ベテランと若手のタイマン、番狂わせも! タモンズとゆにばーすが語り尽くす「幕張漫才リーグ」の魅力

いま幕張をもっとも(?)熱くしている漫才ライブ、「幕張漫才リーグ」をご存知でしょうか。千葉・よしもと幕張イオンモール劇場を舞台に、タモンズ(大波康平、安部浩章)率いる「神速ティッド」、ゆにばーす(はら、川瀬名人)率いる「売れてるーズ」、オズワルド(畠中悠、伊藤俊介)率いる「BKC」など計6チームが繰り広げる総当たりのリーグ戦。今回はその魅力やウラ話を、タモンズとゆにばーすにたっぷり語ってもらいました。

出典: FANY マガジン
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麻雀「Mリーグ」に刺激を受けて誕生

現在、「幕張漫才リーグ」に出場しているのは、タモンズ率いる「神速ティッド」、ゆにばーす率いる「売れてるーズ」、囲碁将棋(文田大介、根建太一)率いる「東京リアルアビリティズ」、ダイタク(吉本大、吉本拓)率いる「双子坂38」、トット(桑原雅人、多田智佑)率いる「ターディーズエンジェル」、オズワルド率いる「BKC」の計6チーム。

第1シーズン(2023年9月~2024年2月)ではタモンズの「神速ティッド」が優勝、ゆにばーすの「売れてるーズ」が準優勝となりました。

――第1シーズンではタモンズ、ゆにばーすに加え、囲碁将棋、ダイタクをキャプテンとする4チームでの戦いでしたが、現在開催中の第2シーズンから、トット、オズワルドのチームが加わりました。第1シーズンでは、オズワルドはタモンズのチームメンバーでしたよね?

タモンズ・安部 今シーズンから独立しました。のれん分けみたいな感じですね。「大勝軒」と同じシステムです。

タモンズ・大波 だから、オズワルドが僕らに勝つことは許されません。

――そもそも、「幕張漫才リーグ」はどのように始まったのでしょうか。

大波 幕張(よしもと幕張イオンモール劇場)の作家の方と僕が麻雀の「Mリーグ」が好きで、そういうものを漫才でもできないかという話をしたのがきっかけです。東京吉本でやりたかったので、信頼しているゆにばーす、ダイタク、囲碁将棋さんに声をかけたら、みんなノッてくれて。

第1シーズンは1チーム7組で、そのうち5組が試合に出るルールだったのですが、スケジュールの都合で5組に満たないことがあったので、今シーズンから1組足して1チーム8組編成になっています。

出典: FANY マガジン
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お客さん同士が混ざるライブにしたい

ゆにばーす・はら けっこうお客さんが増えてきているんですよね。

安部 めっちゃ増えてます。

――チームメンバーは、それぞれのキャプテンによるドラフト指名ということですが、どのような基準で選んだのですか?

大波 僕ら「神速ティッド」は、時代遅れかもしれないですけど、やはり“東京”というところを大事にして選ばせてもらいました。

安部 インテイク(鈴木龍平、まえかず)なんかは、大波さんが漫才のスタイルに惚れ込んでスカウトしたんです。

大波 神保町(神保町よしもと漫才劇場)でライブがあったときに、たまたま観て面白いなって。デニス(植野行雄、松下宣夫)やカゲヤマ(タバやん。、益田康平)、ゴング(タックル元気、四角)とらふぐ(阿部直也、田畑祐一)、きっと君はくるさ(つづき、カルビちゃん)とかは、若いときからずっと一緒にやってきたメンバーですね。

僕らやゆにばーすとその下の世代とでは、お客さんが分かれてしまっているので、それを混ぜられたらいいなと思って、いろいろ世代からメンバーを集めています。

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ゆにばーす・川瀬 お笑いライブはいっぱいありますけど、どうしても人気者が偏るというか……。仲がいい組同士でライブをやって集客できちゃうから、メンバーが固定しがちなんです。でも、この大会はドラフトで獲っていったので、いい感じにメンバーが散って、ほかのライブでは見たことがないような香盤(出演者のリスト)になっているし、さらにその組み合わせで対決をするので、また違った見応えがあるんかなと。

安部 でも、ダイタクのチーム「双子坂38」は渋谷のぬっるーい奴らを集めている感じです。

大波 あいつらはイエスマンを集めています(笑)。チームによって傾向があるんですよ。

僕らは先輩がいると萎縮しちゃうんで入れていないですけど、ほかのチームには、2丁拳銃(小堀裕之、川谷修士)さん、トータルテンボス(藤田憲右、大村朋宏)さん、ザ・パンチ(パンチ浜崎、ノーパンチ松尾)さんなどベテランの方から、ボブのコーラ(とあ、本田たかお)のような芸歴2年目まで幅広い中から選ばれていますね。

