結成15年目の実力派お笑いトリオ、ジャングルポケットの小ボケ担当・おたけの容姿が最近変化しています。誰に相談することもなく、突然８カ月で14キロ減の肉体改造。10月には肉体の美しさを競うメンズフィジークの大会にも出場し、「イケメンに進化」「別人」と絶賛が相次ぎました。過去には整形、改名、脱毛と話題を振りまき、遂にはダイエットで“別人”へと進化したおたけ。彼は、いったいどこに向かっているのか。おたけの過去、現在、これからについて、相方の太田博久、斉藤慎二を交えて、あれこれ聞いてきました。
8カ月で体重14キロ、体脂肪率16％減
――今日は「おたけさんはどこに向かっているのか」というテーマで、お話を伺っていきたいと思います！ まずは、おたけさん、最近トレーニングに取り組んでいますね。
おたけ ありがとうございます。ダイエットを目的に始めました。
――おたけさんのインスタグラムでは、今年の2月にトレーニングを初めて、74.8キロから8カ月で14キロも落としたことが報告されています。また体脂肪率も24.3%から16%ほど下げて8.5%。相当ハードなトレーニングを積んだのだろうと思いますが、どれくらいしていたんでしょうか？
おたけ 最初の3カ月間くらいは週２回やっていて、そこからは週5回以上です。１日に1時間から2時間くらいやってました。
――斉藤さんと太田さんは、ダイエットを始めることを聞いていましたか？
斉藤 相談はなかったですね。僕らは「なんでやってんだろう？」というのが最初にありました。意図が分からなかったので。
太田 ただ、おたけは以前からダイエットは定期的にやっていたんですよ。太ってはやせて、を繰り返していて。だから１年のルーティンみたいな感じで、またやってるなとは思っていました。
――毎年のルーティンだったダイエットが、今年はいつもよりも本気になって、最終的には肉体の美しさを競うメンズフィジークの「マッスルゲート名古屋大会」にまで出場したと。
おたけ そうですね。でも、最初から大会に取り組んでいこうとしたのではなく、体が仕上がっていくなかで周囲の人からも勧められて、せっかくならそういうのもアリかな、みたいな感じでした。
――勢いだったんですね。筋肉キャラになって、お笑いに結び付けようという思いはあったんですか。
おたけ それはゼロです。基本的には本当にヒマでやっていたので、ただ体を仕上げるっていう気持ちでやっていました。
「いったいどういうことなんだ？」
――そもそもジャンポケの筋肉担当といったら太田さんのイメージがあったので、もう1人、筋肉キャラが増えるのは意外でした。
斉藤 その意見に関しては、僕も10人ぐらいの先輩に聞かれました。この前、タカアンドトシのタカさんも「おたけは、いったいどういうことなんだ？」と言ってましたね。「トリオでモメなかったの？」って心配されたぐらいだったんで（笑）。
太田 僕も自分が筋肉担当のつもりでずっといましたから。トリオのよさって、個性が三者三様バラバラで、1つになったときに一回りも二回りも強くなれることだと思うんですけど、いまはなぜかおたけが僕と同じ道を走り始めちゃったんで。
――おたけさんは、筋肉キャラが太田さんとカブることは気にならなかったですか？
おたけ そうですね。「ただ良い体になりたい」、途中からは「大会に出たい」という選手の気持ちでいたので。だから筋肉ってお笑いでけっこうイジられるんだって、あとで気づいた感じというか。
太田 だから、本当にいちばん困る状況なんです。こんなに筋肉がついて、「おたけ、お前、筋肉スゴいな！」ってみんなから言われるんですけど、恥ずかしそうにちょっと顔を赤くしながらポージングを取って終わり。ぜんぜん盛り上がらないんですよ（笑）。
おたけ 本当に自分の筋肉がスゴいと思っていないんです（笑）。通っているゴールドジムだと僕は小さいほうなので、まわりに言われても、「え、これはスゴくはないよ」って思ってしまうんです。
太田 マジで筋肉笑いの引き出しは、まだゼロですね。
――（笑）。ほかにも、斉藤さんと太田さんが困っていることはありますか。
斉藤 ロケをしていても、まあ相当やりにくいはやりにくいんですよ。だって体を鍛えているときはメシも食わないですから。オレ、一度、団子屋さんで団子を10個ぐらい食いましたよ。残したら申し訳ないから。
