奥田瑛二が、照屋年之(ガレッジセール・ゴリ)監督 最新作映画『かなさんどー』を絶賛!「思わず涙を流してしまった」

ガレッジセールのゴリこと照屋年之監督の最新作『かなさんどー』が、2025年1月31日(金)より沖縄先行上映、そして2025年2月21日(金)より全国公開されます。2月11日(火・祝)には、全国公開に先駆け、新文芸坐にて開催されている映画『かなさんどー』公開記念 沖縄映画特集「熱風のまなざし」において、映画『洗骨』が上映され、上映後には、主演を務めた奥田瑛二と照屋年之監督のトークイベントが開催されました。

愛おしくて切ない心揺さぶるヒューマンドラマ

出典: FANY マガジン
©︎「かなさんどー」製作委員会

本作はモスクワ国際映画祭などの国際的な映画祭に出品され、日本映画監督協会新人賞を受賞した『洗骨』(2019)の照屋年之監督の6年ぶりの最新作。

「かなさんどー」とは沖縄の方言で “愛おしい”を意味する言葉で、本作は沖縄県の伊江島を舞台に、実力派キャストで情緒豊かに紡がれる“家族の愛と許しの物語”となっています。

1月31日(金)には沖縄で先行公開され、初日からの3日間で累計動員4,403人、興行収入5,927,880円を記録し、前作を超える好調なスタートを切り、2月21日(金)からはいよいよ全国公開となります。

奥田瑛二と照屋年之監督がトークイベントに登場!

出典: FANY マガジン

2月11日(火・祝)には、新文芸坐にて開催されている映画『かなさんどー』公開記念 沖縄映画特集「熱風のまなざし」において、映画『洗骨』の上映後、主演を務めた奥田瑛二と照屋年之監督のトークイベントが開催されました。

映画『洗骨』の上映後MCの呼び込みにより盛大の拍手とともに主演・奥田瑛二と照屋年之監督が登壇。まず奥田から「『洗骨』がいい映画なのは自負しております。これから普段しゃべらないことをしゃべるかもです」とユーモアある一言で挨拶。照屋監督は「6年前かーと思うとそんなに経ったんだとなりました。2025年の今でも洗骨はやられてますからね。これを怖いと思うのか、愛おしいと思うか意見はありますが私は、愛おしいと思います」と6年前を振り返りしみじみと挨拶し、トークイベントがスタート。

「かっこ悪さがかっこよく観えた方がかっこいい」

出典: FANY マガジン

まずなぜ奥田を起用したのかということに対し、照屋監督は「奥田さんはもちろん色気があって、かっこよく、渋くてダンディーなイメージがあるんですが目の奥に寂しさがあって、それを伝えたら奥田さんが“目をほめられるって役者としてこんなに嬉しいことはないんだよ”と言ってくれたんです。ただ最初の撮影では、まだダンディーな奥田さんが残っていて“ダンディーさを抑えてください”と伝えたら、“誰に言ってるんだよ”とふざけながら言ってくれたことを覚えてます」とキャスティングの理由について語りました。

出典: FANY マガジン

それに対し奥田は「こういう映画の話があると聞いて監督は誰かと聞いたところ、“照屋? ゴリ?って誰だ”となり、お笑い芸人のゴリですと聞くとあーってなりました。そしてすぐに台本を読みたいと言ったんです。なぜすぐにと言ったのかというと、監督が日本大学芸術学部の映画学科にいたことや、いろんなショートフィルムで賞を獲得しているという経歴を映画人として知っていたんです。それで台本を読み始めると、食い入るように読んだ覚えがありました。そして目のことも褒められ、役者冥利に尽きると思って返答しました。食い入るように台本を読んだ理由は、一度原点に立ち返って、人を描いている映画に出演したいと思ったばかりの時に、ちょうどこの話が来て出演したいと思ったんです。かっこ悪さがかっこよく観えた方がかっこいいなどと思い、この台本を読んでOKを出しました」と出演の経緯を振り返りました。

映画『かなさんどー』の前身となった短編映画『演じる女』

出典: FANY マガジン

また『洗骨』の劇中で奥田が履いている白のブリーフの衣装については、当初トランクスの予定であったが白のブリーフがいいと奥田が提案したということや、役作りで他のドラマの撮影をしているのにもかかわらず髭や、髪を奥田が伸ばしたこと、撮影時の裏話などの話で盛り上がった後、2月21日(金)より全国で公開される映画『かなさんどー』の前身となった短編映画『演じる女』についての話に。

