少女歌劇団ミモザーヌ「夏公演」のテーマはジャングル! 卒団のすずきゆい「6年間の集大成を見てほしい」

ガールズレビューカンパニー「少女歌劇団ミモザーヌ」の夏公演『ジャングル・レビュー 〜Living〜』が、8月4日(日)に大阪・THES THEATERで、17日(土)に東京・ニッショーホールで開かれます。またこの公演を最後に、4月に20歳の誕生日を迎えた1期生・すずきゆいが卒団。そこで今回は、そのすずきゆいと、同期のいわむらゆきね、ちばひなの、そして3期生のさかもとりるはと5期生のみつふじまりんに、現在の心境やメンバーたちの思いなど、たっぷりと語ってもらいました。

出典: FANY マガジン
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バラエティに富みまくった公演!

『サクラ大戦シリーズ』などで知られるマルチクリエーター・広井王子が総合演出を務める「少女歌劇団ミモザーヌ」は、コロナ禍だった2020年11月のオンライン公演で本格的な活動をスタート。2021年8月に、観客を前に初めてのステージを披露しました。メンバーは12 歳から20 歳の少女たちで、20 歳での卒団がルールになっています。

――8月の『ジャングル・レビュー 〜Living〜』はどのような公演ですか?

いわむら ミモザ―ヌのステージは2幕構成でお届けしていて、今回の1幕は「生きる」をテーマとしたレビューに仕上がっています。ジャングルを舞台に、メンバーたちがさまざまな動物に扮して登場し、私は唯一の人間でハンター役。エネルギッシュな歌とダンスを通して、動物がジャングルで生きる姿、命の尊さ、そして、生きることの素晴らしさと残酷さをメッセージとしてお伝えしていきます。

2幕はミュージックバラエティショウとなっていて、ポップス、ジャズ、昭和歌謡、フラメンコ、詩吟など、さまざまなジャンルの曲を披露します。バラエティに富みまくっているので、メンバーのいろいろな顔をお見せできると思います。

出典: FANY マガジン
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「私たちが演じる動物たちの仕草」を見てほしい!

――稽古が始まって1カ月くらいとうかがいましたが、どんな舞台になりそうですか?

すずき 1幕にメンバー全員が登場するのですが、これはミモザ―ヌにとって初めてのことで、レベルアップしているなとすごく実感しています。いままでの公演より、ちょっとミュージカル要素が増えたというか、曲も物語の一部として効果的に演出されていて、作品がより色濃くなっていますね。

個人的に見てほしいのが、私たちが演じる動物たちの仕草! 5種類の動物が登場するのですが、それぞれの動物の習性に基づいた動きがかわいいんです。私が演じるシマウマは集団行動が基本なので、集まってしゃべったり、同じ仕草をしたり、また、りるはやまりんが演じるウサギとかも“ちょちょちょん”ってずっと跳んでいて、とにかくかわいいので見てほしいです。

みつふじ 曲の中でもお芝居でも、ウサギだからこういう仕草、サルだったらこういう仕草という細かいところまでしっかり動物らしく演じているので、そこをぜひ見てほしいです。

さかもと 1幕では、動物らしさを残しながら踊ったり、でも、フォーメーションダンスのようなシーンでは、みんなでビシッと揃えて、それがすごくカッコいい! 今回の公演の見どころのひとつになっていると思います。

いわむら それと、2幕はいままでよりソロ曲が多い! なので、一人ひとりの歌声をしっかり届けることができます。これはつまり、1人でもじっくり聴いてもらえる歌唱力がついてきた証なのかな……と思うので、そんな私たちの成長ぶりにも注目してほしいです。

ちば いまのメンバーで1年間、基礎を固めてきました。全員が参加する1幕では、人数が多いぶん、1曲のパフォーマンスに厚みがあって、いままで以上に壮大でエネルギッシュなショウに仕上がっている自信があります!

