「復讐、果たしたった!」フースーヤが『ytv漫才新人賞』悲願の優勝で語った“挫折からの復活”

関西で活躍する芸歴10年以下の若手漫才師の登竜門、第14回『ytv漫才新人賞決定戦』の優勝決定選が3月2日(日)に大阪市内で行われ、決定戦出場3回目のフースーヤ(田中ショータイム、谷口理)が、ついに王者に輝きました! まったくフィールドの違うネタを繰り広げる翠星チークダンス(ちろる、木佐)との最終決戦を制したフースーヤ・田中は「これで自分らのやってきたことが証明できた」と達成感にあふれる表情で語りました。

出典: FANY マガジン
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最終決選は経験豊富な2コンビ

この日、審査員を努めたのは、ハイヒール・リンゴ、ザ・プラン9・お~い!久馬、ハリウッドザコシショウ、フットボールアワー・岩尾望、そして今回、賞レース初審査員を務める霜降り明星・粗品。

1stラウンドは、敗者復活枠のぐろう(家村涼太、高松巧)、タチマチ(安達周平、胡内佑介)、マーメイド(田村境祐、テクニック。)、翠星チークダンス、マーティー(真平、ホソ)、フースーヤ、オーパスツー(大ちゃん、しんじょう)の順で、この日のために磨いたネタを披露しました。

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審査員は、1人につき持ち点100点の500点満点。その結果、456点のフースーヤが1位通過、451点の翠星チークダンスが2位通過で最終決戦進出を決めました。翠星チークダンスは初出場ながらラストイヤー、一方のフースーヤは、芸歴9年目で決定戦進出は3回めと、どちらも経験豊富なコンビです。

翠星チークダンスは、ちろると、ちろるのことが好き過ぎて止まらないサイコなメンヘラ男、木佐とのやりとりが印象的な漫才。一方のフースーヤは、秘宝を探す海賊のネタで、「おっきいくさかんむり」をはじめ、フースーヤらしいギャグが詰め込まれています。

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まったく違うフィールドの2つのネタが会場を沸かせた2組の戦いは……審査員の決選投票の結果、5票のうち4票をフースーヤが獲得! 第14代の王者に輝きました。

泣いている…と思いきや!?

フースーヤの名前が呼ばれた瞬間、2人は高く手を上げてガッツポーズ!

ホッとした表情を見せた谷口は、「ごめんなさい」とうつむいて涙をこぼしているのか……と思いきや、『ラヴ・イズ・オーヴァー』の曲に乗せて「泣くなひょっとこだろ~♪」とおなじみのギャグを。

一方の田中は「悲願だった」と感慨深げに語りながら、こう続けました。

「ずっと漫才じゃない、漫才じゃないと言われていたんですけど、これで漫才って証明できた。自分らのやってきたことが証明できた。やりたいことをまっすぐやっていけば、結果はついてくるんじゃないかと思います」

出典: FANY マガジン
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審査員のリンゴは「僅差だし、フィールドが違う2組ですが、皆さんがフースーヤとなったから、フースーヤです!」と評すれば、お~い!久馬も「盛り上がりがすごかった」と太鼓判。粗品も「フースーヤ、仕事できるのまた楽しみにしてるわ!」とエールを送りました。

最後は「うれC! O! 2! ハァ~」と、フースーヤらしいポップさを炸裂させて、大会を締めくくりました。

ポップな漫才の裏にそんな苦労が…

読売テレビ1階10Plazaでは決定戦と同時にパブリックビューイングが行われ、藤崎マーケット、空前メテオが大勢の観客とともに大画面で決定戦の模様を鑑賞。決定戦終了後、優勝を決めたフースーヤの2人が登場して「公開記者会見」が行われました。

「ホッとしたというか、やっと獲れた」と、安堵の表情を見せた田中。

「僕らこれまで(決定戦に)2回出ていて、2回目にはブラマヨ・吉田(敬)さんに酷評されてかなり落ち込んだんです」

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心が折れた田中は、翌年の大会で谷口とマネージャーに「出たくない」「僕、もう無理です」と打ち明けたほどだったといいます。

これに谷口は「僕は、やられたからには取り返さなあかん、と思っていた」と奮起。「先輩たちも、何度負けても出続けてる。カッコいいやんか。出ようよ」と説得したそうで、「ほんまにあのときに出るのをやめてたら、今日はなかった」と振り返りました。

さらに最終決戦で披露した海賊のネタが、予選前の“手見せ”(オーディション)で落とされたことがあるネタだった、とも。田中が「復讐、果たしたったぞ~!! わぁ~!」とジャンプするとお客さんから大きな拍手が沸き起こりました。

「あんなポップな漫才の裏に、実はそんな苦労があったとは……!」と藤崎マーケット・田﨑もしみじみ語っていました。

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また、優勝者に贈られる賞金100万円と、そして“ご褒美特番”の話題にも。谷口が「迷惑YouTuberとグルメロケ」「同期のスキンケア大学とディベート」などアイデアを出しつつ、「その様子を、ショータイムと粗品さんにスタジオで観てもらいたい」と語ると、「なんでそんなもん見なあかんねん!」と田中がツッコみ、観客も大笑い。一方の田中は「僕ららしい、楽しい感じの、悩みごとが吹っ飛ぶような番組にしたいです!」と意気込みを語りました。

「このままやめちゃいそう…」!?

公開記者会見の直前には「ファイナリスト反省会」が行われ、惜しくも敗退した5組が藤崎マーケット、空前メテオのMCのもと、ざっくばらんに語らいました。

翠星チークダンスと同点で、審査員投票で破れて3位となったタチマチ。胡内が「きついですね~……!」と悔しそうです。

4位のぐろうは、高松がこう振り返ります。「全ROUNDで3位だったので、1位が獲れなかったら3位がよかったんですけど、あと1点、3位に届かずでした」

出典: FANY マガジン
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5位のマーメイドは「むちゃくちゃ楽しくできました」(田村)としながらも、同期の空前メテオに「涼しい顔をしすぎてる!」とライバル心を燃やします。

6位のオーパスツーは、しんじょうが驚きの予言を明かします。「始まる前に(応援に駆けつけた)風穴あけるズさんと話したんですが、『僕らの17回連続出場が薄れるから、お前らは6位だ』と言われてほんまに6位になりました」。

7位のマーティーは芸歴4年目。ホソは「最下位になったけど、楽しめました。あと6回出場できるのでいつか優勝したい」と決意を新たにしていました。

惜しくも準優勝となった翠星チークダンスの木佐は「やりきったのはやりきった。これでフースーヤに負けたらしょうがない。悔いはないです」。清々しい表情のちろるも「すっきりしすぎて、このまま辞めちゃいそう。止めてください、皆さん!」と笑顔で呼びかけていました。

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