歌やダンス、演劇のパフォーマーを養成する「よしもとパフォーミングアカデミー(YPA)」東京校の卒業・進級公演『FOURTH』が、3月21日(土)に東京・パームス秋葉原店で開催されました。出演したYPA生が、これまで学んできた集大成として全力のパフォーマンスを披露し、集まった多くの人々を楽しませました。

開演直後のパフォーマンスでボルテージは最高潮!
YPAは、2021年4月に開校したエンターテインメントの世界を目指す人のための学校。エンタメ業界の第一線で活躍する講師陣から「歌唱」「ダンス」「演技」などを学べます。
YPAは2年制で、1年目は基礎を総合的に学び、2年目には自分の得意ジャンルを専門的に履修します。この日の公演には、4期生(2年目)と5期生(1年目)が参加しました。
最初に舞台に登場したのは、演技指導を担当する俳優の田中精、ダンス指導を担当するダンサーで振付師のイルカ野、ヴォーカル指導を担当するシンガーで作詞、作曲なども行うChicaの3人。YPA生たちを愛情たっぷりに指導してきた3人が、この日は“前座”を務めて会場の空気をあたためます。

第1幕は全員参加のダンス・パフォーマンスからスタート。アップテンポな米津玄師『KICK BACK』に合わせてパワフルなダンスを披露すると、あっという間に会場のボルテージは最高潮に! パフォーマンスが終了すると客席から拍手と歓声が上がりました。
再び3人の講師陣が登場し、5期生の耳が不自由な男子生徒について語るとともに、彼と一緒にどうやってこの日のステージのために準備をしたかについて振り返ります。ダンスでは、周囲の生徒と一緒に何度もカウントをとって息を合わせ、芝居では肩を叩いたり、振り返ることを合図に、徐々にタイミングを合わせたそうです。
3人の講師が口を揃えるのは、この生徒が「授業以外の時間も、とにかく懸命に練習をし、できるまで頑張るガッツを持っていた」ということ。その甲斐あって、ダンスも演技もほかの生徒に負けず劣らずのパフォーマンスをみせました。

お芝居と歌とダンスで観客を魅了
続いて、芝居『れでぃごう!』が幕開け。舞台は長野県のとある村です。村に舞台公演のために劇団がやってくる予定でしたが、道路が事故で通行止めに! 公演の担当者である三浦那都と、その姉で公演の責任者である村役場勤めの冬実は、居合わせた旅行客たちで即席劇団をつくり、数時間後の公演を強引に実施しようとして……というストーリーです。
ドタバタと展開するコミカルなシーンもあれば、三浦姉弟と亡くなった父親の絆を描く感動的な場面もあり、YPA生たちは演技にメリハリを利かせながら、丁寧に物語を描いていきます。無事にハッピーエンドを迎えると、客席からは割れんばかりの拍手が起きました。

再び舞台に登場した講師の田中は、「なるべく、みんながハケないお芝居を目指した」と語り、イルカ野は「いままでの中で、いちばんいい出来だった!」と生徒たちを称賛しました。
休憩を挟んで始まった第2幕もダンスからスタート。全員が登場し、SALU『In My Life』、CHRIS BROWN『Yeah 3x』を立て続けにパフォーマンスし、息の合ったダンスを披露します。
続いてはボーカルメドレーへ。YPA生たちが順番に登場し、伸びやかな声で歌いあげました。なかでも、高知県でプロシンガーとして活躍しながらYPAに通い続けたKEN☆KENこと藤岡沙糸は圧巻のヴォーカルで観客を魅了しました。

フィナーレはKirk Franklinのゴスペルソング『I Smile』を全員で合唱。YPA生たちは、達成感に満ちた笑顔で「ありがとうございました!」と客席に感謝し、拍手喝采の中で公演は終了しました。

「本当にYPAに入ってよかったです」
公演終了後、演技指導の田中精と、4期生の森昇真、石堂小春、Hikaruに、この日の感想や卒業を迎える“いまの思い”などを聞きました。
――無事に卒業公演を終えた感想を聞かせてください。
Hikaru とにかく楽しかったです。ヤバい! 泣いちゃいそう……。2年間のなかで、いちばん仲間と観客を感じながら思いを届けられた気がして、自分の成長も感じられました。本当にYPAに入ってよかったです。
石堂 実はお芝居の冒頭で、セリフをひとつ飛ばしてしまって……。どれだけ頑張っても完璧にはなれないんだろうと思いつつ、人から「スゴい」と思われるものを目指したいので、そこは突き詰めていきたいと思っています。
森 今回はありがたいことに真ん中の役(主演)をいただけて、セリフ量が多かったり、シーンの切り替わりも多かったので、感情を動かすのはけっこう大変でした。でも、いま振り返ると、それが自分を成長させてくれたんだなって。今回は僕が芝居を引っ張っていく役割なので、僕が崩れてしまうと全部終わってしまうくらいの覚悟と責任感を持って臨んだので、自分的には満足がいく公演になりました。

