銀シャリ・橋本直の初エッセイ集『細かいところが気になりすぎて』(新潮社)が、10月30日(水)に発売されました。これを記念して、発売日に東京・芳林堂書店高田馬場店でトークショーを開催。ゲストにパンサー・向井慧を迎え、集まったファンを前に執筆のウラ話や、芸人としての生きかたについてトークを繰り広げました。
珠玉のエッセイと相方・鰻の4コマ漫画を収録
本書は「どうしても見つけられないホテルのWi-Fiのパスワード」「オシャレすぎて解読不能なカフェのメニュー表」など、どんな些細なことも見逃さず、ツッコミを入れ続ける銀シャリ・橋本のエッセイ集です。書き下ろし「結婚」を含むエッセイ全20編だけでなく、すべてのエピソードに相方である鰻和弘の4コマ漫画が掲載されています。
ゲストとして登場したパンサー・向井は橋本の後輩ですが、橋本は「友だちのような関係」だといいます。芸人として歩んできた道は違いますが、2人は「ソウルが一緒」と口をそろえました。
収録されたエッセイは、さまざまな出来事への橋本のツッコミが光ります。同じ題材に3、4個の「たとえ」が並ぶケースも。本を読んで感銘を受けたという向井が、こう言って笑わせます。
「面白い人の条件のひとつに『たとえが面白い』ってあると思うんですよね。これをやれる人って、フットボールアワーの後藤(輝基)さんとか、南海キャンディーズの山里(亮太)さんとか……。(橋本は)『そのレベルですよ。そのレベルにいないと変ですよ』って思うんです。それにしては、その方たちと比べて稼いでなさすぎる!」
エッセイに添えられた銀シャリ・鰻の4コマ漫画についても、向井は「びっくりしました。4コマ漫画だけで1冊の本ができるくらいのクオリティ」と大絶賛。橋本も「落とし方も独特だと思っていて。おしゃれやし、発想もすごいし、面白い。ここを向井ちゃんが言ってくれるのは、鰻も嬉しいと思う。ぜひこの4コマも見てほしい」と語りました。
向井「謙虚なわりにあつかましいですね」
その後も、橋本がこれまであまり語ることのなかった父親のこと、相方・鰻のこと、結婚のことなど、エッセイでしたためた内容についてトークは続きます。すると、さまざまな分野で活躍した人に贈られる「伊丹十三賞」について話し始める橋本。
「今回、エッセイを書いて、お笑いもしているから、あとは曲と演技と……」と並べると、向井から「(橋本が敬愛し、伊丹十三賞も受賞している)星野源さんになろうとしてる!?」とツッコミが入ります。
橋本は「そういうスーパースターに与えられる賞が『伊丹十三賞』ということ(を説明しただけ)ですから……。どこかに、『稚拙だけど可能性があるぞ』という伊丹一(はじめ)さんとかいらっしゃらないですかね?」と語り、賞への“強い気持ち”をアピールしました。
イベントの最後に向井は、本の魅力をこう語りました。
「“これぞ銀シャリ橋本”というものがギュッと詰まったエッセイだと思います。これを見ると『橋本さんもビクビクしながら生きているんだ』とか、『こんな自分でもこう思うんだけど、橋本さんでもこう思うんだ』とか安心もするし、単純に見ていくと“ゾーン”に入ってくるんです。うるせえなと思いながらも、面白くなってくるというか(笑)。書いていることのクオリティもずっと高いから、皆さんあっという間に読んじゃうと思います。ぜひ手に取って読んでいただきたいと思います」
橋本は「些細な日常」を綴っているとしながら、同期のジャルジャル・福徳秀介の初小説が映画化(来春公開予定)され、大宮ラクーンよしもと劇場の人気ユニット「大宮セブン」の映画も12月に公開予定のなか、「エッセイの映画化どうですか?」と提案。向井が思わず「さっきから謙虚なわりにあつかましいですね!」とツッコみます。
それでも橋本は「僕と(本の推薦コメントを寄せた)風間(俊介)さんのバディ刑事もので事件を追いかけ、ふだんはメロンパン号で移動し、米津玄師さんに主題歌を作ってもらって……」と妄想が止まりません。向井が「それ(星野が出演していたドラマ)『MIU404』! 星野源さんへの憧れがすごいですね」と再びツッコみ、会場が笑いに包まれました。
書籍概要
『細かいところが気になりすぎて』
出版社:新潮社
著者:橋本直
定価: 1,650円 (本体1,500円+税)
発売日:2024年10月30日
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