ダイノジ“30周年”単独ライブツアーが名古屋で千秋楽! 「人生は闘いの連続。死ぬ気でやるな、殺す気でやれ」の誓いとは!?

結成30周年を迎えたダイノジ(大谷ノブ彦、大地洋輔)の記念単独ライブツアー『青いブルー』が、2月22日(土)に名古屋・大須演芸場で千秋楽を迎えました。ダイノジにとって思い出の地である名古屋でのライブに、地元だけでなく全国から熱狂的なファンが集結し、チケットは完売状態。節目のライブはコアなファンが集まり、最後まで大盛り上がり! ライブ終了後にダイノジの2人を直撃し、今回のライブツアーや今後の活動について聞きました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

ダイノジの2人は、2023年4月に福岡よしもとに移籍し、活動の拠点を福岡に移しています。2024年3月には、2人の出身地である大分県で、野外フェス「ジゴロック2024~⼤分“地獄極楽”ROCK FESTIVAL~」を開催。活動の幅を広げている2人による単独ライブ全国ツアー『ダイノジ30周年単独ライブ~青いブルー~』は昨年9月の広島を皮切りに福岡、東京を回り、この日を迎えました。

「2人の間にすごく楽しい空気が流れている」

――結成30年をどのように受け止めていますか。
大地 あっという間でした。ものすごく早かった。もう30年経ってしまったのかという感じです。とにかく楽しかった。それと同じくらい、しんどい思いもしましたけど。

大谷 よくここまで来られたと思います。30年も続けられたことは本当に嬉しい。年を重ねるにつれて、お客さんやファンに支えられていると思うようになりました。ここまで辿り着けたのは、決して2人の力ではない。そういうことを若いころはまったく感じなかった。それを気付かせてくれたお客さんやファンの方々に感謝しています。

大地 同感です。名古屋との縁は2002年4月に始まったCBC(中部日本放送)ラジオ『ダイノジのキスで殺してくれないか』を担当したことがきっかけ。初めてのレギュラー番組だったので嬉しかったですよ。

名古屋の公演後には当時、中学生だったリスナーがラジオネームを名乗って会いに来てくれました。立派な大人になって。もちろん、ちゃんと覚えています。そういう経験をいくつも重ねてこられたのが30年の重みだと思っています。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

――足かけ5カ月にわたる単独ツアーを終えた手ごたえは?
大谷 公演内容は会場によって違います。名古屋では漫才とコントを交互に繰り出す構成としました。準備段階では漫才一本で勝負しようと思ったのですが、コントの出来がよかったので他会場でウケたネタをぶつけてみました。特に福岡で弾けたコントが客席を沸かせている様子は舞台からもわかりました。

大地 疲れました……。公演時間はどの会場も90分ですが、ライブは体力勝負であることを思い知らされましたね。むかしより、息切れが早いんです。名古屋では、自分の声を確かめる「返し」の音が聞き取りづらくて、ずっと声を張り続けていたので、最初のネタからめちゃくちゃ体力を消耗しました。

大谷 確かに、大地の体力低下は甚だしい。酒かタバコかどっちかセーブしてくれるといいのにと思いますよ。コントしてても汗だくだく。ただ、初めて俺たちのコントを見た人から「絶対にコントやったほうがいい」という声が多かったので、ニーズは感じています。やってるほうも楽しいので、今後は少し欲を出そうかなと思っています。名古屋の構成を変えたのには、そういう理由もあります。

大地 漫才でもコントでも、たくさんの失敗をしました。むかしなら、そういうことに対するモヤモヤを自分の中で抱え込んでしまっていた。でも、最近はそれを大谷さんが面白がって、笑いにつなげてくれるようになったんです。そのぶん、2人の間にすごく楽しい空気が流れているように思います。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

「大地を追い込んで新たな笑いを誘い出す」

――今後の活動に対する思いを聞かせてください。
大谷 実は、名古屋公演当日の午前中に『THE SECOND 2025』の敗退が決まりました。それで痛感したのは、単に積み重ねたものだけでは勝てないということです。では、どうするか。簡単なことですが、破壊することです。大地は段取り通りやらないし、ネタ合わせもしない。

そのぶん、舞台では痛い目にあってもらいます。ムチャぶりとかね。そうすることで新しい大地が出てくる。それが新たな笑いを誘う。結果的にお客さんに喜んでもらえる。年を重ねたからマイペースでゆっくり、という気持ち、俺たちには全然ありません。

大地 さっきの体力の話じゃないですけど、30年という時間は確実に、力を衰えさせます。これまでと同じことをなぞるだけではお客さんに飽きられるし、進化することもできません。そこで、今年の初めに「人生は闘いの連続。死ぬ気でやるな、殺す気でやれ」という誓いを立てました。

よく「死ぬ気でやれ」と言われますが、その気持ちを切り替えて、殺す気でやると決めた。殺す相手はもちろん、人様ではなく、かつての自分です。コンプラ上、一応、補足しときます(笑)。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

――ダイノジを支えてくれるファンへのメッセージをお願いします
大谷 俺たちは死ぬまでダイノジです。初演の広島から追っかけてくれたファンもいます。俺たちは、そういう人たちに支えられていると思っています。「店」はいつでも開けておくので、いつでも遊びに来てほしいですね。

大地 広島では2時間も早く着いてしまって、会場の前のベンチで寝転んでいたら、通りがかりの人に声をかけられて、結局、当日券が1枚売れました。ぼくたちのファンは全国区です。追加公演のオファーがあれば、喜んでやらせてもらいます。何よりライブが楽しい。チケットも手売りでさばきますよ!

大谷 20年くらい前、俺たちのことを往年のコント55号(萩本欽一、坂上二郎)みたいだと評されたことがあります。萩本さんが二郎さんをイジる。二郎さんは汗をかきながら、それに生真面目に応える。その感じが似ていると言われたんです。

俺が大地を追い込んで新たな笑いを誘い出す。それが俺たちの理想です。“殺す気満々”の大地を舞台の上でとことん追い詰めることで、これまで以上に客席を沸かせていけたらと思っています。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

関連記事

関連ライブ