“劇場番長” COWCOW単独ライブが今年も開催!「“50歳にもなって何してんねん!”を楽しんでほしい」

劇場で常に大爆笑をさらうことから“劇場番長”と称されるお笑いコンビ・COWCOW(多田健二、善し)が、10月6日(日)の愛知公演を始まりに、福岡、東京、大阪と全国4都市で『COWCOW 31st LIVE』を開催します。さらに8月12日(月)からは、『COWCOW 30th 東北 LIVE TOUR』をスタート。昨年、30周年の集大成を存分に見せつけて大成功を収めたライブを、宮城・岩手県内の4カ所で開催します。結成31年を迎えた今年もますます精力的に活動する2人に、ツアーに向けた意気込みを聞きました。

出典: FANY マガジン
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「30周年ライブ」の内容で全国まわりたい

――今年改めて、昨年の30周年ライブが東北で開催されることになった経緯を教えてください。

善し 30周年のライブを4都市(名古屋、福岡、東京、大阪)でやらせてもらったんですけど、もっと細かく全国を回るのに、まだまだいいライブなんじゃないかというのもありまして。過去には、全国をくまなく巡った年もありましたし、今回は再び東北からやってみようということになりました。

石巻(宮城)や大船渡(岩手)は2016年以来8年ぶりだし、宮古(岩手)はコロナ禍になってから行けていなかったので、また行きたいなと思ったんですよね。さらに、ここから全国を回れたらと、いま計画中です。ただ、全国を細かく回っていくのは、日程や予算的な難しさもあるので、このツアーの結果が非常に大切です(笑)。

――この30周年ライブは好評でした。

多田 ルミネ(theよしもと)は初の即完。NGK(なんばグランド花月)も初の完売で、これは嬉しかったですねー。

前回は30周年だったので、「しゃぁない、観に行ったろ」というお客さんもいてはったと思うんです。だから、今回の31周年のライブは正念場といいますか、いちばんの踏ん張りどころといいますか、「前回は30周年やから満員になってんな」と思われないように、今回もたくさんのお客さんに観に来ていただきたいですね。

出典: FANY マガジン
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31年目からのCOWCOWライブは“確変”に!?

――気持ち的には結成31年を迎えて、また新しい1周を走り始めるような感覚なのでしょうか。

多田 そうですね。ここから、パチンコでいう“確変”に入って、毎年ずっと満員でいきたいので、本当に大事な年のライブという感じですね。

――ライブのサブタイトルのようなものは付けず、シンプルに結成年数がタイトルになっています。

多田 もちろん、新ネタもつくるんですけど、いままでにつくってきたネタのリニューアルバージョンもやりたいので、そういう意味で毎年、周年ライブにさせてもらっています。「新ネタは観たいけれど、過去のあのネタも観たい」というお客さんもおられると思うので、「いままでのやつもリニューアルしてやりますよ」というコンセプトをお伝えする意味もあります。

――ミュージシャンのライブみたいですね。

多田 そうです。「そんな新曲ばっかりやられても」みたいなこともあるじゃないですか(笑)。そこは、ほどよくいいバリエーションでやらせてもらいたいと思っています。

出典: FANY マガジン
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こだわりのビジュアルは撮影枚数100枚以上!

――「31」周年にかけた、「サイ」のポスタービジュアルもとても素敵です。これだけいいアングルでサイと写真を撮るのは難しいと思うのですが、本当に撮影したんですよね!?

善し ぼんちきよしという芸人がカメラマンもやっていて、29周年のライブからビジュアルを撮ってもらっているんです。

「今年はサイを撮りたいねんけど」って言ったら、なんと大阪の天王寺動物園でサイをずっと飼育されている、“本職のサイの方”と知り合いだと。以前、サイの前でYouTube撮影をしたこともあるので大丈夫ですよと言ってくれたので、ほんまかいなと、動物園がお休みの日に撮影の機会を設けていただきました。

サイの飼育担当の方がうまく葉っぱでおびき寄せてくださって、このようにサイが僕らに向かってくる写真が撮れたんです。通常、サイは奥のほうにいたり、寝ていたりするので、こんな写真を撮るのはほぼ無理だと思うんですけど、何回もこちらへ呼んでくれて。

多田 苦労して何枚も撮った中から選んだ1枚なので、合成と言われると、ちょっと……(笑)。

出典: FANY マガジン
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――失礼いたしました!