2幕ではいろいろなジャンルの曲をメンバーが次々とパフォーマンスするので、メンバーの意外な姿が見られたり、「こんな新しいことにも挑戦しているんや」って楽しんでもらえると思います。

出典: FANY マガジン
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“短い”“長い”というより“濃い”6年間だった

――すずきさんは、卒団公演として特別な思いもあると思います。

すずき 正直、寂しい気持ちもすごくあるんですけど、今回の公演で、ミモザ―ヌのすずきゆいとしての集大成をお見せできるよう頑張りたいです。今回の卒団公演では、1期生のお披露目公演でダンスパフォーマンスした曲をもう一度、やらせてもらえることなりました。大きな喜びと少しのプレッシャー、緊張もありますけど、やっぱり「“今”のすずき、成長しましたよ! どうですか!!」という感じでブチかましたいです!

――2019年にミモザ―ヌが結成され、オーディションから含めると約6年にわたる活動となりましたが、振り返っていかがですか?

すずき “短い”“長い”というより“濃い”6年間でした。コロナ禍では先が見えずに不安で、ミモザ―ヌのお披露目公演も何度か流れてしまったんですね。やっとできたお披露目も無観客の配信公演で、当時はそれでも「やっとできた!」という喜びがありました。だけどすぐに「これで終わりにならないよね……」という不安に襲われて、あの時期はとにかく苦しくて、怖くて、正直、辞めようと考えたこともありました。

だけど、ここまで頑張ってこられたのは、私の大切な居場所を守り続けてくれた(総合演出の)広井王子さんやスタッフの皆さん、そして何よりメンバーの存在がとても大きかった。どんな私も受け入れてくれて、何度も「そのままのゆいでいいんだよ」「いまのゆいが好き」と言い続けてくれた、みんなのおかげなんです。仲間で、家族で、ライバルで……。すごく愛おしくて、かけがえのないメンバーたちと出会えたミモザ―ヌでの経験は、一生の宝物です。

出典: FANY マガジン
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ゆいの優しさとポジティブさに救われた

――メンバーの皆さんから、卒団を迎えるすずきさんに思うことはありますか?

いわむら うーん、あるかなー……。

すずき いま、すごい愛語ったのに!(笑)

いわむら フフフ……本当はいっぱいあります。ゆいと同じ1期生で入団して、ずっと一緒にやってきたんですけど、本当にゆいは、こんな性格いい子おるかっていうくらい、すごくきれいな心の持ち主。メンバーが落ち込んでいたり、私が怒られてしょんぼりしているときにポジティブな言葉をかけてくれたり、ゆいが「大丈夫だよ、いけるいける」って言ってくれるとすごく励みになって、そんなゆいの優しさやポジティブさにずっと救われてきました。

あと1カ月しか一緒に活動できないと思うと本当に寂しくて、まだまだ一緒にやりたいと思う反面、ゆいのダンスをもっとたくさんの人に見てほしいし、すずきゆいという人間を多くの人に知ってほしいという気持ちも大きいんです。だから、ゆいには、ミモザ―ヌから大きな世界へと羽ばたいて、ビッグになってほしいなと思います!

すずき (泣きそうな顔で)あっぶねー。

さかもと ゆいちゃんは同じ関東メンバーで、新幹線で通ったり、お泊りしたり、一緒にいる時間が長かったので、心の支えというか、ゆいちゃんには何でも言えちゃうところがあるんですよね。私はあまり人にグイグイいけるタイプではないんですけど、ゆいちゃんには何でも相談できるし、ちょっと反抗もできちゃう(笑)。

そんな存在がいなくなってしまうダメージは大きいですが、どんな相談にものってくれたゆいちゃんの背中をずっと見てきたので、次は私がそれを後輩たちにつなぎたいと思っています。

出典: FANY マガジン
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すずき いいこと言うやん。

ちば ゆいとは同期なんですが、同じ1期生の中でも年齢差があったので、はじめは年が近い同士で集まりがちでした。それが、ここ数年で一気に距離が縮まった感じがあります。お互いに何も気にせず本心で付き合えて、ふざけたりしている時間が幸せやなって。レッスンの合間の疲れたときも、ゆいとふざけ合っていると癒されるというか、疲れが吹き飛ぶというか……。そんなふうに一緒に過ごしているから、あと1カ月という実感がなかなか湧いてこないんですが、残りの時間でゆいから学べることはすべて学んで、この夏公演はゆいのいいところをすべて出しきれる公演に仕上げたい。最後までよい刺激を与え合いながら、一緒に駆け抜けたいと思います。

