2025年9月からソロで活動を開始した山田愛実が、2月6日(金)に東京・新宿末廣亭でピン芸人として初の単独公演『60分漫談』を開催します。TEAM BANANA時代は『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)で3回のファイナリストを経験し、正統派漫才師として注目された山田。今回はコンビ時代から定評のあった“しゃべくり”を武器に、サンパチマイク1本で60分間の漫談に挑戦します。山田本人にライブへの意気込みはもちろん、長期休養を経てピン芸人として再出発した現在の心境などもたっぷりと話を聞きました。

コンビ解散もあったけど前進もできた
──復帰、結婚発表、コンビ解散と目まぐるしい2025年だったと思いますが、振り返っていかがですか?
復帰をして、久々に皆さんの前に出られる喜びもあったんですけど、応援してくれている人にとっては、解散しちゃったっていう気持ちもあっただろうなと思います。
でもやっぱり、休んでいる間よりはいろいろなことが前に進んだなと思っていて、コンビのこともよく話し合って、やりたいことが違っていることが整理できたのもよかったし、お互いにとっていい道を探った結果として解散を決められたことは、悲しさもありつつ、前進でもあったかなと。
いろいろと複雑だった2025年が終わったから、2026年はすっきりした気持ちで迎えられたのが何よりでした。いい区切りになりましたね。
──そんな2025年を経て、いまの心境はどうですか?
高校の同級生と組んで18年間やってきたので、解散したからといって、すぐに新しい相方を探すっていうのは考えられなくて、まだ何も決まっていないというのが正直なところです。
そもそも、私がお笑いをやろうと思ったのは、舞台に立つ芸人さんのスゴさを感じたからなんですよね。ルミネ(東京・ルミネtheよしもと)に行くと、テレビに出ていない、初めて見る芸人さんたちがバンバン笑いをとっていて、たった数分のネタ時間でお客さんを引き込んでいく姿がカッコよくて!
それに憧れて、“舞台でネタをやりたい”という気持ちが大きくなりました。いまはいろいろな表現のかたちがありますけど、私は舞台でネタをやることにこだわり続けたいと思っています。

休養前までは、やりたいことがあっても、“こう思われるんじゃないか”とか、“どこかに角が立つかな”とかブレーキがかかっちゃうことが多かったんですけど、そうしているうちに休養に入り、「あれ、やっておけばよかったな」と後悔することが結構残ってしまって……。それで、復帰するときには“やりたいことは全部やってみよう”っていうマインドに変わっていました。
あせっていないと言えばウソに
──そういったいきさつで辿り着いたのが“漫談”だったと。
トークライブは何度かやったんですけど、それはお客さんから質問をもらったり、コミュニケーションをとりながらつくる感じだったので、それだと他のライブには出られないんですよ。だから、漫談スタイルできちんとネタをつくりたいなと思って。しかも、せっかくやるなら「短いネタを数本やる」じゃなくて、60分漫談に挑戦してみようと思いました。
ピンではまだトークライブくらいしか活動できていない状態で、マネージャーさんに60分漫談をやらせてほしいって言うのは勇気がいりましたね(笑)。「は?」って言われたり、「まずは3分ネタから始めてください」って言われる可能性も十分ありますから。
でも、それを聞いたマネージャー陣が「いいじゃん、それやってみようよ」ってすぐに賛同してくれて、しかも、「漫談で勝負するなら、カッコいいところでやりたくない?」って、「新宿末廣亭」という素晴らしい劇場も提案していただきました。
ダメもとの気持ちで伝えたことが、すごい勢いで実現に向かって走り出して、私も「いいじゃん、いいじゃん!」って、ノリで進めてしまって……。それからずっと震えています。毎晩ベッドに入ると、目がガン決まりで(笑)。私の性格上、ここで先延ばしにすると、ずっとやらないって思われたのかもしれないです。
2年半休んでいる間に、劇場も仲間もいろいろと変わっていて、あせっていないと言ったらウソになりますし、私自身、いろいろなことを早く試してみたい気持ちはありました。

──舞台でネタをやるということにこだわりが強いんですね。
若いころは結構トガっていて、ネタをやっていなかったり、手を抜いてネタをやっている先輩を見てイヤだなと思っていました。それなのに、自分もそうなってしまいそうになるのが怖かったんですよね。
いまはSNSを活用したり、舞台以外で笑いを表現する方法がたくさんあります。それを否定する気持ちはまったくないですけど、「自分はこうありたい」と思う理想像は大事にしたくて。
無料で気軽にショート動画を楽しめるこの時代に、わざわざ新宿末廣亭まで来てもらって、お金を払って60分漫談を聞いてもらうなんて、結構わがままだなと自分でも思うんですけど。
私、こんなに言いたいことがあったのかって(笑)
──ネタづくりは進んでいますか?
そうですね。休んでいる間、ネタづくりはお休みしていたんですけど、気になったことをちょっと書き留めたりはしていたんです。なので、まずはそれを集める作業から始めています。
それを見て、こんなことを思っていたなっていう感想を1行ずつズラっと羅列する。それをさらに1つの漫談として組み立てていくっていう方法で進めているんですけど、休みの期間が長かったので、ネタのもとになる「言いたい」「伝えたい」っていうことが多すぎて、パンクしそうで。私、こんなに言いたいことがあったのかって(笑)。
ただ、それを漫談に仕上げる作業は初めてなので、なかなか難しいです。トークライブをやっているからこそ、それとは違うものにしたいんですよね。

