CS放送「映画・チャンネルNECO」で昨年12月に放送された『マユリカの東京友錠生活』の第2弾『マユリカの無人島友錠生活』が、6月27日(金)に放送されます(21:30〜24:00、全5話一挙放送)。マユリカ(中谷、阪本)の2人が手錠でつながれたまま過ごすというこの番組は、大好評だった第1弾が今年5月にディレクターズ・カット版として映画化されたのに続き、第2弾は舞台を無人島に移して、さらにパワーアップ! 今回は、その“過酷すぎる”無人島ロケの様子をマユリカの2人に聞きました。(今回の撮影はピン芸人のバーバリアン谷川が担当しました!)

始まる前から恐怖だったロケ
──最初に『マユリカの無人島友錠生活』のお話がきたとき、どう思いましたか?
中谷 もちろん、前回が好評やったからこそ、第2弾をやってもらえるというのはめっちゃ嬉しいし、ありがたかったです。でも、確実に前回からスケールアップしているのが企画の段階からもう伝わってきたので、始まる前から恐怖でしたね。「これ、どうなんねやろ」と。
阪本 僕、これまでいろんなインタビューで「無人島に行ってみたい」と言ってたんですよ。だから最初は一瞬、「おっ!」と思ったんです。でも、手錠をつながれた状態で無人島って想像もできなくて。いざ行ってみたら、もう……しんどくて!
──第1弾『東京友錠生活』は、おふたりが手錠をつけた状態で、都内の一軒家で過ごすというものでした。その時点でかなり過酷だったと思いますが。
中谷 そうですね。でも今回の『無人島』で完全に塗り替えられました。いま思えば、あれはかわいいもんでしたよ。

「しんどくなかったときを探すのが難しい」
──今回の『無人島』では、何がいちばん大変でしたか?
中谷 うわー、何やろ? ひとつ選ぶんもムズいくらい、ぜんぶたいへんだったんですけど……。
阪本 まず無人島に行かなあかんから、むっちゃ朝早くに起きて、港を目指して1時間移動したとこから。
中谷 そうや、そうや!
阪本 船を乗り継いで孤島に行って、そっからまた船を乗り継いで、みたいな。まず現地に行くまでに、もうしんどかった。しかも、大変やのにそんなとこはまだカメラ回ってもないし。

──撮影スタート前から……。
中谷 そうです。砂浜をけっこうな距離歩いて移動しなあかんかったんですけど、キャリーケースがうまく動かへんから、上に持ち上げて歩くことになって。それもしんどかったなあ。あとは、もうしんどくなかった瞬間を探すほうがムズいくらい。
阪本 無人島に行ってからも、ちょっと移動するだけでも足場の悪い砂浜やから体力減るし、遮蔽物も何もないから直射日光当たって日に焼けるしんどさもあるし……。何もかもしんどかった。
「人が入ったらまずい」海の冷たさ
──阪本さんにとっては憧れの無人島にやっと行けたものの、しんどさがかなり上回ったわけですね。
阪本 『東京友錠生活』のときって、手錠で繋がれておらなあかんというしんどさはあったんですけど、過ごし方自体はもうちょい緩かったんですよ。2人でだらっとしゃべる時間とかもあって。でも、今回は休みなくミッションがあって。テント立てたり、火起こしたり、料理したり。次から次へとやらなあかんことがあったんが大変でしたね。
中谷 やっぱり日が暮れてしまうから、それまでにやらないとあかんことがいっぱいあって。休憩らしい休憩があんまりなかったんですよね。

──無人島ということは、海に入ったりも?
中谷 入りました。海、むっちゃ冷たいんですよ。たぶんあれ、人がまだ入ったらあかん水温やったと思います。
阪本 冷たかったな……。
「せめてこれで笑ってくれ!」
中谷 あとそうや、いま思い出したけど、朝6時くらいに起きて、すぐに山を登らされて、なんか「友情の鐘」を設置しろ、みたいなミッションがめっちゃしんどかったな……。ほんまに、あの手この手で、七色のしんどさが現れるんですよ。
──かなり大変な撮影だったことが伝わってきますが、ちょっとでも楽しい瞬間はあったんでしょうか?
中谷 あったかな……思い出されへん。出来上がったものをまだ見られていないのでわからないですけど、これが放送されて、好評やったら「やってよかったな」と思えるかもしれません。
阪本 いろんなことがありすぎて、かえって何も思い出せないんですよ。

中谷 そうそう、とにかく思い出が膨大なんですよね。
阪本 あの過酷さがどういうかたちで凝縮されるのか、あんまり想像がつかないくらい。だから放送が楽しみっちゃあ楽しみなんですけど。ていうか、もし面白いと言ってもらえんかったら、いったい何のためにあんなしんどい思いをしたのかって感じなので、ぜひ見てくださった方は「面白い」と言ってほしいです。
中谷 ほんまそう! せめてこれで笑ってくれ!と思いますね。オレら、あんなツラい思いしたんやから。
「なにか乗り越えた感がある」
──最後に、その膨大な出来事の中でも、「ここは必ず見てほしい」「ここは絶対カットせずに放送してほしい!」という箇所があれば教えてください。
中谷 海で魚を獲ろうってことになって。魚釣りをする前に一度、素潜りで海に潜って魚を捕まえる方法を試してみようということで、水の中に入ってるんですよ。でも結局、「これは無理やな」ということで、上がって釣り竿で釣りをする方法に変えたんです。
だから潜ったところは放送上、意味のないシーンになってると思うんで、たぶんカットされると思うんですよ。でもあれ、ほんまにツラかったからちょっとは使ってくれと思います。ダイジェストでもいいから!

阪本 僕が思う、文字通りいままで誰も見たことない映像が確実に1個あって。無人島で、電気ひいて中谷がCPAP(睡眠時無呼吸症候群の治療器具)使ってるんですよ。
中谷 そうなんです(笑)。いちばん最初に、「無人島でロケさせてもらいます、なにか要望はありますか?」と聞かれたとき、真っ先に「CPAPを使いたいので、電源を引ける無人島にしてください!」とお願いしまして。
阪本 無人島やって言うてるのにまずそういうオーダーを出して、いびき防止装置をわざわざ持ってきて無人島で使うっていう。そんなやつ、僕ももちろん初めて見ましたし、ほんまに人類初めての行為やと思うんですよ。「わざわざそんなことするくらいならもう、家おれや!」と思うじゃないですか。
中谷 確かにこれはほんまにおらへんわ。「人類で初めて無人島でCPAPを使った人間」として、なんか記録申請できるんじゃない?
阪本 人として初めての貴重な映像やと思います。
──(笑)。今回の無人島ロケを通じて、2人の絆は深まりましたか?
阪本 ずっと手錠でつながって、過剰なくらい一緒にいたので……。絆が深まったっていうよりは……。
中谷 とにかくむっちゃくちゃ大変やったので、なにか乗り越えた感はありますね。
