漫才作家でNSC(吉本総合芸能学院)講師・本多正識氏のコミュニケーション技術を学べるPHP人材開発の通信講座「1日15分『切り返し力』がグンと高まるコース」が4月1日(火)からスタートします。それを記念して今回は、数々の芸人を指導した本多氏と、本多氏の教え子のひとりであり、高いトーク力とコミュニケーション能力でテレビ番組や司会など八面六臂の活躍を見せるザ・プラン9の浅越ゴエによる対談が実現! 芸人が持つ“切り返し力”について語り合いました。

この通信教育は、30年以上にわたって漫才講師として指導するなど日ごろから芸人たちと深い関わりを持つ本多氏が、芸人が普段から使っている「30の技術」とそのトレーニング方法を実践したもの。教材では「幅広くネタを集める」「相手に心を開いてもらう」「リアクションを武器にする」など、ビジネスシーンはもちろん、プライベートでも活用できるお笑いの技術を余すところなくまとめています。
お笑いでもビジネスシーンでもいちばん大切なことは…
浅越 以前も本多先生のイベントで「仕事に役立つコミュニケーション」というテーマで対談させていただきましたけど、僕らがお笑いの現場でやっていることって、やっぱり普段の会社員や営業マンの方にも通じるところがあるっていうことですよね?
本多 コミュニケーションが取れないと仕事も円滑に進まないですからね。結論はそこです。ゴエくんはプロの芸人だけれども、いずれにしてもコミュニケーションがいちばん大事ですよね?
浅越 そうですね。僕もこの世界に入るまでは、コミュニケーション能力が高いわけでもなく、社交的でもなかったです。でも、いまでは日々の仕事の中でいろんな方と会話する機会も多いですし、それこそいろんな業種の方とお話するようになって、それが血となり肉となり……というところはあると思います。
本多 僕はもう、(漫才作家になるまでは)病気ばっかりしてたからね。子どものときは気管支喘息で3年生は2回行ったから7年かかって小学校を卒業して、中学校は唯一、まともに行きましたけど高校2年生のときに心臓発作で倒れて1年3カ月入院して……。

浅越 危ないですねえ……。
本多 それから6年くらい自宅療養してたんですけど、そのときにWヤングさんのラジオ番組に漫才台本を投稿したのがこの世界に入ったきっかけです。だから、20歳までは人生の半分くらいは病院にいてたんですよ。
浅越 それだけ病気がちだと、コミュニケーションの機会も奪われますね。塞ぎ込んで終わってもおかしくないと思うんですけど、本多先生の場合は好きなジャンルに特化して道を切り開いて人生決めた、という感じです。で、この教材を出すところにたどり着くんですね。
「切り返し力」は情報量の多さに比例する
本多 もともと、この教材は僕の本(ダイヤモンド社刊『1秒で答えをつくる力 お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術』)が参考文献になってるんやけど、30年以上、NSCで教えてきたことをビジネスパーソン用に置き換えてるとはいえ、改めて読んでみたらNSCでそのまま教材として使えるやんって思いました(笑)。
浅越 そうですよね。「さすが2025年だなぁ」と感じたのが、テキストブックと合わせて動画も見て学べるという。しかも「1日15分」っていうのがいいです。
本多 「『切り返し力』がグンと高まる」と言われても、まず語彙を知らないと、相手の話したことが知識としてわからなくて切り返しようがないでしょう。だからこそ、情報に関する知識を増やすのが大事なんですよ。そのためにはこうしたらいいですよ、というのが書かれてます。
浅越 筋肉を鍛えるときも、トレーニング方法がありますもんね。身体づくりのプロの方に聞いたら、筋肉は正直で、やったぶんしっかり応えてくれるといいます。「切り返し力」も、筋肉のように必ず筋肉がつくわけじゃないかもしれないけれど、こうした方法でトレーニングすれば切り返し力が高まるんだよ、と教えてもらえるのはありがたいですよ。