──久々のネタづくりは、楽しさと苦しさの割合がどのくらいですか?
びっくりするくらい半々です。コンビ時代は、自分で単独を打ちたいって言っておきながら、前日まで100でイヤなんですよ(笑)。ちょっとだけ熱出さないかなとか、ギリギリライブが中止になりそうなことを願っちゃう自分がいたんですけど、今回はマジで半々。
めっちゃイヤな時間もありながら、作り出すと楽しくて、「早くこれ言いたい」とか、「これを言ったら、お客さんはどんな反応をするだろう」ってウキウキしたり、だんだん漫談ができあがっていく達成感もあります。ネタづくりが久々だし、ネタのつくり方も変わっているので、以前より楽しむ余裕ができているのかもしれないですね。
漫談の参考にした芸人は…
──ピンになって、憧れる芸人や参考にしている芸人はいますか?
いまやろうとしている“漫談”スタイルで、ネットにネタをあげている人ってわりと少なくて、一生懸命、映像を集めたりしているところです。そんななかで、いちばん多く漫談をあげていたのがBKB(バイク川崎バイク)さんで。
私とはおそらくタイプが違うと思うんですけど(笑)、改めて見せてもらったら、「すごい!」って衝撃受けたというか、感動してしまって。かといって、決してBKBさんになりたいということではないです(笑)。なれるはずもないですから!
そのことを夫(ジェラードン・かみちぃ)に話したら、その日にたまたま夫がBKBさんと仕事でお会いしたらしくて、私が60分漫談をやるうえでBKBさんの漫談を見て、すごく感動してましたって伝えてくれたんです。

そうしたら、「全然キャラちゃうよなぁ」って言いながら、ふた言目には「まぁ、せやねんな。いろいろテクニックも使ってるから」って認め出したって(笑)。「なんかあったら相談乗るって伝えてな」って、改めてすごい方だなと思いました。
──かみちぃさんに相談することもあるんですか?
そうですね。ただ、私は漫談で、彼はキャラコントが多くてスタイルが全然違うので、彼には“所作”みたいなところをめっちゃ教わっています。お客さんからの見え方ですね。あとは男性目線でも新鮮なアドバイスをもらっています。
今回の『60分漫談』が芸人人生の岐路に
──『60分漫談』の先の展望もあるのでしょうか。
この漫談以降は、一つもライブを打っていないんですよ。もちろん、これが最後になるということではなくて、もう漫談がわからなすぎて……。
いろんな可能性があると思うんですよ。大満足の出来で、 “60分漫談”をずっとやっていきたいと思うかもしれないし、60分スベり続けたら二度と戻ってこられないかもしれない(笑)。それくらい、ここが岐路になるなと思っているんです。
いままではこういうことが怖くてできてこなかった芸人人生だったので、誰にも何も強いられることなく、失うものもない“今”だからこそできることかなと思っていて、この先選ぶべき道が、今回の出来次第で見えてくるかなと思っています。
──最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。
いまの私を詰め込んだ60分にしようと思っているので、私を見てくれたことのある方たちは、「いま、こうなんだ」「これもいいよね」って思ってもらえるかもしれませんし、初めて見に来てくださる方にも十分に楽しんでいただけるものをお届けできると思います。
今回、ネタをつくるにあたって、私が休んでいる間に厳しくなったコンプライアンスが課題になりました。でも今回、配信はないし、吉本の劇場ではないから社員さんもあまり来ないだろうし(笑)、だから今回のネタは……テレビではできない内容になりそうです(笑)。
「この情報を知れてよかった」とか、「新宿末廣亭を体感できてよかった」とか、いろいろな特典で「足を運んでよかった」と思っていただける公演にしたいと思っています。お客さんとつくりあげたいという思いはトークライブと同じで、一緒に楽しんで、駆け抜けられるネタをたくさん用意しています。本当に生で見ていただきたいです!

なお「漫談」に先駆け、1月28日(水)、29日(木)の2日間で、山田が絶対的な信頼を置く3人の“しゃべりの猛者”、レインボー・ジャンボたかお、ゆにばーす・川瀬名人、タモンズ・大波康平との60分対談ライブを東京・代々木のA Talk Club WOOFERで開催予定。『60分漫談」の前哨戦として、こちらも必見です!
公演概要
■山田単独公演「60分漫談」
日時:2月6日(金)21:10 開場/21:30 開演
会場:新宿末廣亭(東京都新宿区新宿3-6-12)
チケット:前売 3,000円/当日 3,500円
FANYチケット: https://ticket.fany.lol/event/detail/10651
トークライブ概要
会場:A Talk Club WOOFER(東京都渋谷区代々木1-32-1 おしろビルB1)
チケット:前売2,000円 / 当日2,500円(共に飲食代別・1オーダー450円以上必要)
■山田60分対談 × ジャンボたかお
日時:1月28日(水)18:30 開場/19:00 開演
出演者:山田愛実、ゲスト・ジャンボたかお(レインボー)
詳細情報:https://livepocket.jp/e/28nmi
■山田60分対談 × 川瀬名人
日時:1月28日(水)20:30 開場/21:00 開演
出演者:山田愛実、ゲスト・川瀬名人(ゆにばーす)
詳細情報:https://livepocket.jp/e/zy45y
■山田60分対談 × 大波康平
日時:1月29日(木)21:00 開場/21:30 開演
出演者:山田愛実、ゲスト・大波康平(タモンズ)
詳細情報:https://livepocket.jp/e/zk8ir