いい意味で最年長っぽくない最年長

――まりんちゃんは5期生なので、いちばん後輩に当たりますね。

みつふじ 入団当初は、実はゆいちゃんが怖かったんです。でも、前回の冬公演で、一緒に不良の役をやらせてもらって、話す機会がすごく増えて、話してみたら「やっさしー」って(笑)。実は、めちゃくちゃ話しやすかったです。

うまくいかないことがあって、みんなの気持ちがどんよりしたときも、ゆいちゃんが「大丈夫だよ」って言ってくれると、不思議と「大丈夫か」って思える。場を和ませてくれる存在だったので、卒団しちゃうのがすごく寂しいけど、次は自分がゆいちゃんみたいに場を和ませられる存在になれたらなって思います。

すずき みんながこんなふうに思ってくれていたんだっていうのを初めて聞いたかも。

いわむら こういうことは、恥ずかしいから誕生日や取材のときにしか言えないんだけど、ゆいは、ふだんからちゃんと伝えてくれる。それができる性格って素敵やなって。

みつふじ そうやって褒めてくれることがすごく励みになる。

ちば ゆいといると自己肯定感が上がるんだよね。幸せオーラが出ている感じ。

すずき イエーイ! すごく褒めてもらってる。

ちば ただ、ポンコツすぎるのは、たまにやめてほしいなって。

すずき あっ……。

ちば いい意味で、最年長っぽくない最年長です(笑)。

子どもから年配まで楽しめる公演に

――改めて、公演を楽しみにしている人たちへメッセージをお願いします。

ちば メンバー一人ひとり、そしてミモザ―ヌとして、新しいことに挑戦している公演です。新体制になって最初の公演なので、去年までの私たちを見てくださっていた方には新しいミモザ―ヌをお見せできますし、初めましての方にも絶対に楽しんでいただける公演になっているので、興味のある方はぜひお越しください!

みつふじ 今回は「Living」ということで、私たちは生きることについて考えながら舞台に立っています。そして、見に来てくださる方にも、それを改めて考えてもらういい機会になると思います。

出典: FANY マガジン
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いわむら 1幕はコミカルでかわいらしいところがたくさんあるので、小さなお子さんにも楽しんでもらえると思います。2幕は昭和歌謡やジャズなど、ふつうは10代の女の子が歌わないような楽曲も多く披露するので、それもミモザ―ヌならではの魅力かなと思っています。そういった曲になじみ深いご年配の方にも楽しんでいただけるステージです!

さかもと では、私はさかもとりるはの見どころを発表したいんですけど……なんだっけ?(笑)

(一同笑)

さかもと 今回は、基礎レッスンで培ってきたものを披露できる公演だと思っていて、1幕のオープニングは日本舞踊で始まり、2幕ではソロで歌わせてもらったり、トークに出させてもらったり、フラメンコにも挑戦するので、そのすべてをファンの方に楽しんでいただきたいです。

――最後にすずきさん、今後の展望を教えてください。

すずき ずっと続けているダンスは軸として頑張りながら、これからはお芝居にも挑戦していきたいと思っています。とにかくどんなことにも挑戦してみたい! という気持ちを大事に突き進んでいきたいですね。

まずはミモザ―ヌでできる最後の公演『ジャングル・レビュー 〜Living〜』を悔いなくやりきりますので、その姿をぜひ見届けに来てください!

公演概要

少女歌劇団ミモザーヌ 『ジャングル・レビュー ~Living〜』
出演:少女歌劇団ミモザーヌ
※本公演は4月に20歳を迎えた、1期生すずきゆいの卒団公演となります。

【大阪公演】
日時:
①2024年8月4日(日)11:30開場/12:30開演
②2024年8月4日(日)15:30開場/16:30開演
場所:YES THEATER
(大阪市中央区難波千日前11-6)

【東京公演】
日時:
①2024年8月17日(土)11:30開場/12:30開演
②2024年8月17日(土)15:30開場/16:30開演
場所:ニッショーホール(旧ヤクルトホール)
(東京都港区東新橋1-1-19)

<チケット情報>
料金:前売券 4,500円/当日券 5,000円
※全席指定席
※どちらも三つ折りパンフレット付き

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