――田中先生は、あえてみんなが“ハケない”舞台にしたと言っていました。
田中 はじめは芝居に対して苦手意識が強い子が多かった印象で、だからこそ、お芝居でちゃんと勝負をしてほしいと今回の作品をつくりました。自分たちから出るもので舞台をつくるとか、お互いに投げかけたものを受け取りながら物語を紡ぐとか、そういうことを感じてほしくて、今回の脚本はチャレンジでもありました。
森くんには、いろいろな人に助けてもらう立場から、みんなの“真ん中”に立つことにチャレンジしてほしいという期待もあったのですが、この半年で見事に応えてくれたと思います。石堂やHikaruも、芝居に対してだんだん欲が出てきたのが、見ていてすごく嬉しかったですね。
森 先生がいいんです!
田中 教育が行き届いているでしょう?(笑)

「お客さんにいろいろなものを届け続けたい」
――2年間のYPA生活を振り返ってどうですか?
Hikaru 私はダンスしか経験がなくて、最初は演技の楽しさがわからなかったし、自分じゃない人間になることに苦手意識もありましたが。2年間、(田中)精さんにたくさんご指導いただいて、「演技って、すごく楽しいな」と感じるようになりました。初めて演技を教わるのが精さんでよかったです。
石堂 YPAに入る前は、人とのコミュニケーションも少し苦手だったんですけど、入学後は性格が変わった気がして、ネガティブだった自分が前向きになれました。この2年間で、技術面だけでなく、人間としても成長できたことが大きかったです。
森 僕は歌もダンスも演技も経験がない状態で、ただ「楽しそうだな」という軽い気持ちで入ったら、思っていたよりまわりの子が歌えるし、踊れるし、お芝居も全然できていて……。だから、ヤバいなという危機感がありましたが、講師陣が誰も取り残さず、うしろからプッシュしてくれたので、その思いに応えたいという一心で本気で頑張れた2年間でした。
技術面でも、努力って実を結ぶなと実感できていて、それなりにはできるようになったんじゃないかなと感じています。ずっと興味があるのは芝居ですが、ダンスをするときの高いバイブスや、ヴォーカルトレーニングでの声の出し方は、すごく演技に活きるものがありました。

――将来の夢を聞かせてください。
Hikaru 私はYPAでダンス以外の表現方法を学んで、ステージに立って何かを届けることが好きなんだと、改めて実感しました。届いた瞬間がわかると、すごく嬉しくなるんです。だから、ジャンルにとらわれず。ステージでの表現活動を続けて、お客さんにいろいろなものを届け続けていきたいと思っています。
石堂 ちょっと大きく出てしまうんですけど、宮藤官九郎さんの脚本が好きなので、宮藤さんの脚本作品に出演したいです! そのためにお芝居を頑張っていきます。
森 とにかく吉本興業に所属したいです。これ、大きな文字で書いてほしいです(笑)。それでやっとスタート地点に立てるので、所属させてもらえたら、常にステージや映像を通してお客さんを笑顔にしたり、勇気づけられるような、役者、ヴォーカリスト、ダンサーになりたいです。欲張ります! YPAに通っていたからこそ、こういう夢が持てたのかなと思います。
――田中先生から卒業生の皆さんにメッセージをお願いします。
田中 歌もダンスも芝居も、チャレンジすることばかりだし、失敗することばかりだし、もちろん成功することもあるし……。とにかく、いくつになっても上を目指してやり続けてほしいです。上手い、下手だけではなく、そのときにしかできないことは、絶対にあるので、チャレンジし続けてください。

国内最大規模のお笑い養成所「NSC(吉本総合芸能学院)」、即戦力のエンタメスタッフを育てる「YCA(よしもとクリエイティブアカデミー)」、俳優・パフォーマー・歌手などを目指すタレント養成所「YPA(よしもとパフォーミングアカデミー)」、そしてこの3校のカリキュラムを学びながら高校卒業資格が得られる「吉本興業高等学院」は、2026年度の生徒募集を4月30日(木)まで延長! 詳しくは公式サイトをご覧ください。
よしもとアカデミー公式サイト:https://academy.yoshimoto.co.jp/