善し パターンは、すごくたくさんあったんですよ(と、スマホに保存された大量のバリエーション写真を見せる)。

多田 このボツ写真をお客さんに配りたいよな。

善し (途中経過を)コマ送りで映像にして見せたいよ。いろんなサイの写真があるので。

多田 何枚も撮ったというのは伝えたいです。100枚以上は撮ったよね。

善し もうめちゃくちゃ撮った。

多田 ぼんちきよしくんがすごくこだわってくれて、「もう1回、もう1回」って。それでこのビジュアルになったんですよ。

31周年のライブはバリエーション豊富に

――今回の『COWCOW 31st LIVE』は、どのようなライブになるのでしょうか。

多田 30周年のときは「THE SECOND」という新しい賞レースが始まったこともあって、漫才にこだわりました。ほぼ漫才が占めるなか、おまけで「あたりまえ体操」や音ネタをやった感じなんですが、今回は新ネタ漫才、リニューアル漫才をやりつつ、コントや新しい音ネタ、歌ネタみたいなものもできたので、バリエーション豊富にやらせていただこうかなと思っています。

――COWCOWのいろいろな面が見られるんですね。

多田 そこが持ち味だと思うので。31周年がスタートするにあたって、僕らの持ち味を改めて見ていただこうというライブになっています。

出典: FANY マガジン
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――ライブに向けたネタづくりなどは、どのようにしているんですか?

多田 僕ら2人と、以前から付いてくれている作家さんの3人で、仕事がない日の19:00~21:00に本社の“わびさび室(東京本社内にある畳敷きの部屋の呼称)”か、ほかの部屋に集まって会議をします。

――時間をきっちり決めているんですね。

多田 2時間できっちり終わります。お尻の時間もきちんと決めておくのが、効率のいい打ち合わせのコツだなと。ぜひ皆さんも実践していただきたい。

――ビジネス講座みたいですね(笑)。

多田 集まってから「今日何する?」ではなく、打合せすることをも事前に決めておいて、2時間集中して作業し、21:00にはスパッと終わる。それが、僕らが編み出した効率のいい打ち合わせの仕方ですね。

長くやってもしょうがないので、1日だらだらやるより、短い時間を回数多くやるほうがいい。それで、その日の内容を持ち帰って、また整理して次の打ち合わせに臨むんです。

単独ライブを止めるとすべてが止まる

――毎年、コンスタントに単独ライブを開催していますが、COWCOWの活動において単独ライブはどのような位置付けですか?

善し ライフワークというか、ライフスタイルというか……。舞台で寄席ネタをやるというのは、吉本では当たり前なんですけど、単独ライブについてはデビュー当時から憧れがありました。それをやらせてもらえるようになってから、こうして毎年行っているというのは、単独ライブに向けてつくったネタを後々、寄席やテレビで披露する流れになるので、これ(単独ライブ)やらんかったら、ちょっと(COWCOWの活動が)止まるよねという感じで……。

僕らは年の初めからここ(単独ライブ)に向かって動き始めるので、ほんまにライフワークですね。

出典: FANY マガジン
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――先ほどの話にも出た「THE SECOND」を意識することはありますか?

多田 挑戦する限りは……。昨年はギリギリで決勝へ行けなかった年(ベスト16)のライブだったので、次こそはという思いもあって、漫才だけに振り切ったところはありましたね。

今年も漫才を中心に、とも思ったんですけど、コントもできたし、番組で歌ネタを作る機会もあったりして、そのへんも披露したいなと。でも、あくまで漫才が幹なので、ここがグダグダになってしまうと、枝に付いている花がきれいに咲かなくなっちゃうんですよね。だから、幹である漫才はしっかりやりつつ、枝葉として、いろいろな面白さを見せられるライブになるかなと思っています。

30年を超えたから見えてくる景色がある

――昨年、30周年という大きな節目を迎えましたが、今後はどんな展望を持っていますか?

善し “継続”というのが大きな目標になっていくと思うんですよね。夢のない話ではありますけど、継続のみ(笑)。どんなところにたどり着くのか、ここからああなる、こうなるというのは、継続した先にあるものなので、結局、継続しかないんです。

もちろん、そのなかでテレビに出たりとか、さまざまな活動があるんですけど、まずは継続しないと何もないんだという思いが、30年やってきて、より強くなりました。

あとは、コロナ禍も大きかったですね。僕らは奇跡的に毎年(単独ライブが)できましたけど、これまであたりまえのように続けてこられたことが、続けられなくなるという経験をして、継続できることや、お客さんが来続けてくださることのありがたさが身に沁みました。

もちろん、ああなりたい、こういうふうにやっていきたいと望むこともありますけど、基本は単独ライブをやって、継続していくのみです。

出典: FANY マガジン
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多田 結成30年というのはかなり大きくて、20年、25年あたりは、長く続いているけど、数字的にはまだ中途半端な感じでした。でも“30年”って、けっこうな節目と言いますか、周囲から「30年!」と言っていただくことが多いんです。

