1月2日(日)に放送された正月恒例の特別番組『新春大売り出し!さんまのまんま』(フジテレビ系)に今田耕司オススメ芸人として出演し、見事、優勝を勝ち取ったピン芸人、無限グットマン。新春早々、一躍“注目の人”となった彼に、ファニマガがさっそくインタビューを敢行! おなじみの「30問30答」形式で、意外な経歴や特技、将来の目標など、気になるあれこれをたっぷり聞いてきました。
母の入院中に家出して芸人に
Q1:生年月日、血液型、出身地を教えてください。
1986年7月16日生まれの35歳、B型です。生まれは大阪で、その後、京都、神戸に住んでました。一人っ子で未婚。“無限”は本名です。
Q2:芸歴、活動拠点は?
NSC(吉本総合芸能学院)東京19期で芸歴8年目。2021年の2月から大阪に来させてもらってまして、NSC大阪36期扱いになります。
Q3:芸人になろうと思ったきっかけは?
高校生のとき、ホンマに死にたいくらい悩んでたんですね。その悩みを忘れさせてくれたのがお笑いだった。腹抱えて笑って、悩んでることがバカらしいなと思わせてくれたんですよね。だから僕も芸人になって、めちゃくちゃ笑かして、死にたいと思ってる人の悩みを忘れさせてやろうと思ったんです。
Q4:NSC入学までの経歴は?
芸人に憧れていたものの、NSCに入る前に、自分がやりたいと思ってるほかの職業をぜんぶ経験したいという思いがあって。モデルや旅行の添乗員とか、いろんなことをやりました。で、27歳のときにNSCに入ったんですけど、実は家出して上京したんですよ(笑)。親に反対されてたので、母親が入院していたスキを狙って……。だから「親不孝-1グランプリ」があったら優勝やと思います。勝手に仕事辞めて、勝手に引っ越して、母親が退院して家に帰ったら、もぬけの殻状態。家に着いたやろうなというタイミングで東京の中野から電話しました。ただ、NSCに入ることはその段階ではまだ言わなかったです。
Q5:同期の芸人は?
EXITの兼近(大樹)くんはクラスも同じでした。あと、東京19期で大阪に移籍という流れがまったく一緒なのがドーナツ・ピーナツくん。『さんまのまんま』の最終オーディションで久しぶりに会えてうれしかったです。
Q6:コンビを組んだことは?
NSCのときに2回、正式に吉本興業所属になってから1回ありますが、すべて解散しました。恥ずかしい話なんですけど、全相方から「お前はピンのほうがおもしろい」と言われてしまいまして……もともとピン志向ではあるんですけど、ときどき「コンビのほうがやっぱりいいんちゃうか」と思う瞬間があるんですね。でも、いざコンビを組むと「お前のよさが死んでる」って、ぜんぶフラれました。
芸風は「しゃべらずに笑かす」
Q7:芸名の由来は?
父親がF1好きで、ホンダのエンジンにちなんで“無限”と名付けられました。以前は本名の“中島無限”で活動してましたが、大阪に来たからには心機一転したくて、見取り図さんに名前をつけてもらいたいと思ったんです。初めてお会いしたときに、「中島無限なんですけど、名前を変えたいんで付けてください」ってお願いしたら、まずリリーさんに「“無限”は残したほうがいい」と言われて。盛山さんからは「中島のほうは戸籍からも、いらん」って(笑)。それで、“無限”を残して、パラリンピック創始者のドイツ人“グットマン”の名前をもらいました。僕、人生を賭けてもいいなと思うのが、お笑いとパラリンピックなんです。
Q8:これまでどんな活動をしてきましたか?
ざっくり言うと、NSCを卒業して、まずクラシックバレエを始めて、その後、女装し始めて、金髪にして、ラグビー始めて、坊主にして、『さんまのまんま』で優勝したって感じですかね(笑)。舞台以外では、インスタでネタを投稿していました。賞レースは『R-1ぐらんぷり2018』の3回戦進出が最高記録。現在は、マンゲキメンバー入りを目指して登竜門イベント『UP TO YOU!』でがんばってます。
Q9:これまでテレビ出演したことは?
