関西で活躍中の「父親のお手本としてふさわしい人」を選出する「ベスト・ファーザー賞 in 関西」。毎年、政治・経済からスポーツ・芸能まで、いろいろな分野での「ベスト・ファーザー」が表彰されていますが、今年も、恒例の受賞式が6月14日(土)に大阪・関西万博会場内のフェスティバルステーションで開催されました。芸能部門では、血液のがんの一種である多発性骨髄腫で闘病中の妻・花子への献身的な介護が称えられた宮川大助・花子の宮川大助が「ベストファーザー」として表彰、花子と一緒に登場して会場を盛り上げました。

「母ちゃん、ありがとう!」
大助が、花子をのせた車イスを押しながらレッドカーペットを歩くと、会場から大きな拍手が。「ありがとうございました!」と頭を下げた大助は、「涙が出てきて……。母ちゃん、ありがとう!」と花子に感謝を伝えました。
受賞者インタビューでは、自身の父親について「朝から晩まで働くだけの親父だったけれど、その寡黙さが自分の中で魅力でもありました」と振り返りながら、「母親の苦労を間近に見ていたからこそ、自分の女房には自慢できる亭主でありたいと考えていました」と明かします。
そして花子について、「いま一生懸命戦っています。女房は元気なうちに大事にしないといかん」と力説すると、「娘に対して、弟子に対して、2つの父親がある。それをこなせたかというとまだまだ。(父親ではなく)祖父の代までいかんといけないですね」と笑わせました。


暗くなりがちな話題も軽快なトークに
改めて、大助が花子の車イスを押しながらステージに登場すると、会場は再び拍手に包まれました。まずは花子が大助のことを「福山雅治です」と紹介して笑いを誘うと、2人の掛け合いがスタート! 花子は大助のエピソードで笑いを取りつつ、「介護が全部できる。すばらしい!」と持ち上げ、会場から拍手が起こります。
涙を見せながら、「(受賞が)とにかくうれしい。あんたがいちばん喜ぶやろと思って」と笑顔で語る大助。花子は改めて「受賞者のなかで(大助が)いちばんやった」と夫を讃える一方、受賞について周囲に内緒にしていたものの「(桂)文枝師匠に言った途端、舞台で発表されました」というウラ話を明かして笑わせました。

2人のトークにかかると、闘病や介護など暗くなりがちな話題も、笑いを交えたエピソードに早変わり。花子がしている「ミャクミャク」のネイルアートなどのネタをはさみつつ、来場者は時に笑い、時にうなずきながら、”大花”の掛け合いに聞き入りながら、祝福しました。
授賞式ではほかに、スポーツ部門で元プロ野球選手、野球解説者の星野伸之氏が受賞。賞状やトロフィーなどを受け取った星野氏は、「いまからベストファーザーとして、さらにそう見えるように努力したい」と笑顔で語りました。