何をやっても、ちょっとウケやすくなってきてるんじゃないかと。「30年を超えてるのに、まだそんなことやんのかい」とか、「まだそんな緊張してるんかい」とか、「そんな若手と混じって出てくれるんですか!?」とか……。

30年を超えたからこそ見えてくる景色といいますか、まわりからもらえるリアクションがあって、やっぱり続けてきてよかったなと思うんです。想定外の笑いが付いてきたという感じ。

なので、30年でこれやったら、この先、続ければ続けるほど付加価値の笑いが膨らむわけで、相方が言ったとおり“継続”してなんぼだなと。もちろん、僕らの世代が憧れた先輩芸人さんは、若くして売れる方が多かったので、そういうことを目指した時期もありましたけど、30年を越えたらもう、続けていくおいしさしかないというか、もうどんどんおいしくなっていくやんと。「(COWCOW結成時に)私生まれてないです」っていうタレントの女の子と僕らが並んで、一緒に何かをするという面白さはありますよね。

「来てくれたお客さん全員と目が会います」

――改めて、ライブを楽しみにしている人たちにメッセージをお願いします。

多田 全芸人が思っていることだとは思いますが、やっぱり観に来てくれたお客さんの中で、誰一人として「あんまりやったな」と思われたくなんですよね。僕は舞台から、けっこうお客さんを見ていて、つまらなそうにしているお客さんを見つけると、「あれ? 楽しんでない……」って気になってしまうんです。

30周年のライブでは、会場によって立見席をつくってもよかったんですけど、それはしなかったんですよ。立ってまで観たいというお客さんがいらっしゃるのはありがたいのですが、こちらから立見のお客さんが見えると、「しんどいんちゃうの?」「立たせてごめんなー」とか、気を使ってライブを早く終わらせてしまいそうになるんですよ。そういう僕の気配りの部分といいますか(笑)。

出典: FANY マガジン
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逆に言うと、みんながちゃんと楽しんでくれているかどうか、僕はお客さんを一人ひとり見ていますよ、と(笑)。楽しくなかったという思いでは、1人も帰さないです。そこには自信があるかな。

「こっち見てくれないじゃん」とかいう方もいますが、僕は全員と目が合います。後ろのほうまで全員見てます。来てくれたら見ますよと、そのくらい、楽しませようとしているので(笑)、ぜひ、皆さん、観に来てください。

善し 今年でいよいよ50歳。年齢を感じさせたくないという思いがありながら、年齢を感じることで笑けてくるものも出てくると思います。「何してんねん、50歳が」っていうところも感じてほしいですね。

僕らも小道具をつくったり、リハーサルをしているときに、「何してんねん!」って自ら思うことがあるんですよ。今日も僕、カバンの中に絵の具のバケツを入れて来ていて……。

多田 フフフ。

善し 50歳が、子どもに見つからないように、こっそりカバンにバケツを入れているところまで、僕らと一緒に面白がってほしいなと思います。

公演概要

『COWCOW 30th 東北 LIVE TOUR』

【宮城・石巻公演】
日程:8月12日(月)開場18:30/開演19:00
会場:ライブハウス 石巻BLUE RESISTANCE
料金:自由席(整理番号付)3,000円

【岩手・大船渡公演】
日程:8月13日(火)開場18:30/開演19:00
会場:KESEN ROCK FREAKS
料金:自由席(整理番号付)3,000円

【岩手・宮古公演】
日程:8月14日(水)開場18:30/開演19:00
会場:カウンターアクション宮古
料金:自由席(整理番号付)3,000円

【岩手・盛岡公演】
日程:8月15日(木)開場15:30/開演16:00
会場:パルクアベニュー・カワトク7階 ロイヤルルーム
料金:自由席(整理番号付)2,500円

FANYチケットはこちらから。

■『COWCOW 31st LIVE』

【愛知公演】
日程:10月6日(日)18:00開場/18:30開演
場所:今池ガスホール(名古屋市千種区今池1₋8₋8)

【福岡公演】
日程11月3日(日・祝)18:30開場/19:00開演
場所:よしもと福岡 大和証券劇場(福岡市中央区地行浜2‐2₋6)

【東京公演】
日程:11月23日(土・祝)19:00開場/19:30開演
場所:ルミネtheよしもと(新宿区新宿3₋38₋2 ルミネ2 7F)

【大阪公演】
日程:12月15日(日)19:00開場/19:30開演
場所:なんばグランド花月(大阪市中央区難波千日前11₋6)

<チケット販売スケジュール>
チケット:前売3,000円 当日3,500円
▼愛知公演・福岡公演
8月11日(日)11:00〜先行受付
8月18日(日)10:00~一般発売

▼東京公演・大阪公演
9月17日(火)11:00~先行受付
9月24日(火)10:00〜一般発売

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