『吉本坂46が売れるまでの全記録』(テレビ東京)で、第1期生オーディションのときに密着取材を受けまして。当時はまだちょっと男前やったんで(笑)、がんばったらテレビ出られたって感じです。
Q10:仲のいい芸人は?
同期の桃二鴬です。こっち(大阪)に来てからは、コロナもあって仲よくなるきっかけがなくて……。早くみんなと仲よくなりたいですね(笑)。先輩にもかわいがられたいので、誘っていただけたらどこにでも行きたいです!
Q11:憧れの芸人は?
いとうあさこさんの浅倉南のネタと、とにかく明るい安村さんの全裸ネタが大好きで。「いいなあ、この笑かし方」っていう要素がいっぱい備わってるのが、このおふた方です。
Q12:自分の強み、アピールポイントは?
「しゃべらずに笑かす」という芸風なので、将来は世界でも笑ってもらえるようなネタを目指してます。
Q13:ネタづくりで心がけていることは?
素人の方がマネしても笑えるようなネタを作ること。僕自身が達者ではないですし、見てる方が「これはオレがやってもウケるぞ」と思えるネタを作ろうと思ってます。
さんまのダメ出し「まさか自分が経験するとは」
Q14:将来、どんな仕事をしていきたいですか?
YouTubeに自分の作品を投稿していきたい。すでにチャンネルは開設済みなので、まずはみんなが笑ってくれる代表作を5個作るのが目標です。
Q15:いちばん出たい番組は?
『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』(日本テレビ系)が大好きで。自分の芸風にもすごく重なるし、「20点出せるネタあるねんけどな」と思ってるので、ぜひ挑戦したいですね。
Q16:誰と共演してみたい?
(アナウンサーの)高島彩さんです。初恋の人っていうことで(笑)。さっきも言いましたが、高校時代、悩んでるときに救ってくれたのはお笑いと、高島さんなんです。要は声とか顔がタイプやったんですけど(笑)、毎日、『めざましテレビ』(フジテレビ系)で(高島さんを)見ることを生き甲斐にしてました。
Q17:『さんまのまんま新春SP』収録時のエピソードを1つ教えてください。
さんまさんはホントに思ってた通りの方というか、台本通りにいかないし、想像しないことが起こりまくりましたね(笑)。いちばんビックリしたのは、「このネタ、こうやったほうがおもろいわ。やってみ!」って演出をつけてくださって。やってみるんですけど、「違う違う、こう!」みたいに何回もやらされました(笑)。テレビでたまに見かけるシーンで、「大変そうやなあ」と思ってたんですけど、まさか自分が体験することになるとは……(笑)。
Q18:特技は?
ネタでも披露するんですけど、Y字バランスや180度開脚。バレエを習っていたことが生きてると思います。実はNSCに入った年の秋にノドを傷めてしまい、治療のため大学病院に3年も通ったんですよ。しゃべりで天下を取りたいと思って入ったのに、早々に夢が断たれてしまって……。一度は「人生どうでもいい」って思ったんですけど、それでも人を笑かすのは好きやから、しゃべるんじゃなく動いてやろうと始めたのがバレエだったんです。28歳から始めたので大変でした。いまも風呂上がりの柔軟体操は欠かしません。
Q19:苦手なものは?
豚まんだけじゃなく、“○○まん”全般が食べられません。大学生のとき、サンフランシスコに短期留学したんですが、そのときにチャイナタウンの豚まんに当たって2週間寝込んだんです。それ以来、蒸しパンっぽい生地がムリになっちゃって……。自分から進んで食べることはもう一生ないですね。
無限といえば“ホクロ”と“絆創膏”!?
Q20:子どものころはどんなキャラクターでしたか?
