1月27日(月)のライブをもって約7年半のコンビ活動に終止符を打ったダイヤモンド(野澤輸出、小野竜輔)。『M-1グランプリ2022』で決勝に進出した人気コンビの解散に、驚きと惜しむ声が多く寄せられました。解散後、2人はそれぞれ芸人活動を継続。再出発した野澤輸出は、早くも3月15日(土)にピン芸人として単独ライブ『お笑い漫才』を開催することが決定しました! 初単独にして、東京・草月ホールという大舞台。鼻息を荒くしているであろう野澤にさっそく特別インタビューを実施しました。
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きっかけは山添寛の「じゃあ、単独したほうがええなぁ」
──今日(取材日)は1月31日。ダイヤモンド最後の漫才から4日が経ちましたが、いまの率直な気持ちはどうですか?
正直、まだあまり実感がないんですよね。コンビのときも、これくらい相方と会わない期間はあったんですよ。
──コンビ解散直後ですが、すでに今後の展望など考えていることはあるのでしょうか。
誰か(組むのに)いい人がいれば……という感じではあります。そもそも1人は難しいだろうなと、どこかで思っているので。
──さすがにまだ焦って何かをという感じではないと。
そうですね。もう少ししたら焦ってくるのかもしれないし、あまり焦ってもな……というところもあります。
──3月に開催される単独ライブ『お笑い漫才』は、いつから企画していたんですか?
解散が決まってから解散をする日まで、いろいろな人に会ったりして、先輩方にもだいぶ話を聞いてもらいました。そんななかで、相席スタートの山添(寛)さんと素敵じゃないかの柏木(成彦)と飲んだときに、山添さんから「おまえ、解散したらどうすんの?」って聞かれて、「とりあえず相方を探す感じですかね」って答えたんです。「それまではピンで活動していきます」と。
そうしたら、山添さんが「じゃあ、ピンで単独(ライブ)したほうがええなぁ」って言ってくれたんです。でも、最初は「イヤですよー」みたいに言ってましたね(笑)。「そんな、いきなり単独なんて怖いです」と。
誰かのライブに出て、ピンネタを1本やらせてもらうとかならいいですけど、単独だと何本もやらなきゃいけないし、集客なんかも考えないといけないですしね。あとは、正直言って、解散して少し休みたいなっていうのもありました。やっと休めるっていう気持ちでいたので(笑)。
──たしかに、少し休憩する時間があってもよさそうですね。単独ライブはパワーがかかりそうですし。
でも、まぁスベってもネタになるし、いつかコンビを組んだときに活かされることもあるし、山添さんと柏木もネタの合間に出たりするって言ってくれているので、「じゃあ、やりますか」と、そんな感じだったんですよ。
その後、吉本の社員さんとゴハンを食べているときにこの話をしたら、「せっかくだからやりましょう!」と、とんとん拍子に話が進みました。会場の草月ホール(席数526)はデカすぎて怖いとは言ったんですけど……。
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マヂラブ・野田さんが面倒見てくれると言ったので…
──ゲストも人気者がそろいましたね。
(発起人の)山添さんと柏木には出てもらうとして、お世話になっている(マヂカルラブリーの)野田(クリスタル)さんは、解散の相談をしたときに、今後も面倒を見てくれるって言っていたので、これは面倒見てもらおうと思ってダメ元でお願いしました。あとは、(真空ジェシカの)川北(茂澄)もいてほしいなって(笑)。
――いてほしい(笑)。では、第一希望の人たちから快諾をもらえたんですね。
そうですね。もちろん、ほかにも出てほしい人はいましたけど、あまりいっぱい出てもらっても、もう単独ライブじゃなくなっちゃうので(笑)。でも今回、出てもらう人たちには、僕のピンネタを見てほしいなと思いました。
──ちなみに、ゲストの皆さんの役割はどのような感じでしょう。
僕が考える企画に出てもらったりする予定です。だから何も準備せず、手ぶらで来てほしいと思っています。負担はかけたくないので。
──ピンネタでの単独ライブですが、タイトルは『お笑い漫才』となっています。このタイトルにした理由は何でしょう?