太田 ボディーコンテストは体を見せる大会なので、糖質も水分もぜんぶ抜くんです。だから食レポもダメなんです。仕事では食べなきゃいけないから一応、少しは食べるんですけど、この前、スイーツのマリトッツォを食べる仕事でも、ドラマの『とんぼ』で出所したばかりの長渕剛さんみたいに、震えながらマリトッツォを食ってたんですよ。マリトッツォの食い方じゃないみたいな（笑）。
おたけ そんな長渕さんみたいにはやってないから（笑）。
太田 それで大会直前には、肌も真っ黒に焼くんですね。だから真っ黒で水分も糖質も抜いてて目がバッキバキのやつが、街ブラのロケで一言も話さないでフラフラと歩いてるんですよ。そしたら本当に変質者なんです。支障だらけですよね、仕事に。
――だいぶ仕事に影響が出ていますね。
太田 おたけは最近、キャンプも始めて「ジムで鍛えたストレスをキャンプで発散している」と言うんですけど、プライベートの趣味で溜めたストレスをプライベートの趣味で発散させているのも腹が立ちます。
一同 (笑)
斉藤 あとフィジークの大会に出るというので、単独ライブの日程もちょっとズラしましたしね。11月にコントライブをやったんですけど、もうすぐに12月にもやるんですよ。
太田 そうそう。あんまりメシも食ってない状態でセリフを覚えんのも大変だろうということでズラしました。本当は2カ月ぐらい空けてやる予定だったんですけど。
――ライブの間隔が短いと思っていましたが、そういう理由だったんですか。
斉藤 早いなと思いましたよね。原因は、おたけの大会です。
おたけ ありがとうございます。（おじぎ）
一同 （笑）。
いろいろありすぎたおたけの15年間
――おたけさんは、過去にもさまざまな話題を振りまいています。まず整形をしていると伺ったんですが、これはいつのことですか？
おたけ 整形はけっこう前ですね。もう8年ぐらい前になるのかな。
太田 これに関しては、当時3人の単独ライブのときに、ブリッジで流すVTRの企画会議で「整形したらいいんじゃない」ってなって、本当に整形したんですよ。
斉藤 うちらも見に行って、手術しているところも撮影させていただいて。
――すごいですね（笑）。では、おたけさんは別にやりたかったわけではないんですか。
おたけ いや、本当に現場でだいぶゴネました。でも、そのときは1年に1個は話題を作るのが目標だったんです。いまは結構、整形を公表する人もいますけど、当時は公表する人もいなかったんで、やってみようと。
――ちなみにそのVTRはウケたんですか？
おたけ 正直な話、そのときはお客さんが引いてました。
一同 （笑）
おたけ ウケないですよ。引くでしょだって（笑）。整形している手術の映像は引きますよ。
太田 モザイクはしてるんですけど、血がほほを垂れてて、お客さんが「ヒャー」っつって。
斉藤 正直、その後のコントはちょっとやりにくかったです（笑）。
――整形をしたのは目ですか？
おたけ 目とボトックス注射です。ボトックスは50ccでえらを溶かしました。
斉藤 終わったあとは大変だったね。食べ物とかね。
太田 「生活に支障は出ない」って先生に言われてたんですけど、注射を打った次の日のロケ弁がハンバーグだったんですよ。本当にハムスターぐらいのペースで食ってましたよ。ぜんぜん口が開かないから（笑）。
斉藤 ミニハンバーグが食べられなかったね。
おたけ あれはビックリしました（笑）。
――今後、整形をする予定はもうないんですか？
おたけ そうですね。さすがにちょっとないです。
――ほかにも、1年に1個の話題作りはどういうことをやってきたんですか。
おたけ あと大きいのは改名ですね。（2014年に武山浩三から改名）
斉藤 ゴリラクリニックでの脱毛も話題になりましたよね。
おたけ 脱毛は3～4年前からやってますね。
太田 だから、僕が出会ったときは物静かなツッコミの武山浩三だったんですよ。それが、気づいたときには顔も変わって、名前もおたけになって、脱毛して筋肉を鍛え始めた。もしかしたら、何かの逃亡犯なのかなと思ってて。
一同 （笑）
太田 僕が出会ったころの武山浩三の面影はもうなくて。そういう意味で言うと、おたけは紆余曲折して、いまここにいるんです。
おたけ いま思い返せば、本当にいろんなことをやってきた15年間だったなと。
ボディービル大会で太田と対決！？
