国連パビリオンでパリ五輪・柔道48キロ級金メダリストの角田夏実、ゆりやんレトリィバァ、国連パビリオン代表がSDGsについてトークセッション! 「2030年までどこまでアクションが起こせるかが大事」

国連パビリオンと吉本興業株式会社は6月15日(日)、現在開催中の大阪・関西万博で、「Walk the Talk for SDGs in EXPO2025 UN&YOSHIMOTO」を開催しました。

出典: FANY マガジン
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「Walk the Talk for SDGs in EXPO2025 UN&YOSHIMOTO」とは、万博に携わるたくさんの方々と協力して持続可能な開発目標(SDGs)への意識を高めながら、「すべての参加者が笑顔でひとつになる日」を目指すイベントです。 国連パビリオン イマーシブ・シアターでは「Walk the Talk for SDGs in EXPO2025 UN&YOSHIMOTO Special talk session」として、国連パビリオンの代表を務めるマーヘル・ナセル、パリ五輪・柔道48キロ級金メダリストの角田夏実、そして世界を舞台に活躍するお笑い芸人・ゆりやんレトリィバァのトークセッションを実施。SDGsについて3つのテーマで語り合い、多くの人々が耳を傾けました。司会は亀井京子が務めました。

角田夏実がパリ五輪の金メダル持参!

最初のテーマは「2030 年まであと5年! 今だからこそSDGs達成に向けて必要なこととは?」。角田は、「東京五輪と同じく、パリ五輪でも段ボールで作られた簡易ベッドだと聞いて『大丈夫かな?』と思ったけれど、とても頑丈で心地の良いベッドでした」とSDGsを実感したと言います。実際にパリ五輪は二酸化炭素削減など環境に配慮した取り組みがなされていて、金メダルもエッフェル塔の端材をリサイクルした金属で作られていたことを明かしました。さらに、その貴重な金メダルの実物を持参! お客さんたちは大喜びでした。

出典: FANY マガジン
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一方、ゆりやんはSDGsの広まりを「(SDGs関連の)仕事で参加させていただいて、最初は『それ、なに?』という感じでしたが、今となればリサイクル、いいなぁとか、まわりにも浸透していると感じます」とし、「これからは“吉田SDGs男”みたいな名前も出てくるかも」と話を広げます。マーヘルは「すごくおもしろい!」としながらも「できれば本質も同時に広めたい」と返していました。

マーヘルは、世界的に見て日本はSDGsがとても浸透していると話し、認知度が高まっているからこそ2030年までに「どこまでアクションが起こせるか」が大事だと言います。それも、一人ひとりが「意識すればできること」も多く、達成までの5年をスポーツの試合に例えて「審判の笛が鳴るまで行動を起こし続けることが大事」だと説きました。

出典: FANY マガジン
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これを受けて「柔道も、勝負は最後の最後までわかりません。ひとつずつ大事にしていかないといけないと感じた」(角田)、「お笑いも、5分間のうち4分30秒スベリ続けていても残り数秒でなにが起きるかわからない。諦めずにやり続けることが大事なんですね」(ゆりやん)と、それぞれの立場に置き換えて納得を深めていました。

人を元気づける、人と人とのつながりを生む「笑いのチカラ」の重要性

続いてのテーマは「笑いのチカラ」。「笑い」が繋ぐコミュニケーションの大切さを語り合います。マーヘルは、笑いの街・大阪のみならず、世界中にコメディや風刺画など、不満を自由に表現して笑いに変える力を語り、笑いの力は国連やSDGsが目指すものだ、とも。マーヘルの体感として、大阪では街なかでも話しかけてくれる人が多く、国連のテーマが「人類は団結したとき最も強くなる」であることから、団結するための方法のひとつとして「笑い(ラフター)」の力を説きました。

さらに、ゆりやんが海外に進出して活動していることにも触れ、「海外(の笑い)はいかがですか?」と尋ねられるとこう話します。「英語でコメディーってすごく難しいと思ったんですが、結局は人と人同士じゃないですか。だから、わかりあえると思っています」。角田も笑いの重要性は肌身で感じているといい、「合宿など厳しい練習があったその日の夜は、お笑いを見て笑ってから寝ます」とし、ほかにも心がけとして「自分から笑うようにしている」といいます。

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最後のテーマは「ジェンダー平等について」。ジェンダー平等の中で、女性と男性の問題を尋ねられた角田は、「(柔道の世界は)日本だと出産すると引退する選手が多いですが、海外では女性が子どもを産んでからも競技に戻って来る選手がすごく多くて、そこは整っているのかなと感じます」。ゆりやんも実感を込めてこう話します。「私が芸人になったころは、女性芸人が全体の10分の1くらいで、マイノリティでしたが今日本ではどんどん増えています」。これを受けてマーヘルは、「女性がどれだけ活躍していることも重要」としながらも「管理職にどれくらい女性の割合が多いか」を重視しているといい、男女間の平等調査では、日本は148カ国中118位であることから課題であると話しました。ほかにもLGBTQについても語り合い、「社会的に少数とされるマイノリティの人をどう扱うかで、その社会がいかにいい社会であるかを知ると私は思っています」とマーヘルは力を込めました。

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角田とゆりやんとのトークセッションで「力がもらえた」

トークセッション終了後、囲み取材が行われ、マーヘル、角田、ゆりやんが登壇しました。マーヘルは、多くの観客が集まったこの日のトークセッションを「意志があると道が開かれると思います」と語り、さらに角田とゆりやんの2人とトークセッションできたことで「力がもらえました」と語りました。

ゆりやんは「SDGsって、最初に聞いたとき『ジーズ』なのでおじいちゃんのグループだと思っていた」とボケながらも、日頃のSDGの心がけとして「マイボトルを持ち歩くというのはよく聞きますが、マイボトルももったいないのでユアボトルにします」と笑わせました。

角田は、お笑いとスポーツは周りの方に見ていただいて応援していただいて私たちは競技ができる、皆さんがいるからがんばれるんだと多く集まった方々に感謝していました。

出典: FANY マガジン
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また、マーヘルは、現在世界で紛争や戦争が起こる中、万博でSDGsを発信し続ける意義について、「世界で起きている紛争で、しかも一般の方々が苦しんでいます。平和に向けた対話の重要性を改めて感じています」と語ります。また、万博は「ここに来るだけで60カ国の人々と触れることができる。人としてつながることができます」と、人と人とがつながることの大切さを語りました。

国連パビリオンでは、ほかにも13:00~タチマチ(安達周平、胡内佑介)による「タチマチの国連パビリオンツアー」を実施。ガイドと一緒に25名の参加者の皆さんを案内し、入口に設置された「平和の鐘」のミニチュアレプリカを鳴らしたり、国連の歴史や身近に感じてもらうさまざまな展示、イマーシブ・シアターなどを見学。参加者の皆さんは興味津々で聞き入っていました。 さらに、占い師・Love Me Doが、自分らしく幸せに生きるためにSDGsと未来へ繋がるメッセージを込めた、持っているだけで運気が上がる特製のおみくじ「Love Me Doのフォーチュンミライカプセル」を設置。限定メッセージが全51種類、しかもフリーでガチャが回せるとあり、長い行列ができていました。