僕は読書が苦手なので4年に1冊くらいのペースでしか本を読みません。
先日、そのオリンピック読書に『成瀬は天下をとりにいく』という小説を選びました。
東京で仕事の時にたまたまホテルの近くに滋賀のアンテナショップを見つけて、滋賀出身の僕は“地元の友達とばったり”みたいな感覚で中に入りました。そこで本屋大賞を受賞したというこの本を見つけました。
「なんで滋賀のアンテナショップに置いてるんだろう」と手に取ってみると、表紙に僕が大学生の時に警備員のバイトをしていた西武大津店が描かれていて、“これはさすがにだろ”みたいな感覚で買ってしまいました。
感想から言うとめちゃくちゃ面白かったです。
主人公の成瀬が魅力的すぎて読書苦手な僕でも1日で読み終えることができました。
かなり純度の高い地元の話で、成瀬の小学校と中学校は僕と同じとこでした。
出てくる場所が完全に僕の記憶にもある場所で、情景をかなり鮮明に思い浮かべることができました。
成瀬は僕の思う理想的なおもしろ人間でした。
こういう人間でありたいなと思うと同時に、自分は成瀬にはなれないなという成瀬を取り巻く人達の諦めの気持ちにも強く共感できました。
僕はもう成瀬にはなれない。でもまぁ「赤木も精々がんばれよ」。
読み終わった後そんな自分へのエールが湧いてきました。
どうも焼肉ことたくろうの赤木です。
さっきのは『成瀬は天下をとりにいく』へのアンサーみたい言ったつもりなのですがどうでしょう。
うまいこと言った感じにちゃんとなってるでしょうか。
かなり不安です。
不安なので不安であるということも合わせてお伝えさせていただきます。
今回はそんな保険張りコラムニストの僕がコラムの面白いとこを紹介させていただきます。
「たくろう赤木の面白いとこ」のコラムは今回でNo.55です。
1ヶ月に1本なので、55ヶ月、つまり4年半このコラムを続けています。
ちなみにコラムの単位が「本」で合ってるかどうかは知りません。
55もの面白いとこを書き綴れたと思うと誇らしいです。
ただ面白いとこを書いたフリした日記みたいな回もあるので正確には50くらいかもしれません。50だとしても十分立派です。
このコラムの連載が始まったのは、まだこのサイトが「ラフ&ピースニュースマガジン」という変な名前だった頃に、関西芸人でコラム連載を始めようという話があり、それに構成作家さんが僕を推薦してくれたことがきっかけでした。
そして、担当の人と会ってコラムのタイトルや締め切り日を決めました。
はじめの頃はその担当の人に直接コラムを送っていました、担当の人も何度か代わったりして、その都度その人にコラムを送っていました。
締切日が近づくと担当の人から催促の連絡がきました。
漫画家と編集の人のあの感じっぽくなんかいいなぁと思ってました。
伊佐坂先生とノリスケの感じと言ってもいいです。
ちなみに僕が締め切りを守れたのは初回の1回だけです。
自分で決めた締切日を55分の54守れてない自分はやっぱりどうかしてるんだと思います。
そして、いつからか担当の人ではなくマネージャーに送るシステムになりました。
明確な時期は覚えてはいませんが「ラフ&ピースニュースマガジン」という名前から「FANYマガジン」という名前に代わった頃だと思います。
「チケットよしもと」から「FANYチケット」に代わった頃と言ってもいいです。
これはマネジャーから担当の人に送っているのか、それとも担当の人というのがそもそも存在しなくなってマネージャーが直接FANYマガジンにアップしてるのかは分かりませんが、もし担当の方というのが存在しているならいつも遅れて申し訳ございませんとここで謝らさせていただきます。
昔のコラムを読み返すと「あぁこんなこと書いたなぁ」と記憶が蘇ってきます。
このコラムは僕の4年半の歴史と言っても過言ではありません。
「面白いとこ」というタイトルにしたのはこれならネタ切れすること無くずっと書けると思ったからです。
探せば面白いとこは万物にあるので「万物分書けるじゃん」と思ってこのタイトルにしました。
ただついにNo.55にしてネタ切れの時はきてしまいました。
この世の万物とは54個でした。
ここまで最終回のフリして書きましたが全然最終回ではありません。
今月は僕が何も思いつかなかっただけです。
歯医者で書こうと思ったのでが全然思い浮かばず、軌道修正してこういった形になりました。
もしかしたら久しぶりの読書で、本物の面白い文章と触れ合ってちょっとひよっているだけかもしれません。
来月こそはなんか思いつきます。頑張ります。
ちなみに分かってると思いますが「面白いとこ」は「面白いところ」の略です。
「案外いいとこあんじゃん」の「とこ」の使い方と同じです。