――太田さんと斉藤さんに伺いたいんですが、ジャングルポケットとして今後、おたけさんの筋肉キャラをどう生かしていきますか。
太田 そうですね。とりあえず、コントのセリフは減らしていかなければいけないと思います。
――セリフを減らすんですか？
太田 はい。確実に、しゃべれなくなってるんで。糖質を抜いたときは特にですけど、11月のコントライブも１発目のネタからセリフを飛ばしまして。もう目がバッキバキで。「あう、あう、あう」って、急にドモり始めたので（笑）。
――（笑）。目がバキバキっていうのは、トレーニングの影響なんですか？
おたけ わからないです。わからないですけど、みんなに言われます。そういうワケではないと思ってるんですけど、私は。
太田 まあそうでなくても、さすがに僕らがいまさらコントでマッチョネタをやり出すのは恥ずかしいので、筋肉を生かすとしたら平場ですかね。
斉藤 でも、芸人として面白い体って、たとえばロバートの秋山（竜次）さんみたいな体形だから、「すごい」っていうほうで笑いにつながるかはまた難しいですよね。
太田 だから、これは前からおたけに言っているんですけど、フィジークではなくてボディービルダーになってほしいとは思っています。フィジークはカッコよさを極めるんですけど、ボディービルダーは体が丸くなるので、あそこまで行っちゃうと面白いと思うんですよ。
――おたけさんはどうですか。体を大きく丸くするというのは。
おたけ でも、確かにボディービルダーとフィジークは、別のトレーニングではないんですよ。ボディービルダーのほうが筋肉の量が多いというだけなので。10月の大会後も引き続きトレーニングはしていますし、行く末はもしかしたら理想の「丸」になっている可能性はあります。
太田 やっぱり、いまはカッコ良くなっちゃってるんでね。自分の武器だった可愛げとかからは遠ざかってるフォルムになってるんですよ。やっぱりカッコ良すぎないほうがいいと思うんですよね。
おたけ ブーメランパンツが似合うようになったら、勝ちかもしれないですよね。いまは大会に出るのも水着なんですよ。ブーメランパンツのほうがやっぱり本物じゃないですか。それは確かに思います。
太田 ボディービルダーはブーメランパンツですからね（笑）。
――わかりました（笑）。それでは最後におたけさんの今後の目標みたいなのを聞いてもいいでしょうか。
斉藤 それをいちばん聞きたいですよね。
太田 だって今日のテーマは「おたけはどこに向かうのか」だからね。
おたけ わかりました。じゃあ、話をまとめて「ボディービルダー」です。
一同 (笑)
太田 東京ノービス選手権っていう大会があるんですよ。この間、（なかやま）きんに君さんが何年か挑戦してようやく優勝したボディービルダーの登竜門なんですけど、それに出てほしい。でも、正直言うとおたけは手足が長いんで、ボディービルダーは僕みたいな体形のほうがいいんですよ。長いものが太くなるよりも、短いものが太くなるほうが簡単なので。だから、どっちが先に東京ノービス選手権のチャンピオンになるかの勝負です。
おたけ いやいやいや、戦いなの？(笑) まあ、同じ大会に出たら企画的にはいいけどね。
斉藤 同じ大会に2人が出るんだ（笑）。
太田 斉藤は掛け声をやってもらって。「お前の腹筋で洗濯物させてくれ！」とかオモシロ掛け声が話題なんですよ。それを斉藤がやる。
斉藤 僕は声がいちばん響きますから。それは3人での目標にはなるんでいいですね。
おたけ いや、それは面白いね。
――ありがとうございました。トリオの目標が生まれてよかったです！
いまや肉体派となったおたけが12月から毎週土曜、マヂカルラブリー・野田クリスタルが発案したトレーニングジム「クリスタルジム」（東京都新宿区）で、パーソナルトレーニングを実施します。題して『4か月間みっちり！パーソナルトレーニングコース』。全12回分の回数券で、価格は10万円（税込み）。抽選で1人が、おたけからマンツーマンのレッスンを受けられます（申し込み締め切りは12月4日12:00）。
詳細はこちらから。
公演概要
『ジャングルポケットコントライブ Vol.4 』
日時：12月13日（月） 開場18：30 開演19：00
場所：ルミネtheよしもと
チケット：前売3,000円（全席指定）
FANYチケットはこちらから。