トレンディエンジェルがこんなに来るとは…

川瀬 僕らは「売れてるーズ」っていうチーム名にして、「売れている人たちを集めようとしたら忙しくて来られなくて、結局、売れていないヤツばっかりやないかい!」っていうボケにしていたんですけど、意外にトレンディエンジェル(たかし、斎藤司)さんのスケジュールが取れてしまうという非常事態が起きてしまいました。おふたりには普通に出ていただいてますね。

大波 これはすごい。

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川瀬 タモンズさんのチームは、「ただの友だち」と「面白いと思っている友だち」と「面白いと思った友だちじゃないヤツ」をごちゃまぜにしているのでややこしいです。

僕らは結局、「売れていないヤツ」ばかりが出てくる予定やったんですけど、トレンディさんが出られてしまっているので、「売れているヤツ」と「売れていないヤツ」が交互に出てくる感じですね。

大波 コロチキ(コロコロチキチキペッパーズ/ナダル、西野創人)もおるもんね。

川瀬 けっこう出てもらっていますね。

安部 平均年齢がいちばん高いのが囲碁将棋さんのチーム「東京リアルアビリティズ」。ここはLLR(福田恵悟、伊藤智博)さん、ツーナッカン(中本幸一、中山逸紀)さん、ジョイマン(高木晋哉、池谷和志)さん、ザ・パンチさんとベテランがめちゃくちゃ多いです。

川瀬 メンバーを決めるドラフト会議もライブでやったんですけど、幕張漫才リーグが2年目に入って、東京の名だたる漫才師がけっこう呼ばれているので、ここで名前が呼ばれないとヘコむヤツまで現れだして。「あれ、入っていないな」って。

安部 でも、令和ロマン(髙比良くるま、松井ケムリ)とかは、こっちが呼ぶのをビビっちゃってるっていう。

(一同爆笑)

川瀬 「大谷翔平を呼んで勝ってもな……」みたいな(笑)。

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大波 EXIT(りんたろー。、兼近大樹)を出そうという意見もあったんですけど、「いや、それは……」みたいな(笑)。

川瀬 そのへんはマナーとモラルです。

大波 暗黙(のルール)なんですけどね。

川瀬 呼んでもありやとは思うんですけど。それはそれで面白いかなって。

安部 ルール的にはありですね。

川瀬 だから、来シーズンは入っていてもおかしくない。いろいろな人が観られるライブという意味では、けっこういいかなと思いますね。

今シーズンから個人賞も増設

――シーズンの優勝チームには、賞金があるんですよね?

川瀬 各チームがオリジナルデザインのTシャツを作っていて、その売上のすべてを優勝チームがもらえることになっています。賞金は気にしていない人が多いですが、何組かカネにがめつい人もいらっしゃるので。自分が出ていない試合までチェックしたり、自分たちで配信(の視聴チケット)を買って投票したり……。

大波 こいつらね(カゲヤマの写真を指す)。

川瀬 お客さんも自分が応援しているチームにおいしい思いをしてもらいたくて、またライブに来るという好循環になっています。

――さらに、今シーズンからは個人賞も決定されると。

大波 6試合以上の規定打席に立った人の中で勝率を競います。前回はゆにばーすが1位、僕らが2位やったかな。

川瀬 6試合、7試合とこなすと、そのころには1位と最下位では逆転ができなくなっていて、そのときに盛り上がるのは個人賞しかない!ということで、今回から採用されました。

安部 プロ野球でいうと、かつてのオリックス(・バファローズ)のように長年低迷していたチームの楽しみ方と一緒ですね。

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ほかでは観られない対決が魅力

大波 ツーナッカンさんは、第1シーズンの第1節から、いままで0勝9敗なんですよ(笑)。

川瀬 ウケてんねんけどなー。

大波 こういう人たちにも何かあげたいですね。順番はチームごとに決めていて、オープニングでそれぞれドンで発表するんですけど、ツーナッカンさんはゆにばーすや俺らとか、キャプテンと当たることが多いんですよ。

川瀬 ツーナッカンさんはベテランということで後ろのほうに回されやすいから、強い組と当たりがちですね。

大波 そういうのもあるんですよね。逆にめっちゃ若手と当たるとか。

川瀬 M-1チャンピオンもいますし、普通の賞レース以外では戦わないような人やM-1を卒業した人と新人が直接対決したりするのも魅力じゃないですかね。チーム戦とはいえ、個人戦の積み重ねなので。

