桂文枝、「大阪市住吉区」創作落語は一寸法師と浦島太郎と金太郎が登場し…「今日の出来は100点満点」

桂文枝の大阪市24区創作落語プロジェクト『参地直笑祭 in 住吉区』が、6月22日(土)に開催されました。イベントには文枝のほか、スーパーマラドーナ(田中一彦、武智)や月亭文都が登場。会場となった錦秀会 住吉区民センター大ホールには地元のお客さんが詰めかけ、文枝の落語で大笑いしました。

出典: FANY マガジン
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24区達成まで「残りあともう少し」

「参地直笑祭」は大阪市と吉本興業が締結した地域活性化などを目的とした包括連携協定に基づき、文枝が大阪市24区それぞれの特色を盛り込んだ落語を創作、地域の魅力を発信するプロジェクトです。スタートから6年を迎え、今回が第18弾になります。

オープニングに文枝が登場すると、会場からは大きな拍手が。文枝は「いらっしゃいませ」と挨拶し、参地直笑祭について「残りあともう少し、ここに来るまで6年かかりました」と感慨深げです。そして、「住吉区がいちばん立派な劇場です」と持ち上げ、拍手を浴びました。

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文枝はこの日、住吉大社が近いため黒紋付で来たそうで、「参地直笑祭が成功するようにお参り……できればよかったんですが、時間がなくて……」と話して笑わせます。

文枝は、いま満80歳。本当は80歳までに24区をまわりたかったそうですが、新型コロナの影響でずれ込みました。ただ、文枝は「自分は80歳と思ってない。20歳が4人いる」と話し、そこからも巧みなトークで会場を盛り上げました。

続いてステージには、スーパーマラドーナが登場してネタを披露。テンポよく進む漫才で会場を巻き込んで、大いに盛り上げました。

次に舞台に上がった月亭文都は、マクラでしっかり観客を掴むと、「住吉駕籠」へ。駕籠屋と通りを行く人たちとのやりとりを面白おかしく聞かせました。

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地元の「あの場所」が落語に登場

そして、お待ちかねの文枝がステージへ。文枝は、住吉区はお伽話の宝庫であると話すと、むかし浦島太郎が住んでいた……とポツリ。さらに童謡や唱歌が歌われることが少なくなり、いま歌っているのはお年寄りばかりと話して、さまざまな歌を披露します。

そして「住吉区の子は大阪市内でも、いちばんしっかりしてる。いちばん頭がいい」というつかみから、住吉区をテーマにした創作落語「しあわせの御伽噺」へ。登場人物は住吉区の粉浜に住む親子。早く寝かしつけようとする父親と子どものユニークなやりとりに、会場は笑いが止まりません。

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父親は子どもを寝かせるために、住吉大社へ子授かりのお参りに通った夫婦の話を始めます。そこで生まれた子どもが一寸法師で、浦島太郎と知り合いになるという壮大な噺。途中で、ちんちん電車や万代池、うなぎの名店「川勝」など、住吉区にまつわるものがしっかり盛り込まれ、会場はどんどん引き込まれていきます。

金太郎まで登場する物語は、終盤のハプニングで弟子の桂三語が舞台へ登場する一幕も。客席は最後まで盛り上がりました。

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お伽話をテーマに「盛ってしまいました」

次は住吉区の橘隆義区長とのトークコーナー。MCは先ほどステージに姿を見せた三語が務めました。区長は生の落語が初めてと明かし、「すごい迫力で最後まで楽しませていただきました」と笑顔を見せます。

文枝は、住吉区の創作落語のテーマはお伽話にしようと思ったものの、「それだけではおもしろくならないので、盛ってしまいました」と白状(?)。また、あと6区で「参地直笑祭」が終了することに触れ、「もう覚えるのが大変」と話します。

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今日の出来は何点? と聞かれた文枝は「100点満点」と胸を張りました。最後に区長が観客に感謝を伝えると、文枝も会場に「ありがとうございました!」と呼びかけてイベントは幕を下ろしました。

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