昨年の大みそかに放送15年目を迎えた『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけない』シリーズ。その最新作『大貧民GoToラスベガス24時』のDVD&Blu-rayがリリースされました。そこで今回は、番組でおなじみの月亭方正とココリコを直撃! 今作の感想はもちろん、今年、いったんお休みとなった『笑ってはいけない』シリーズや、ダウンタウンへの思いなどを聞きました。
2020年12月31日放送分を収めたこの作品は「大貧民GoToラスベガス」をテーマに、ラスベガスで一攫千金を夢見る“大貧民”に扮したダウンタウン(松本人志、浜田雅功)、月亭方正、ココリコ(遠藤章造、田中直樹)が、大物タレントが演じるホテルオーナーとの対面を果たしたり、ショーやイベントに参加したりしながら、“笑ってはいけない”24時間を過ごす――という内容です。
今回の発売を記念して12月8日(水)には、月亭方正、ココリコ、そして吉本興業の藤原寛副社長が出演する配信イベント『第1回 ガキの使いやあらへんで! チキチキ 2021年も年末はやっぱりガキの使い! BD&DVD発売、Hulu一挙配信記念 生配信!』も開催。昨年の『笑ってはいけない』を振り返ったほか、後半のゲームコーナーでは、番組の“代名詞”ともいえる罰隊が登場。お尻を叩かれた遠藤は「今年はないと思ってたのに!」と悶絶していました。
松平健がすごかった
――今年もDVDとBlu-rayが発売されました。今回、それぞれ印象的だったところを教えてください。
遠藤 個人的には、(AV監督の)村西とおるさんが出てきたところですかね。一昨年の『笑ってはいけない』で(Netflixドラマ「全裸監督」のオマージュとして)草彅剛さんが出てくれたものに、さらにカブせてきたもので。初めて村西さんを目の前にして驚きながらも、こんな感じの肌感なんやとか、こんなサイズ感なんやって思ってました。
方正 いちばん印象的だったのは、松平健さん。現場を移動する間に田中と感想を言い合ってたんですけど、「松平さん、すごかったなぁ」って話しましたね。
遠藤 すごかったですよね。今年は「NHK紅白歌合戦」に出られますし。
方正 『笑ってはいけない』に出て、松平さんのYouTubeの登録者数もめっちゃ増えたみたいですね。けっこう長尺やったんですけど面白くて、しかも僕は松平さんに「ちょっと、下、向いてみろ」って頭頂部を見せて「ハゲてるじゃないか」って言われるくだりがあったんです。いままでガキ使メンバーの中で「ハゲ」ってイジられる専売特許は、田中やったんですよ。
田中 はい、「豊中の若ハゲガッパ」っていうキャッチフレーズが付けられてましたね。
方正 なのに、いつの間にか俺がすごい勢いで、田中をビヨーンと抜いてしまって。ちょっと前は、薄毛になってきたからイジられるんやろうなぁくらいに思ってたんですけど、最近はほんまにハゲてきたから、“俺、ほんまにこの枠に入ったんやな”って、松平さんのあの一言で思わされました(笑)。
田中が初めて方正をリスペクトした瞬間
田中 この回では僕、スーツを着てお尻丸出しで叩かれるっていうくだりがあって。これ、方正さんが毎年受けてこられた“生尻フルスイング”っていうヤツなんですけど、めちゃくちゃ痛くて! 方正さん、毎年「痛い、痛い」って言うてはるのは大げさちゃうかなぁって思ってたんですけど、言わなどうしようもないような痛さで。実際に受けてみて、方正さんに対するリスペクトも……長いお付き合いの中で初めて……。
方正 ようやくわいた?(笑)
遠藤 より深まったじゃなくて?
田中 あははは! 痛くて本当に驚きました。
方正 毎年、世の中を騒がせた人が出るのも好きやったけどね。現実とバラエティの狭間みたいな瞬間がたまらんかったなぁ。『笑ってはいけない』はやってしまったことをすべて、笑いに昇華させる番組やったんですよ。ここで救われた人もいたでしょうしね。
――企画を考えるスタッフさんたちも大変でしたよね。出演者をはじめ、視聴者の想像を超えるものを、毎年、見せなきゃいけないわけですから。
田中 今回はコロナ禍での収録だったので、いままでは泊まりでできていた撮影がスタジオでの収録になったりもしていて。これまでと違うところも多いぶん、(やっている)僕らはすごく楽しかったんですけど、仕掛け人の皆さんを含めてスタッフさんは本当に大変だったと思います。密になってはいけなかったですし、換気もしなきゃいけなかったですし。
方正 企画もそうですね。宝箱みたいなものが置いてあると、あのパターンかな? このパターンかな? って、みんなの頭の中には7~8つのアイデアが浮かんでる。それを毎回、裏切らなあかんという苦しさは相当あったと思います。
田中 方正さんのビンタ(プロレスラー・蝶野正洋からビンタを受ける“恒例行事”)も、毎回ネタ振りがあって最終的に犯人探しになるわけですけど、そこにどうやって行き着くのか。毎回、めちゃくちゃ会議して考えて裏切って作ってはるんやろうなって思いますもんね。
方正 でも、最後のほうはメチャクチャやったで? ヒポポ族に顔が似てるとか言われたり、「お前、月亭なに正だ?」ってずっと聞かれたりして。「月亭方正です!」って言うたら、「何言ってんだ! 馬鹿野郎!」って言われて。
遠藤 キレるポイントがわからないですもんね(笑)。
恒例の「ビンタ」で思っていたこと
――方正さんは、蝶野さんからのビンタを待つ心境というのは、毎年どういう感じだったんですか?
