屋にいるのか?」と質問を繰り出すも、どんどん頭を抱えていきます。悩んだ末に山下が「ミネストローネの芋だ!」とピンポイントすぎる回答を絶叫すると、場内は爆笑に包まれました。
ビスブラ・原田がおにぎりで世界新記録!?
驚異の大記録(?)が生まれたのは「砲丸食べ」のコーナー。巨大なおにぎり(砲丸)を、砲丸投げのフォームでひとかじりし、一度でより多く食べられたほうが勝利するゲームです。第1回の『肉6』で行われた際は、原田がひと投げでほぼ全部食べてしまうという離れ技を見せたそうで、「あの日の夢をもう一度」となるのか注目が集まりました。
メンバーがさまざまなかじりっぷりで笑いを誘うなか、4番手・べーやんで大惨事が……。おにぎりをかじった瞬間、微妙な表情を見せたべーやんのアゴが外れてしまったのです。舞台袖でアゴをはめてことなきを得たものの、「バキバキバキッていったんですよ」とリアルな証言で場を凍らせました。そんなハプニングにも動じず、トリの原田は、なんと122グラムの大記録を達成! 世界新記録(推定)の誕生で、会場は興奮に包まれました。
「腹マグネット運び」のコーナーでも事件勃発。マグネット付きのベルトを腹部に巻き、デスク上に置かれた磁石を集めるというフィジカル系のゲームですが、終了後、原田のベルトが外せなくなりました。5人が必死にベルトを外そうと頑張るなか、幼児に戻ってしゃくりあげる原田。最後はくぐり抜ける形で何とか脱出し、「お兄ちゃんたち、ありがとう!」と叫んでハッピーエンドを迎えました。
全7コーナーが終わり、結果はカルビチームの勝利に! 汗だくになりながら「やっぱ楽しいわ!」と笑顔で言い合う6人の奮闘ぶりが、笑いと感動の両方を呼ぶ奇跡のエンディングでした。
謎のライブタイトルは大東のせい?
終演後、楽屋で6人に直撃インタビューを行いました!
──今日の舞台、手応えはいかがでしたか?
きん 汗が舞台上にしたたって……。けど、決して汚い汗じゃなく美しかった。
大東 いいふうに言うと、肉汁と言っても……。
きん そう、肉汁と言っても過言ではないと思います。
一同 (笑)
──改めて『肉6』の魅力、見どころを教えてください。
山下 コーナーはかなり力を入れてやってます。
きん 『肉6 ポテトヒーロー』とか、ライブタイトルの造語にからめたコーナーをやるんですが、ないものを無理やりゼロから作っているので、そこは見ものっちゃ見ものですね。
山下 何時間も夜中に打ち合わせしてね。
きん この芸歴で、あんなに集まって打ち合わせしてるの、このライブだけやと思います。
東 タイトルは毎回、大東が決めるんですけど、いつもなんか……ねえ?
きん たとえば4月なら『肉6 オープンスクール』とか、簡単そうなものにするはずが、フタを開けたら何故か『肉6 ホイップクリーム』とかになってるんですよ……。
大東 あれは間違ってるんです。口頭で言ってるから証拠なくなってもうて、「うわ、何やったかな」ってなるんですよ。あのときは、桜の木がホイップクリームに似てるなあって思って、気づいたら「ホイップクリーム」に……。
きん けっこう、それに振り回されてますね。
山下 僕らも直前まで、そんなタイトルやって思ってないですもんね。世に出てから「あ、これになったんや」って。
きん 『肉6 ホームランシアター』のときは、さすがにピリつきましたね。
東 何をしたらいいんだと(笑)。
──タイトルを大東さんに差し戻して、変更することはないんですか?
東 もう無理なんですよ。
きん 劇場スケジュールに入ってしまってるんです。もう発表されてるんで、こっちは引けない。だから気をつけてくれよって言ってるんですけどねえ。
大東 それだけ言われてんすけど……。
原田 コーナーもそれ(タイトル)に合わせてるから、何やこれっていうコーナーも多いんで、お客さんに好きになってもらうというより、これで笑ってくれるお客さんを僕らが好きやなっていう感じです。
肉肉しい6人が京の都に上陸!!
──今日も、客席との一体感がすごかったですね。
きん なぜか奇跡が起きて、あんなことになるんですよね。まだ名前のない一体感なんですけど。
──「芋ネイター」で正解に近づいたときの高揚感と、そこからの落胆とか……。
きん ホンマに当てたいだけなんです。だから、ボケるとか必要ないんかもしれないですね。本気でやったら成立する。一生懸命やってるだけやもんな。
大東 今日も、おもろいこと何もやってないでしょ。
きん 本気で挑んでるだけ。腹にベルト巻いて磁石運んでるだけなんです。
山下 ボケたらお客さんに失礼ですよね。
東 失礼ではないけど(笑)。
──一生懸命だからこそ、べーやんさんのアゴも外れてしまったと。
べーやん はい、全力がゆえにです。
きん で、ふつうの芸人ならフォローで「全然、大丈夫です」って言うところを「バキバキバキッ」って言うて心配させて。
東 そこもウソをつかない(笑)。
──次回は年明けの1月13日(土)、よしもと祇園花月に初上陸となります。意気込みをお願いします!
きん 祇園花月ってやっぱり格式高いじゃないですか。お客さんも変わるやろうし、はんなりしたお客さんをどう巻き込むかですね。
原田 漬けもんとかお茶づけとか神社とか、そういう街の中に肉が6人やって来るっていう、その外来種感を楽しんでほしい。「京都、どうなってしまうんだろう?」という。
大東 ブルーギル感。
東 やさしいブルーギルな(笑)。
──具体的にはどんなライブになりそうですか?
大東 それはもう、(サブタイトルが)『ニューイヤーポパイ』なんで、力こぶのような……ポパイの感じに……なりますね。
一同 (爆笑)
東 観たら元気出るっていうことやね。
きん とにかく、ここで初笑いをお約束します!
公演概要
『肉6 ニューイヤーポパイ』
日時:2024年1月13日(土) 19:40開場/20:00開演
出演:ビスケットブラザーズ、豪快キャプテン、ダブルヒガシ
チケット:前売2000円 当日2200円 配信1500円
来場者特典として、年賀状風ポストカードをプレゼント。
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FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。