万博パビリオンで吉本が掲げる「3つのルール」とは!? 大﨑会長「“笑いの力”を世界の子どもたちと一緒に示したい」

開幕までいよいよ3年に迫った2025年大阪・関西万博。日本国際博覧会協会は5月30日(月)、民間パビリオンを出展する企業・ 団体の発表会を東京・大手町の経団連会館・国際会議場で開催しました。この日は、パビリオン出展者がはじめて一堂に会し、パビリオンの構想概要や区画などについて発表。会場の西エリアへの出展が決定した吉本興業ホールディングスは、大﨑洋会長が“笑い”を中心としたコンセプトなどについてプレゼンしました。

出典: FANY マガジン
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テーマは「Waraii Myraii(ワライ ミライ)」

パビリオンのテーマを「Waraii Myraii(ワライ ミライ)」とした吉本興業。大﨑会長は「笑い(waraii)が世界語になることを夢見て、パビリオンのテーマとしました」と明かします。

キーワードとして挙げたのは「世界中の子どもたち」「笑い」「つながる」の3つ。大﨑会長は、こう続けました。

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「万博には最先端の技術が集まりますが、その最先端技術の先っちょには子どもたちがいます。子どもたちは国境も言葉も軽々と超えて、初めて会った子ども同士でもたちまち一緒に笑いあうことができる。その“つながりあう能力”は、あらゆる技術が追い求めるものだと思いますが、一方で先端技術をもってしても決して到達できない心の領域でもあります」

そして、「分断と対立の世の中に、“笑いの力”を世界の子どもたちと一緒に示したい」と熱く語りました。

万博開催期間にとらわれない!!

さらに、パビリオンを考えるにあたって「3つのルール」を決めたと話す大﨑会長。1つ目は【パビリオン空間に閉じないこと】。大阪、関西、日本、アジア、そして世界中が笑顔と笑い声に包まれた吉本パビリオンになるイメージだといいます。

出典: FANY マガジン
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2つ目は【世界中のみんなでつくること】。双方向に発信しあい、体験しあうパビリオンにするとのこと。そして3つ目の【開催期間に限定しないこと】について、大﨑会長はこう語ります。

「来年にはパビリオンの中身をスタートさせる計画です。50年前の大阪万博が開催された万博記念公園(大阪府吹田市)などを活用して、積極的にネタバレしていきます。そして、開催期間が終わっても、笑顔や笑い声が世界中の人たちをつなぐことがレガシーになることを願っています」

こうしたコンセプトでつくられる吉本のパビリオンは現在、クリエイティブディレクターやプロデューサーなどのクリエイター陣とともにプランを練っている最中だといいます。

出典: FANY マガジン
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ワクワクするようなアイデアを

この日、発表を行ったのは吉本興業のほか、日本電信電話(NTT)、電気事業連合会、住友 EXPO2025 推進委員会、パナソニック ホールディングス、三菱大阪・関西万博総合委員会、パソナグループ、特定非営利活動法人ゼリ・ジャパン、バンダイナムコホールディングス、玉山デジタルテック、一般社団法人日本ガス協会、飯田グループホールディングスの計12の出展者。代表の12人が、それぞれのパビリオンの思いやコンセプトについて熱く語りました。

主催者である日本国際博覧会協会の十倉雅和会長(経団連会長、住友化学代表取締役会長)は、今回の発表会を機に、今後はさまざまなトピックスをタイムリーに発信していきたいと話します。

出典: FANY マガジン
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「万博のテーマである『いのち輝く未来社会のデザイン』に沿って、民間企業・団体ならではの創意工夫を凝らした展示や演出を行っていただくパビリオンであり、万博の魅力のひとつとして欠かせない存在である民間パビリオンの出展者が一堂に会した本発表会を機に、よりいっそうみなさんと一緒に万博を盛り上げていきたい」

さらに若宮健嗣・国際博覧会担当大臣がビデオレターを寄せ、万博への期待感を語りました。

出典: FANY マガジン
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「万博で夢の技術として紹介されたのち、実用化され、人々の生活を変えるようなレガシーとなった事例が数多くあります。たとえば1970年の大阪万博ではワイヤレステレフォンが“夢の電話”として展示されていました。当時、“夢”と言われていたものが、未来の人々の生活に普及して、たくさんの人々の日常を便利に変えていく。万博にはそんな、人々の夢を日常のものとするきっかけを作る可能性が秘められていると思います。2025年の万博でも、出展者のみなさんには自由な発想で構想を練っていただき、出展を通して未来社会へのレガシーとなる問いかけやワクワクするようなアイデアを社会に投じていただきたい」