すゑひろがりず南條『第七回上方漫才協会大賞』受賞で痛恨の鼓打ち忘れ!? 「青天の霹靂とはこのこと」

1年間を通して活躍した若手芸人に贈られる上方漫才協会主催の『上方漫才協会大賞』が、1月10日(月・祝)に大阪・なんばグランド花月で開催されました。新人賞、話題賞、文芸部門賞などの各賞に加え、「オシャレ&ダサい芸人ランキング」の発表もされるなか、栄えある大賞はすゑひろがりず(南條庄助、三島達矢)に! 思わず南條も小道具の「鼓」を打ち忘れるという、喜びあふれる授賞式となりました。

出典: FANY マガジン
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新人賞はネタバトルで決定

MCのアインシュタイン(河井ゆずる、稲田直樹)や、ノミネートされている芸人が控える2階席のレポーター、トット(多田智佑、桑原雅人)らによるオープニングに続いてステージに立ったのは、上方漫才協会の中田カウス会長。客席を見回して「うれしいですね、満席です」と顔をほころばせながら、こう挨拶します。

「漫才の世界に若い人がどんどん入ってきてくれている、ということは漫才には将来があるということです。昨年1年のがんばりの結果が今日お届けできる、それが上方漫才協会大賞です。最後までゆっくり楽しんで帰ってください」

出典: FANY マガジン
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続いて各賞の発表へ。まずは、各メディアでの活躍など漫才の発展に貢献した芸人に贈られる話題賞。選ばれたのは、オズワルド(畠中悠、伊藤俊介)とオダウエダ(小田結希、植田紫帆)の2組です。

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芸歴8年目以下の芸人が対象の新人賞は、昨年の各劇場ネタバトルの成績をもとに5組がステージで改めてネタバトルを行いました。ステージに立ったのは、ダブルヒガシ(大東翔生、東良介)、ヨネダ2000(清水亜真音、愛)、ナイチンゲールダンス(中野なかるてぃん、ヤス)、ドーナツ・ピーナツ(ピーナツ、ドーナツ)、素敵じゃないか(柏木成彦、吉野晋右)。それぞれが持ち味を活かしたネタでしっかりと会場を盛り上げると、審査員が別室での審議入り。受賞者の発表は、その結果待ちです。

その間にも、各賞の発表が続きます。

舞台衣装などが優れた芸人が受賞するトータルコーディネイト部門賞。4年ぶりに復活したこの賞を受賞したのは、ラニーノーズ(洲崎貴郁、山田健人)、ゆにばーす(はら、川瀬名人)、なにわスワンキーズ(こじまラテ、仲西隼平、前田龍二)の3組です。ステージのレッドカーペットをランウェイに見立てて登場すると、2階席の見取り図・盛山晋太郎からガヤが飛ぶなど、会場全体で盛り上がりました。

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あの芸人がついに「ダサい」の殿堂入り!

続いては文芸部門賞。ネタの表現力や見せ方など、文芸部の視点で特に優れた芸人が受賞します。今回の受賞者はヘンダーソン(子安裕樹、中村フー)、ツートライブ(たかのり、周平魂)、マユリカ(阪本、中谷)、滝音(さすけ、秋定遼太郎)、カベポスター(永見大吾、浜田順平)の5組。それぞれしっかりとネタを披露します。

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そして恒例の「よしもと漫才劇場オシャレ&ダサい芸人ランキング」の発表も! コーナーMCを務めるのはトットです。ちなみに昨年の「ダサい」1位はエンペラー・安井祐弥。今年も1位なら3年連続となり、“殿堂入り”があることも告げられます。

そして、見事1位に選ばれたのは……「オシャレ」がセンリーズ・きたしろ、「ダサい」は安定のエンペラー・安井! この結果、安井は堂々の殿堂入りです。合わせて、安井の得票数がダントツだったことも明かされました。

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「こういうスタイルは…」

次いで、この間に審査が行われていた新人賞の発表へ。審査委員長から名前を呼ばれたのはドーナツ・ピーナツ。2人は「お笑いでこんな賞をいただいたのが初めて、めちゃくちゃうれしい」と会場に感謝を伝えていました。

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そしていよいよ、注目の大賞発表です。最終ノミネートのオズワルド、蛙亭(中野周平、イワクラ)、空気階段(鈴木もぐら、水川かたまり)、コウテイ(下田真生、九条ジョー)、すゑひろがりず、ニッポンの社長(辻、ケツ)、ニューヨーク(嶋佐和也、屋敷裕政)、ロングコートダディ(堂前透、兎)の8組がステージに姿を現します。

張り詰めた空気のなか、ドラムロールが響きわたり、カウス会長がコールしたのは、すゑひろがりずです! 本当に予想外だったのか、自分たちの名前が呼ばれたにもかかわらず、あっけにとられた南條が“鼓”を鳴らすことを忘れ、MCのアインシュタイン・河井にツッコまれるひと幕も。

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三島は「このメンバーのなかでは先輩で、今回なければないだろうという気がしていたのでうれしいです」と感無量の様子。南條は「こういうスタイルは、特に大阪ではあまり評価されないというか、ぜったい受賞はないと思っていたところ、選んでいただいて本当にうれしいです」と感謝と喜びを表しました。

そしてもうひとつ、特別賞としてカウス会長から発表されたのは、プラス・マイナス(兼光タカシ、岩橋良昌)の2人。栄冠を勝ち取った2組が続けてネタを披露して、会場を大いに笑わせました。

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カウス会長「漫才の将来を見た」

イベントのあとは、カウス会長と大賞のすゑひろがりず、新人賞のドーナツ・ピーナツの囲み取材が行われました。すゑひろがりずの大賞受賞について、カウス会長はこう語ってエールを送ります。

「こういう形の漫才があってほしいと思う。鼓、紋付き袴というスタイルが古く映らないように、そうとう研究したと思います。幅広いファン層を持っているし、これから先も楽しみで、ぜひ生き残ってほしい」

ドーナツ・ピーナツについては、「非常にノッていました。あれぐらいノッていると自分の漫才に酔ってしまうことがありますが、集中力、緊張感を持っていて非常に出来がよかった」と話しました。

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受賞決定の瞬間について、鼓を打ち忘れた南條は「とにかく驚きました、青天の霹靂とはこのこと」と改めて心境を吐露。

「まわりも勢いのある若手ばっかり。しかも上方の名前がついた賞で、小道具を持って漫才をするというのはなかなか評価していただけないものと勝手に思い込んでいました」

一方、三島はずっと足が震えていたと告白します。もし名前を呼ばれたら言おうと思っていたことをすべて忘れたそうで、それがイチ押しワードの「いみじ〜!」だったと明かすと「言わなくてよかったかも」とポロリ。そして、「こういう評価をしていただけるなんて本当にありがたいかぎりです」と重ねて喜びを表しました。

3回目のノミネートでついに新人賞受賞となったドーナツ・ピーナツの2人。ドーナツは「ずっと挑戦し続けてよかった」、ピーナツは「おっしゃ! という思い」とコメントしました。

出典: FANY マガジン
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最後にカウス会長は「コロナ前のお客さまとウケがぜんぜん違う。今日の笑いの反応は、いままでで最高でした」と笑顔を見せ、出場した芸人についても「全体のレベルが非常に上がっている、頼もしいというか、漫才の将来を見たという感じがした」と評価しました。