安部 “トータルテンボス vs ボブのコーラ”とか、絶対ほかじゃ観られないです。

大波 この間、トータルさん、ブラゴーリ(塚田裕輝、大ちゃん)に負けたらしいんでね。

川瀬 正直、これ見ていられないですよ。

(一同笑)

大波 勝つなや!って思いますけどね

川瀬 ベテランは観る人のハードルも高いですから。負けたベテランはずっと根に持つんですよ。トレンディさんもインテイクに負けたことをずっと言ってますからね。

はら また対戦したいって言ってます。

川瀬 (トレンディエンジェル)斎藤さんに至っては、ガチ負け惜しみを言ってましたから。「あぁ、そういう感じなら、そういう感じのネタやったのに」とかって。それ言わないほうがいいですよって。

大波 アツなるんですよ

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試合前の作戦会議も必見

――試合前の様子も配信されていますよね。

はら それも楽しみだと思います。試合前の作戦会議と試合後の様子も動画で観られます。

川瀬 盛り上げるための施策はぜんぶ打っていますね。

――毎試合、出場メンバーと順番はどう決めているんですか?

大波 試合日はキャプテンのスケジュールをベースに決まるのですが、僕たちはその日に出られるメンバーから、先月出ているとか、出ていないとかで決めます。

安部 順番は、作戦会議を取り仕切っている益田部長(カゲヤマの益田)という方がいまして、彼が分析家で、相手チームの偵察もすべて行っていて。

大波 「売れてる―ズ」ならゆにばーすは絶対トリにきますとか、各チームの傾向を把握しているんです。そのうえで、(強い)ゆにばーすには負けてもいいという判断で、弱いメンバーを当てる。

安部 1試合捨てるということですね。

大波 それで対ゆにばーす以外の4試合にすべて勝つとか、そういう作戦をすべて立ててくれるんです、

川瀬 やり口としては汚いんですよ。

大波 その作戦に従っているんですけど、フタを開けたらぜんぜん順番違うっていう(笑)。

川瀬 僕らのチームは、僕がすべて決めています。

はら ドラフトも川瀬がすべて指名しました。

川瀬 勝つとか負けるとかではなく、「こいつにはもっと大きい舞台でやってほしい、たくさん出てほしい」という人を選んでいるので、修業メンバーばっかりなんですよ。育成チームです。

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安部 (野球の)2軍監督のやりかたしてる。

川瀬 育成メンバーと外国人バッターみたいな感じでやらせてもらっています。メジャーリーグからも招へいはしているので。僕らは一応、キャプテンなのでトリの大将を務めて、あとはランダムですね。全員に偏らないよう順番を割り振っています。

はら でも、この間はぱろぱろ(大久保健、わだあきや)のわだ君が決めたり、私が決める日もあって、「売れてるーズ」は特に順番が読めないと思います。

笑いの「推し活」に最適

――ネタ時間は4分と短めですが、大会自体に「賞レースに勝つ」というテーマがあると聞きました。

大波 劇場出番があまりない人もいるので、そういう人らも勝敗はさておき、お客さんの前でやれるのはいいような気がするんですよね。

川瀬 やっぱり育成をしていかないと未来がないですからね。

はら 客票ライブも少ないから貴重ですし。

大波 知ってもらうというだけでも得やと思います。

川瀬 囲碁将棋ファンでボブのコーラを知らない人はいなくなっちゃいましたからね。タモンズさんのファンでインテイク知らない人もいないと思いますし。

――実際の賞レースに及ぼす影響はありそうですか?

川瀬 M-1に関しては、他事務所も含め、僕らより下の世代が仲良く支配している感じなんですよ。その世代に風が吹いているので、彼らはずっと一緒にライブをやっているんですけど、僕らおじさんは呼ばれない。

だから、幕張漫才リーグがそこに負けないくらいのコンテンツになれば、出演者にとっては、賞レースのときのお客さんの雰囲気的にもプラスになっていくんじゃないかとは思いますね。だから盛り上がってほしい!

出典: FANY マガジン
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――最後に、「幕張漫才リーグ」未体験の方にメッセージをお願いします。

川瀬 幕張漫才リーグは応援がしやすいというか、お客さんに頻繁に劇場に足を運んでもらうモチベーションが保ちやすいライブや思います。

大波 個々では限界もありますから、チームを推してもらえるようにして、どんどん盛り上げていきたいですよね。配信でもリアルタイムで観ていただければ投票できるので、全国どこからでもご参加いただけます。ぜひ、推しのチームを見つけて、応援してみてはいかがでしょうか!


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