鼻にずっと絆創膏をつけている変なヤツでした。もともと鼻のところにすごくデカいホクロがあったんですけど、小学校4年生のとき、からかわれるのがイヤになってレーザーで取ったんですね。で、当時はレーザーの後は日焼けしたらアカンって言われてたので、ホクロより目立つ絆創膏つけて、余計にイジられてました(笑)。中学3年生までずっとつけてたので、同級生からすると“無限”といえば鼻に絆創膏つけてたヤツってイメージちゃうかな(笑)。でも、名前とホクロでイジられたのが、芸人としての原点なんかなって。笑いでかわすしかなかったですから。
Q21:スポーツ経験は?
サッカーを、小学校2年生から中学3年生まで。大学時代は「ホントはラグビーやりたいのにな」みたいな気持ちがずっとあったんですけど、痛そうやし、恐そうやしでやらず。NSCを卒業してからはバレエをやって、その後、ジャズヒップホップに転向。そこでメイクして踊るのが「楽しい〜!」となって、女装も好きになったんです(笑)。ようやくラグビーを始めたのが去年かな。コロナ禍でみんながとんでもない状況になってしまったときに、いちばん前に立って弱い人を守りたいという気持ちが強く出てきて。ラグビーを通して自己犠牲の精神を学べたらと思って、草ラグビーのチームに入れてもらいました。大阪に来てからはやれてないので、早くチームを探したいです。
Q22:最近、ハマっていることは?
食べること。ラグビーを始めてから、デカくなりたくて毎日、ごはんを5合食べてます。いまは、ごはんが進むおかずをどれだけうまく作れるかっていうのをがんばってるところ。めっちゃ料理ヘタなんで、失敗の連続なんですけど、とにかくおいしく食べられる料理を日々考えてます。
目指すはR-1チャンピオン!
Q23:好きなドラマ、映画は?
唐沢寿明さん主演の『白い巨塔』と木村拓哉さんの『華麗なる一族』が大好きで、それぞれ50回は見てます。『スクール・ウォーズ』もラグビードラマやし、好きなんですけど、滝沢先生(山下真司)が赴任してくる前のラグビー部が悪すぎて、ちょっと引いちゃうんですよね(笑)。
Q24:好きなバラエティー番組は?
『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)です。いつか僕も出てみたいという気持ちがあります。
Q25:好きな本、漫画は?
本宮ひろ志さんの『俺の空』。主人公・安田一平みたいな人生を生きたいと思ってます。
Q26:好きなアーティスト、バンドは?
乃木坂46です。乃木坂46の振付師さんのダンスレッスンを受けに行ったこともあります。それがさっき言ったジャズヒップホップとの出合いでもありました。
Q27:好きな女性のタイプは?
スポーツやってる明るい女の子。でも、僕のこと好きでいてくれたら誰でもうれしいです(笑)。キュンとするのは、ラグビーをやってる女の子がヘッドキャップの後ろからポニーテールを出してる姿。「あんなに体も張ってるのにポニーテールなんや」っていうギャップがたまりません。
Q28:座右の銘は?
幸せになるよりも、どんな時でも幸せを感じられるようになる。
Q29:人に言われて嬉しかった言葉、心に残っている言葉はありますか?
芸歴6年目のとき、NSCの先生にネタを見ていただく機会があったんですね。そのときのダメ出しで、「NSCのときは大したことなかったけど、おもろなったな」って言ってもらえたのは忘れられません。
Q30:最後にFANYマガジン読者へひとこと!
僕は家出するようなクズやし、27歳から35歳まで1回もオーディションに受かったことがなかった。そんなヤツでも『さんまのまんま』で優勝することができるんやって、見てくださった方に少しでも元気になってもらえたらうれしいです。そして興味を持ってくださった方は、ぜひ劇場に来てください。R-1チャンピオンを目指してますので、今年の戦いぶりもぜひ見てもらいたいです!
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