コットン、待っていたリベンジの時…劇場力とコント力で勝負へ「一寄席もこなさずにやってきた」【キングオブコント直前①】

コント日本一を決める『キングオブコント2024』(TBS系)が、10月12日(土)に放送されます。厳しい予選を勝ち抜き、ファイナリストになったのは10組。今回は、2022年準優勝で2年ぶり2度目の出場となるコットン(西村真二、きょん)の決勝直前インタビューをお届けします。​​

出典: FANY マガジン
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今年、決勝に勝ち上がったのは、cacao、コットン​​、シティホテル3号室​​、ダンビラムーチョ​​、ニッポンの社長、ファイヤーサンダー、や団、ラブレターズ、隣人、ロングコートダディ(※50音順)の面々です。

果たして、最後に栄冠を勝ち取るのはいったい誰なのか――ファイナリストたちの熱い思いを連続インタビューでお届けします。

頭脳×プレイヤーで連携が取れた1年間

ーーまずは、ファイナリストに選ばれた心境から聞かせてください。

きょん めちゃくちゃ嬉しいです。去年は、準決勝で小道具のミスがあって、ネタを100%やり切った状態で負けたわけではなかったので、悔いが残ったんですよ。今回はノーミスで気持ち良く、楽しく、肩の力を抜いてできたので良かったですね。

西村 「2年前のリベンジをする時がきたな」と思います。僕らの周りには一生(2022年王者の)ビスケットブラザーズがこびりついているんで(笑)。

きょん もうついてない。

西村 え? 全然?

きょん (小声で)全然!

西村 原田泰雅が怒る(笑)。(2022年に)浜田(雅功)さんが「優勝はビスケットブラザーズ!」と発表したあと、目の前で紙吹雪がバーンと飛ぶ光景は今も思い出しますし、あそこの分岐点が結構でかかったんで……。「今度は名前を呼ばれる側に回りたい」と、この1年準備してきたので嬉しいです。

ーー前回の決勝からパワーアップしていると思う点はどんなところですか?

きょん (演技の)幅が広がっていると思います。初決勝は女装を二本やらせてもらったんですけど、今回はまた違う憑依芸が見せられるのかなとは思いますね。

西村 2022年をきっかけに、テレビに出させてもらえるようにはなったんですけど、あの日からどんなに忙しくても劇場の数は減らしたことないし、劇場を優先してきたので、「劇場力」、「コント力」みたいなものはさらに磨きがかかっています。そこに2回目という経験値もあるので、それがうまく融合されるとは思いますね。

出典: FANY マガジン
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ーー多忙のなかでのネタづくりというのは大変だったのではないでしょうか。

西村 正直、スケジュール的に厳しい面があったんですけど、今は大阪出番で朝2時間半新幹線に乗れるとなったら「2時間半ネタづくりができるな」というマインドに変わりましたね。前はインプットのために、漫画を読んだり、ドラマを見たりしていたんですけど、今は「こんなボケどうだろう」って移動時間で考えて、劇場着いたら相方に投げて舞台でやってもらって……みたいなすごく連携が取れた1年でしたし、移動時間が楽しくなりました。

モチベーション的にもずっと劇場に立たせてもらっていたので、片時もコントから離れることがない環境を作ってくれた吉本に感謝です。(テレビなどで)でかい仕事とか、かわい子ちゃんに会う仕事もありましたけど、キングオブコント(以下、KOC)優勝に変えられるものはないので、やはり頂は獲りたいですね。今は、真っ赤なメラメラとした炎ではなく青い炎というか。1回準優勝しているからこそ、冷静な炎を燃やしながら1年間やってきたなとは思います。

きょん 準優勝の次の年、ロケで神社巡りによく行ったんですけど、「KOC絶対優勝するぞ!」って肩の力がガンガンに入っていたんですよ。それをそのまま(昨年の)準決勝に持ってきていたんですけど、今年は「優勝する!」を1回なくして楽しむベクトルで来られたかなと思います。

KOC優勝を夢見話にするつもりはない

ーー他の9組の顔ぶれを見ての印象はいかがですか?

きょん 同期が4組いるので、マウントを取られないようにぶっ飛ばしたいです。あとは、(準決勝から決勝まで)1ヶ月調整ができるので、ここでどれだけパワーアップできるか……。この「1ヶ月の体感」というのは、初出場の人たちよりは経験値が高いと思うので、準備期間でさらに自信をつけて頑張りたいです。

西村 その日自分たちのパフォーマンスができて、かつ会場のお客さんとの相性と審査員の心に届いたかどうかが大事だと思うんで、勝ち負けというよりは、自分たちのパフォーマンスを120%でやれる準備をしたいですね。「優勝できたら嬉しいな」ではなく「優勝を獲りにいく」という気持ちです。「夢見話」にはしたくないですね。

ーー準決勝の手応えはいかがでしたか?

きょん 今回の準決勝の会場が初めてで、音響の感じが難しかったですね。お客さんが入った状態とリハーサルとでは聞こえ方がとんでもなく変わってくるんですよ。本番でも見せ場のところで、今ウケているのかな? と不安になった時間帯がありました。

西村 2日間とも僕はおよそ全ネタを袖で見聞きしていて。

きょん だからお前楽屋にいなかったのか。探したのに!

出典: FANY マガジン
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ーー(笑)。

西村 リアルな話、2022年ほど絶対にいったという確信はなく、残りの3、4枠を争っている感じだろうなと思っていました。ただ、他のコント師さんのやつを聞いていて、パフォーマンスも素晴らしかったし、インパクトもあるけど、5分の見せ方だったら負けてないんじゃないかなって。そこの構成力みたいなものを評価してくれたらいいなとは思っていました。劇場で一寄席もこなさずにやってきたし、細かい調整をしてきて本当に良かったです。

あと、準決勝2本目のネタが終わって暗転した瞬間、相方を讃える意味で体を叩いたことがありました。今回、出番の7組前ぐらいにオチの細かいところを決めたんですよ。なんとなくしか固まっていなかったんですけど、(きょんが完璧に遂行して)「素晴らしい!」と思って、興奮して叩いちゃいました。あれは良かったっすね。

きょん ……これ、記事にできます? なるべくゴシック体の太字でお願いします。

西村 フォントはおまかせしろよ。

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