『演じる女』では満島ひかりが主演を務めましたが、そのきっかけが奥田だったとのこと。経緯について照屋は「奥田さんが現場で満島ひかりさんと一緒になった時に“ゴリからオファーがかかったら断るなよ”というのを言ってくれていて、沖縄のスタッフが現場で満島さんに同じような話をした時に“私もゴリさんの映画に出たいと思ってるんですよ”とおっしゃったそうで、本当に少ない予算でオファーしたんですけどOKしていただいたんです。それで奥田さんに、こういう映画を撮りましたと伝えて携帯で観てもらったんです。観終わった後、奥田さんが“洗骨は、この作品の前振りでしかなかった”と、よくぞ作ってくれたなという風に言ってくれて、今回の『かなさんどー』を作りました」と話しました。

「年齢も性別も気にせず、ささる部分があり笑える部分があります」

出典: FANY マガジン

そんな照屋監督の最新作『かなさんどー』をいち早く鑑賞した奥田は、「1人で自宅で観たんですけど、オープニングの唇。エロスだなーと思いながら観て、唇をこんなアップで撮る人は今まででいないと思いました。どんな映画なんだろうと思いつつ、最初混乱していました。そしたら過去、現在が行った来たりしながら立体的につながっていく中でわーっと感情移入して、流れるまま涙を流したんです。主演の松田るかさんの演技に、堀内さん、浅野さん演じる知念一家、みんなが素敵だなって、最後にまた泣いてしまったんです。それまでリンクしていなかったんですが『演じる女』がこうやって長編になったことに対して観終わって全てを理解しました。年齢も性別も気にせず、ささる部分があり笑える部分があります」とコメント。

最後に照屋監督が「このサブスクの時代にわざわざ映画館にお越しにいただけるのは嬉しいです。ぜひ『かなさんどー』も映画館で観ていただき、何かを感じてください」と締め、主演奥田瑛二と照屋年之監督のトークイベントは終了しました。

ストーリー

妻・町子(堀内敬子)を失った父・悟 (浅野忠信)は、年齢を重ねるとともに認知症を患っていた。娘の美花(松田るか)は、母が亡くなる間際に助けを求めてかけた電話を取らなかった父親を許せずにいる。そんな父・悟の命が危ないと知らせを受け、苦渋のなか故郷・沖縄県伊江島へ帰ることに。父との関係を一向に修復しようとしない美花だが、島の自然に囲まれ両親と過ごしたかけがえのない時間を思い返すなか、生前に母が記していた大切な日記を見つける。そこで知ったのは母の真の想い、そして父と母だけが知る< 愛おしい秘密 >……。

※かなさんどー: 沖縄の方言で“愛おしい”という言葉

イベント概要

映画『かなさんどー』公開記念沖縄映画特集「熱風のまなざし」奥田瑛二&照屋年之監督登壇トークイベント
日時:2月11日(火)18:05~18:50 上映後
会場:新文芸坐
(東京都豊島区東池袋1丁目43-5 マルハン池袋ビル)
登壇者:奥田瑛二、照屋年之監督

作品概要

『かなさんどー』
キャスト:松田るか、堀内敬子、浅野忠信、Kジャージ、上田真弓、松田しょう、新本奨、比嘉憲吾、真栄平仁、喜舎場泉、うどんちゃん、ナツコ、岩田勇人、さきはまっくす、しおやんダイバー、仲本新、A16、宮城恵子、城間盛亜、内間美紀、金城博之、前川守賢、島袋千恵美
監督・脚本:照屋年之(ガレッジセール・ゴリ) 
製作総指揮:福田 淳 
製作:福永真里、藤原寛 
プロデューサー:石田玲奈、鳥越一枝 
協力プロデューサー:金森 保 
撮影:大城 学 
照明:鳥越博文 
録音:横澤匡広 
美術:吉嶺直樹 
装飾:梅原文 
ヘアメイク:荒井ゆう子 
衣装:むらたゆみ 
助監督:石田玲奈 
フードスタイリスト:中村真琴 
編集:初鹿紗梨 
音響効果:佐藤祐美 
DIT&データ管理:小野寛明 
題字:おやまゆき 
音楽:新垣 雄 
歌唱指導:古謝美佐子 
主題歌:『かなさんどー』作詞・作曲:前川守賢 
協賛:くらしの友、沖縄セルラー電話、沖縄タイムス
配給:PARCO
宣伝:FINOR
制作協力:キリシマ一九四五 
制作プロダクション:鳥越事務所 
制作:スピーディ 
製作:「かなさんどー」製作委員会 
2024年/日本/日本語/86分/G 
©︎「かなさんどー」製作委員会

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