方正 最初のころは、ほんまにあるかどうかわかってなくて。けど、(回を重ねるごとに)毎回、終わりに近づくとあるっていうのはわかるようになっていきましたけど。
遠藤 藤原さんに「集会場に来てくれ」って言われたら、だいたいあの流れかって思うから、方正さんのほうをチラッと見るんです。そうしたら、毎回、“はぁ……行きますか”みたいな、腰の重い感じがありましたよね(笑)。
方正 けど、毎回どこかで期待してるねん。今年は田中やられろ! とか、遠藤に行け! とか。
遠藤 いちるの望みを持ってると。何年か前に1回、浜田さんがビンタされそうになりましたもんね? けど、やっぱり方正さんで。
方正 わかってるねん、ぜったい(ビンタを)受けるやろうなっていうのは。けど、あのときは浜田さんもされると思ったから嬉しくて……。仲間やったら、喜びも苦しみも悲しみもすべて分かち合え! って思ってるからね。その後、俺が受けようがどうでもいいねんけど、(自分以外の誰かも受けてくれるっていう)望みはいつも持ってたなぁ。
田中 そういう気持ちやからこそ、面白くなるんですよね。
――今年は放送がないというのは、どんな心境ですか?
方正 もちろんホッとしている部分もありますけど、正直、寂しい部分もあります。日本の大みそかで、民放で放送される番組でいちばん視聴率を稼ぐ、みんなが楽しみにしていた番組に出ていたわけですもんね。僕ら3人はありがたいことをさせていただいてたんやなぁと思うでしょうし、今年の大みそかに“あぁ、すごい番組やったんやなぁ”って、改めて思うんじゃないかなって。
遠藤 そうですね。僕も正直、ラクな気持ち半分、寂しいなという気持ちもあります。いろんな人から「今年はないんですよね」って言われますし、大みそかの18時30分にテレビをつけて、違う番組がやってるのを見たとき、どういう心境になるんかなぁとは考えますよね。
田中 僕も同じ気持ちです。それに、(罰で)タイキックを受けた数だけタイキックさんと年を越してきたという思いがあるので、今年、タイキックさんがどんな年末を迎えるのかなというのも個人的に気になります。
――田中さんも毎年、タイキックを受け続けてきましたもんね。
田中 僕も方正さんと同じで、“今年こそ僕ではないんじゃないか?”という気持ちはいつも持ってました。タイキックに関しては、年によっては僕以外の方も受けることがありましたからね。
『ガキの使い』出演は奇跡の連続
――『笑ってはいけない』が、こんなに長く続く企画になるとは想像していましたか?
方正 僕、思ってました。いまでもダウンタウンさんは、死ぬまでやりはるんやろうなって思ってます。お笑いの神様がこの世に生み落としたんでしょうけど、ダウンタウンさんって本当に面白くて。僕も50歳を過ぎて、いろんな芸人……先輩も後輩も見てきたんですけど、あの2人はエグい。僕、ほんまに宇宙人やと思ってます。年齢での衰えもないし、センスもすごい。僕、おふたりと会うたんは高校生のときやけど、そのころから大ファンやし、テレビの師匠ですから。
遠藤 僕も、ダウンタウンさんは、素人のころからどっぷりと見てきましたからね。ふだんのレギュラー回ももちろんですけど、(この番組に自分たちが)出ていることが当たり前だと思ったことは一度もなく、奇跡の連続やという意識でやってます。それに、いままでいろんな方にお世話になってきましたけど、筆頭に挙がってくるのがおふたりですから。
田中 僕ら、(『ガキの使い』の収録の)前説から番組に出させていただいて25年ですが、最初のころと同じくらい、いまでも緊張してしまうのはダウンタウンさんの現場やからやと思います。おふたりが、いままで見たことがないようなお笑いを作られていく現場で、そしてイメージも浮かばんような企画の中で、自分がどれだけできるかという緊張感はもちろんあります。でも、しっかりと仕事ができてダウンタウンさんや方正さんが笑ってくれるのが何より嬉しいですし、逆にできなかったら何よりも落ち込む現場が『ガキの使い』やなって思います。
――『笑ってはいけない』が今後どうなるかはわかりませんが、またダウンタウンさんから一緒に何かやろうと誘われたら何歳になってもついていくと。
田中 はい、そうですね。
方正 そりゃあ、ダウンタウンさんがやるなら。まず、大丈夫ですか? って(体のことを)ほんまに心配しながらも、おふたりがやるって言うんやったら「わかりました!」って。俺らは神輿でも担ぐし、なんでもしますし、おふたりが言うことには今後も従おうと思ってます。……まぁ、イヤなものはイヤって言いますけど。
田中 結局、言うんやないですか(笑)。
遠藤 僕も、方正さんとまったく一緒の気持ちです。けどまぁ、僕もイヤなことはイヤだとは……口には出さないかもしれないですけど、目で訴えようとは思います(笑)。
配信イベント『第1回 ガキの使いやあらへんで! チキチキ 2021年も年末はやっぱりガキの使い! BD&DVD発売、Hulu一挙配信記念 生配信!』の模様は、日本テレビと吉本興業の公式YouTubeチャンネルで配信中です。
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DVD&Blu-ray概要
『絶対に笑ってはいけない大貧民GoToラスベガス24時』
12月15日(水)より発売中!
【初回限定版Blu-ray BOX】(本編ディスク2枚+特典ディスク1枚/デジパック仕様)
価格:11,000円(税込み)
【初回限定版DVD BOX】(本編ディスク4枚+特典ディスク1枚/デジパック仕様)
価格:10,057円(税込み)
【通常版DVD①~④】(各巻本編ディスク1枚/トールケース仕様)
価格:各1,650円(税込み)
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