単純に、ピンの単独ライブのタイトルに「漫才」って付けたら面白いなと思って。漫才をするつもりはないんですけど。できないですしね。最初はただの「漫才」にしようと思ったんですけど、さすがに意味がわからなすぎるかなと思ってやめました。あと、『お笑い大喜利』という大喜利をやりそうでやらないライブをやっていたので、その流れでいいかなと。
「お笑い」って付けたら、漫才はやらないことをわかってもらえるかなと思いました。(漫才をやるものと)間違えて来てもらってもいいですからね、ズルいですけど。コンビの片方ずつを呼んでいるし、「このメンバーと漫才やるんだ」って思われても、それは勝手にそう思う人が悪いですし。いや、悪くはないんですけど(笑)。
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ピンネタのスタイルはまだ決まっていない
──ライブ当日の3月15日(土)までまだ時間がありますが、もうネタ作りを始めているのでしょうか。
そうですね、まだ1カ月半くらいありますから。でも、ぼちぼち作り始めていく感じです。
──ちなみに、ピンネタのスタイルは確定しているんですか?
正直、スタイルも何も決まっていないんですよ。いままで、ピンネタをそんなに真剣に考えたことがなかったので、ここで初めてピンネタと向き合うことになりますね。
──ちなみに、先ほど「1人は向いていない」と言ってましたが、その理由は何ですか?
『R-1グランプリ』とかには1年目から出ていたんですよ。でも、ほぼ1回戦、2回戦で落ちたり、スベったりしていて……。ぜんぜんネタを考えずに出たりしていたので、しょうがないんですけど、そのときに「ピンネタって、こんなに難しいんだ」と思いました。
──コンビのときもネタ作りを担当していましたが、いつもネタは1人で考えるんですか?
そうですね。思いついたら、日々メモを取って、同居している芸人に「こんなんどう思う?」とか相談することもあります。そのアイデアをネタのかたちにしていく作業は、いままでは劇場の楽屋とか、移動中の新幹線とか、寝る前とか、いろいろな“合間”の時間を使ってスマホで書き起こしていました。
でも、これからは生活リズムが変わるので、どうしようかと思っています。早起きして、散歩して、運動して、喫茶店で集中してネタを作るとか、健康的な生活にしていこうかな。
──コンビネタを作るのとピンネタを作るのではだいぶ違いますか?
違いましたね。まず、ピンの場合はどこを見たらいいかわからないし、カタチがなくて何でもありだから、逆に何をしたらいいかよくわからないんです。あと、すべて自分次第なので練習は難しいですね。1人で本域の声を出してやるのかと思うと、何か恥ずかしいんですよ。それに、同じネタを何回やっても、やるたびに尺が変わっちゃうんです。みんな、どうやってるんだろうって。
これから、まずはいろいろやっていくと思います。どのスタイルが合っているかまだわからないし、ずっとコントだけとか、ずっとフリップだけとかだとお客さんも飽きちゃいそうですしね。同じパターンのネタを何度も見せられても「1個でいいわ!」ってなりそうでしょう。
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自分が面白いと思うことを「100」で
──では、初回の今回はいろいろとチャレンジですね。
もちろん、そのつもりです! いままではどこか“ウケるかな”とか、“ウケたほうがいいな”とか、“相方の意見”とか、いろいろ考えることがあって、自分が面白いと思うものよりウケるほうを取ることもありました。でも今回は、そういうのはもういいかなと、どこかで思っています。
もちろんウケたいですけど、何がウケるかもよくわからないですし、だったら自分が面白いと思うものを「100」でやって、それでスベっても僕一人ですしね。まずは自分が面白いと思うことが思いつけばいいなと思っています。
──野澤さんのカラーが色濃く出るライブになりそうです。
ダイヤモンドのときより、ついて来られないかもしれないです。でも、それを面白いと思ってもらえたらありがたいですね。
──配信も決定していますね。
はい。配信も伸びてほしいですけど……ウケたら伸びてほしいですし、スベったら伸びてほしくないです。
──期待しているファンに意気込みを。
たくさんの人に動いてもらって、お忙しい芸人さんたちにも出てもらえることになりました。だから、この人たちの前でヘタなことはできないし、この人たちのファンの前でも恥ずかしいことはできないと気が引き締まっています。やるからには頑張りますので、たくさんの人に観に来てほしいです。本当は1回休もうかなと思っていたんですけど、この単独ライブまで走って休みます。もしかしたら、そのまま走り続けるかもしれないですけど。
公演概要
「野澤輸出単独ライブ『お笑い漫才』」
![出典: FANY マガジン](https://magazine.fany.lol/wp-content/uploads/2025/02/IMG_0262-800x1127.jpeg)
日時:3月15日(土) 開場19:00/開演19:30/終演20:45
会場:草月ホール
出演:野澤輸出
ゲスト:野田クリスタル(マヂカルラブリー)、山添寛(相席スタート)、川北茂澄(真空ジェシカ)、柏木成彦(素敵じゃないか)
チケット:前売3,500円/当日3,800円/配信1,800円
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