本多 情報量を増やす方法のひとつとしては、いまの時代だと、たとえば僕はネットニュースを読むとき、10個あるうちの上から5個目が知りたいニュースだったとしても、その前後の4個目と6個目のニュースにも必ず目を通すんです。ひとつニュースを読むときに必ず3つ見る。こんなん、5分もかからへんで。それでも知識はケタ違いに増える。
浅越 ……というようなことが書かれているんでしょう? ここで言っていいですか? いいんですか!? ここで!
本多 大丈夫、大丈夫。もっと詳しく書いてますから(笑)。
浅越 僕は、何歳になってもニュースを見たり、本を読んだりしたとき、“知らない言葉”が出てくると、放っておかずに調べるようにはしてます。
本多 そうそう。そういうこと。
浅越 毎年、「流行語大賞」が発表されますけど、絶対に知らん言葉が出るんですよ。それも「こんな言葉、流行ってないやん」では終わらずに、ちゃんと調べる。流行っていると言われている以上、何らかの潮流がそこにあったわけですから、「自分の範疇外やから」といって無視はしないように、とは思ってます。
本多 それが習慣になってるでしょう?
浅越 そうですね。
本多 自然にやってしまうんですよ。そうなれば、あとはめちゃラクですからね。

浅越 調べるといっても結局、忘れることも多いんです。でも、同じ言葉に出会って「これ、何やったっけ?」ってなっても、初めて覚えるのと思い出すのとでは段違いです。一度、頭の引き出しに入れておけば理解も早いですし。
本多 会話中にたまたま出てきたときも、すぐ取り出せるからね。だけど、全然知らないことだと「何のことですか?」で終わってしまう。だから、うまく切り返すためには、どれだけ知識量を増やしておくかなんです。
浅越 それって、お笑いにも通じるものがあるじゃないですか。
本多 そりゃあ、もともとは芸人さんに伝えてたことを一般の方にも活用できるようにしてるからね。
浅越 これ以上はやめてほしいですよ……なんか、バレちゃうな〜っていうかね(笑)。お笑いのスキルは、われわれだけで楽しみたいところではあるんですけど。
本多 そんなん、プロのレベルから見たら全然何もないよ(笑)。
浅越 ははは!(笑) でも本当に、参考になるところがあれば。でも、あくまでもビジネスや日常生活で活かしていただきたいです。お笑いには活かさないでください!
本多 お笑いのフィールドは、また別やから大丈夫や(笑)。お笑いで活躍するには、また別の才能も必要やから。
上司と部下の円滑なコミュニケーションに役立てて
本多 僕は企業の社員さんに向けた講演にもよく行かせてもらうんですけど、一人ひとり常識は違うよ、というお話をよくするんです。たとえば上司と新入社員だと、お互い“常識”が違うというのを意識したうえで接したら腹を立てることもないし、間違ったことをしても怒るんじゃなくて「それは違うよ」と訂正をして、正しいやり方を教える。
そういうことを教わる場を、けっこう企業は求めてはるんやなというのがわかりました。意思の疎通ができていない現場って、案外多いっていうのは実感します。

浅越 企業の中で、ですか。
本多 ちょっとびっくりしましたよ。
浅越 意思の疎通さえしておけばスムーズにいくのに、そこはやっぱりコミュニケーションが取れていないというか、普段からしゃべっていないんでしょうね。
本多 そう。自分の当たり前を押し付ける。押し付けられたほうは、それが当たり前とは思っていないから、「なんでそんなこと言われんの!?」となって、そこで乖離してしまう。お話をうかがっていると、そういうことが現実に起きている会社が案外多いみたいで、びっくりしました。
浅越 会話って、簡単なようで難しいですよね。でも、難しいようでいて簡単な面もありますもんね。仕事以外のことでも気さくにしゃべる関係を築くことができるのが理想的なんですけども。いや〜、それが普段から習慣づいてる芸人って、すごいんですねぇ。
本多 ほんまにそうですよ。僕が実際にかかわっていてそう思うんやから。
講座概要
1日15分「切り返し力」がグンと高まるコース
お笑いに学ぶ!相手の心をつかむコミュニケーション術30
発売日:4月1日(火)
一般受講料:10,450円(本体価格 9,500円)
特別受講料:9,350円(本体価格 8,500円)
※ガイドブックや制度受講などを前提とした法人様からのお申し込みの場合、特別受講料を適用させていただきます。
監修:本多正識(吉本興業NSC講師/漫才作家)
執筆講師:同上
提供:PHP人材開発
詳細はこちらから。
関連出版物概要
■THE21 5月号
インタビュー「伝説のお笑い講師直伝!『切り返し力』の高め方
発売日:2025年4月4日(金)
価格:780円(税込み)
発行:PHP研究所
■「頭の回転が速い人の習慣」(仮)
著者:本多正識
発売日:2025年8月刊行予定
発行:ダイヤモンド社