大阪・よしもと漫才劇場(マンゲキ)で月に1回開催されている「マンゲキ10周年Premium Live」の第7弾が、6月24日(火)に開催されました。今回は、ロングコートダディ・堂前透主催の「ネコちゃん」シリーズが2年ぶりに凱旋! 『ネコちゃんのしっぽビンビビン』と題して、おなじみのメンバーから初出演となる新顔までバラエティー豊かな芸人たちが集まり盛り上がりました。開演前には堂前がこの企画の誕生秘話まで語って……!?

「今日は節分ということで……」?
「ネコちゃん」シリーズは、2016年10月にスタートしたライブ。出演者は“公園に集められたネコ”という設定で、ネタとゲームコーナーで盛り上がります。ロングコートダディが拠点を東京に移したため、最近はこのライブも東京で開催されていました。マンゲキに帰ってくるのは、2023年以来です。
この日はロングコートダディ(堂前透、兎)、スーズ・高見雄登、カベポスター(永見大吾、浜田順平)、ダブルヒガシ・東良介、例えば炎(田上、タキノルイ)、釈迦虎(久保バトル泰志、岡本峻)、シカノシンプ(北川、ゆのき)が出演しました。

堂前とMCのスーズ・高見によるオープニングトークでライブがスタート。「(マンゲキ)10周年ということで、帰ってまいりました!」と高見が叫ぶと、大きな拍手が起こります。この日、体調不良で休演となったダブルヒガシ・大東翔生に届けと、「次は元気な姿を見せてくれよ!」「翔生くーん」のコール&レスポンスを行うなど、冒頭から大盛り上がりです。
まずはネタコーナーから。例えば炎、釈迦虎、シカノシンプ、ダブルヒガシ・東良介、カベポスター、ロングコートダディが、それぞれ魅力全開のネタで客席を沸かせました。

そして、お待ちかねのコーナー企画へ。今回はPremiumということで、いつもより豪華に鈴付きのネコ耳カチューシャを着けた出演者が集合しました! するとMCの高見が「今日は節分ということで」と言い始めて……?
意味不明な設定にメンバーからブーイングが起きるなか、節分にちなんで、勝利すると豆がゲットできる「節分ネコちゃん!」のコーナーが強引に始まりました。豆をゲットできずに終わると、“大罰ゲーム”として非常に手間のかかる「マンゲキの思い出アンケート」に答えなければならないと知らされ、ネコちゃんたちの本気度は急上昇。

「このためだけに配信チケットを買うべし」
ゲーム中に不意に現れる“隠れ豆”に気付いたり、スクリーンに突然映し出される「緊急指令」をクリアしたりしても豆がもらえるため、一瞬たりとも気を抜けません。
肝心のゲーム内容は、空から降ってきた引換券を箸でつかみ取る「お豆引換券をゲットするニャー!」や、垂直跳びで高さを競う「垂直跳びで3位を目指すニャー!」などひねりの効いたものばかり。なかでもヒートアップしたのが、「声でニュアンスを嗅ぎ取るニャー!」です。

出演者とはまったく面識がない後輩芸人5人が無言のまま舞台に並び、事前に録音した自己紹介の音声を聞いて、誰の声か正しくマッチさせます。このゲームのために楽屋挨拶もできず、堂前いわく「もどかしさを感じた顔がめっちゃ面白い」という居心地の悪そうな後輩たちの姿も笑いどころのひとつ。
何度も音声を聞き直すネコちゃんや、正面から全員の顔をまじまじと見つめるネコちゃん、迷いまくるネコちゃん──それぞれが必死に捻り出した推理の末に、はたして全問正解はあるのか? 「このためだけに配信チケットを買うべし」との声も上がった名シーンもあり、“大罰ゲーム”の行方も含めて、最後の最後まで目が離せない90分になりました。

“しっぽビンビビン”の由来は……?
公演直前には、ロングコートダディ、スーズ・高見、カベポスター、例えば炎がこのライブの思い出や見どころを語ってくれました。
まずは堂前が「2016年はイヌネコブームで、世間にはイヌ派かネコ派かという話題しかなかった時期。それを使わせってもらった」とタイトルの由来を話し始めますが、メンバーからは「そうか?」とツッコミが。
当初はネコちゃんっぽい芸人とワンちゃんっぽい芸人を集めて対決するスタイルでしたが、兎によると毎回、ワンちゃん軍団が圧勝してしまうので、『ネコちゃん大特訓』などを挟みつつ、いつしかワンちゃん以外の軍団と対決するようになったとのこと。

今回の公演タイトルにある“しっぽビンビビン”について堂前は、「最近はネコの習性をそのままタイトルにしてきたが、(ネタが)なくなってきた状態。大阪やし、響きもかわいいんでいいかな」と説明します。
この日の出演者を選んだのも、もちろん堂前で「僕の好きな子どもたちです」と言われた例えば炎の2人は大喜び。堂前は「カベポスターやダブルヒガシは交流があるんですけど、(例えば炎、釈迦虎、シカノシンプとは)あんまり一緒にライブをする機会がなかったんで、ちょうどいい機会だと呼びました」と説明しました。
これまでの「ネコちゃん」シリーズにまつわる思い出を聞いてみたところ、堂前は、ゲストにザ・ギース(高佐一慈、尾関高文)を招いた回を振り返ります。
「尾関さんが賞品のニンテンドースイッチを当てて『大阪まで来て楽しいライブでこんなんもらえてもう最高だよ!』と言っていた」

一方、兎は『ネコちゃんのこたつパーティー』で、舞台袖にこたつを設置し、ネコちゃん(芸人)たちがそこから舞台に出ることになったものの、いかんせんこたつが小さく、体をぶつけ合ったことが印象に残っているそうです。
また、初回からこのライブのMCを務めてきたスーズ・高見はこう語ります。
「僕がネコやイヌを公園に集めて遊んいでるという設定なので、『志村どうぶつえん』へのオマージュ的な衣装でやらせていただいているが、園長ではなくチンパンジーのパンくんやと最近言われまして……」
高見は「あ、僕も動物やったんや」と思ったそうですが、「だからパンくんぐらい僕も楽しむという気持ちでいつも挑んでいます」と語りました。

マンゲキ10周年Premium Live「ロングコートダディ堂前企画 ネコちゃんのしっぽビンビビン」の模様は7月1日(火)23:59までオンラインで見逃し視聴ができます(チケット販売は同日正午まで)。その期間の好きなタイミングでFANYIDメンバーは24時間/プレミアムメンバーは72時間、見逃し視聴をお楽しみいただけます。
FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。