東野幸治と人気アイドルグループ・Snow Manの渡辺翔太という異色のコンビがMCを務め、世の中のさまざまな“1ダフル(ワンダフル)”を紹介するバラエティ番組『この世界は1ダフル』(フジテレビ系)が、レギュラー放送開始から1年を迎えました。先日、これを記念したメディア取材会が都内のスタジオで開かれ、東野と渡辺がさまざまな質問に回答。2人は1年を経てすっかり息の合ったところを見せ、印象的だったエピソードや互いの印象の変化などを笑いを交えてたっぷりと語りました。

「だんだん東野さんっぽくなってきた」
昨年5月に放送した特番が好評だったことから、同年10月にレギュラー放送を開始した『この世界は1ダフル』。渡辺にとって、GP帯レギュラーバラエティ番組の初MCとなったことでも話題になりました。毎回、「1ダフルなエピソード」「1ダフルなシーン」「1ダフルな技」など、出演者も視聴者もうならせるさまざまな“1ダフル”を紹介しています。
また、東野や渡辺が行きたい場所へロケに繰り出すこともあり、ベテランの東野と、東野にすっかり身を委ねてのびのびと振る舞う渡辺のコンビネーションも番組の見どころとなっています。
この日は取材会の前に、渡辺と、番組の演出を担当するTVディレクターの小宮泰也との特別対談の収録も実施されました。2人はなんと中学の同級生。“学生時代のツレ”感のあるリラックスした雰囲気のなか、番組放送開始からの1年を振り返りました。
渡辺は、1年を経たいまも「東野さんにおんぶにだっこ」とちょっぴり反省しつつも、他の番組では評価が変わってきたそうで、「振る舞いやしゃべり方が東野さんっぽくなってきたと言われることが増えた」と明かします。
小宮氏が「(渡辺が)MCとして成長したって、みんな言ってる。本来、渡辺翔太って面白いヤツで、それが出せるようになった」とうなずくと、渡辺は「TVマンにそう言われるのはうれしい」と笑顔を見せました。
「しょっぴーが気楽に笑える場所になれば」
そして東野がスタジオに登場すると、渡辺と2人で囲み取材に応じました。東野は、この1年を振り返ってこう語ります。
「しょっぴー(渡辺の愛称)のキャラクターがわかってきたし、楽しそうにしているのでよかったなと思います。(アイドルとしての)本業や映画、ドラマの活動もあるなかで、気楽に笑える場所になっていればいいなと思います」
一方、この番組でレギュラーバラエティー番組初MCに挑戦した渡辺はいろいろな葛藤もあったようで、こう振り返りました。
「最初はMCとして“デキる”風に見せたかったけど、東野さんとはキャリアが違いすぎるし、なかなか技量が追いつかないので、“もういいや”って自由にやるようになりました。そうしたら、そのほうがいいって言ってもらえることが多くて、自分っぽさも出せているのかなと思います」
「すくすくと底意地の悪い部分を伸ばしてほしい」
1年間コンビを組んで見えたお互いのいいところについて聞かれると、東野は「笑顔ですよ」と即答。
「ゲストの楽しい発言にキャッキャと笑うときと、僕の底意地の悪い発言に笑うときとで笑顔が全然違うんですよ。底意地の悪いことに笑うときの笑顔がイキイキしている」
一方、渡辺は東野の“プロ”ぶりに言及。「VTRを観ながら、ゲストの方たちのリアクションとか表情をチラっと見ているんです。その視野の広さがすごい」と尊敬の念を込めて語りました。
小宮氏との対談内容を受け、渡辺が自分に似てきていると思うことはあるかと聞かれた東野は、MCスキルではないところで影響を与えてしまっていることに複雑な思いがあるようで……。
「先ほど言ったような底意地の悪い笑顔を見せているときに、やめたほうがええんちゃうかなと心の中で思います。それ、Snow Manとしてええの?って(笑)。あまりにヒドかったら注意しますけど、いまはまだすくすくと底意地の悪い部分を伸ばしてほしいです」
もっとも、東野からトークの回しや振りを学ぶことが多いと語る渡辺は、「“東野味が出てきた”っていうのは、褒め言葉です」と笑顔。これに東野が「いや、本当はSnow ManとしてVTRを見たりしてほしいのに、東野っぽくなっているというのは、暗にやめてほしいということやから、『そうっすか』って言ってる場合ちゃうねんで」とツッコんで笑わせました。

「親子に見えても、こっちは高1・高3のつもり」
番組のロケについては、東野が要望したUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)や、渡辺が希望した美肌温泉に行ったときの気持ちを、東野がこう力説しました。
「見た目は親子かもしれないけど、こっちは高1と高3のつもりで行ってますから。同じサークルの部長と1年生のつもりで、楽しくロケさせてもらいました」
一方、渡辺が「(東野が)ロケに行ってくれるんだ……と思いました」と意外な思いを明かし、「芸能界のトップ・オブ・トップで、基本はスタジオでMCをする立場だと思うので……」と恐縮した様子を見せると、東野は「しょっぴーは『BSよしもと』の存在を知らないんですよ」とピシャリ。
「俺がどんだけ『BSよしもと』で日本中をロケしているか……。めちゃめちゃ行ってるっちゅうねん。『BSよしもと』を見てくれ!」とまくし立て、渡辺をたじろがせました。
東野に「メイクの違いを見抜かれた」
さらに、お互いの“ワンダフル”なところは?という質問には、「今日の(渡辺の)顔が“ワンダフル”」と東野。この日の渡辺の“ある変化”を明かしました。
「普段の収録では、“Snow Manのしょっぴー”という感じなのですが、今日は収録終わりでこういう会見があるからか、いつもより顔の“出来栄え”がいいんですよ。今日どないした? すごい顔に気合が入ってない? って聞いたよな?」
こう詰め寄られた渡辺は、「アイドルメイクをするときは、アイメイクとかちょっと“小細工”を入れるんですよ」と赤裸々に明かしながら、「バラエティのときは、ゴリゴリのアイドルメイクで出ていたら引いちゃうから小細工をしないって決めているんですけど、今日はスチール(撮影)があるから、ちょっと(アイドル)メイクをしたら、(東野に)まんまと見抜かれて……」と、東野の洞察力に“ワンダフルさ”を感じた様子でした。
2人のコンビネーションがますますパワーアップし、2年目に突入した『この世界は1ダフル』。最後に、2人がそれぞれ視聴者へメッセージを送りました。
「毎回、テーマパークや企業に行ったり、過去のフジテレビの名作ドラマやヒット曲を取り上げたり、“ワンダフル”なものをVTRで紹介しています。スタジオもテレビを見ている感覚で楽しんでいるので、視聴者の皆さんも家族で、1人で、友だちと、我々と一緒にテレビを見ている感覚で番組を楽しんでほしいと思います」(東野)
「東野さんがおっしゃる通り、みんなで家でテレビを見ている感覚で収録をしているので、その温かさが伝わったらいいなと思います。なんていうか、安心して見られる番組です」(渡辺)

番組概要
『この世界は1ダフル』
放送日時:毎週木曜 21:00~21:54
放送:フジテレビ系
MC:東野幸治、渡辺翔太(Snow Man)
