吉本芸人×2.5次元俳優×ラジオメインパーソナリティーアイドル×紅白常連歌手という異色の組み合わせによる舞台、スーパー銭湯LIVE『ユーラン・ルージュ〜笑いの源泉かけ流し!』が、6月3日(金)、4日(土)に東京・有楽町のよみうりホールで上演されました。経営が傾きかけた銭湯を舞台に、歌ありダンスあり笑いありのハートフルな物語。芸人たちが繰り出すアドリブに役者がたじたじとなるシーンもあり、“緊張感”たっぷりの充実のステージとなりました。
2日目の公演後には出演者の囲み取材が行われ、主演の田村心と新内眞衣のほか、スペシャルゲストの純烈(酒井一圭、後上翔太、白川裕二郎、小田井涼平)、タカアンドトシ・トシ、こがけん、ジェラードンのかみちぃ、アタック西本が出席しました。
毎回違うメイクに笑いがこらえきれない!?
新内演じる若女将が切り盛りするスーパー銭湯「ユーラン・ルージュ」。そこを訪れた構成作家の田村が彼女に一目惚れするところから物語は始まります。田村は、銭湯を盛り上げるためにイベントを開催しようとしている若女将に協力を申し出ます。
バイトのかみちぃ&西本らが繰り広げるテンポのいい掛け合いに、番頭のトシから「欧米か!」ツッコミまで飛び出し、序盤から客席は早くも爆笑に包まれます。
若女将目当てで銭湯に出資しようと申し出る起業家のトレンディエンジェル・斎藤司も登場すると、新内を奪われまいとがぜん張り切る田村。番頭とバイトたちによるコントや、新内とその父であるオーナーの村上ショージによる親子漫才など、斬新なアイデアを次々と提案し、さらに田村の高校時代の同級生(次長課長・河本準一)がマネージャーを務めているスーパー銭湯アイドル・純烈を呼ぶことにも成功します。
マネージャーを演じる河本は、毎回違った衣装・メイクで出てくるそうで、この日のステージでは髪を二つ結びにして鼻先を赤くした独特な格好で登場。これを見た田村や新内は、芝居をしつつも笑いを堪えきれない様子です。
一方、スペシャルゲストの純烈は、キラキラのステージ衣装で華やかに見参。客席もペンライトを振って応援し、会場はまさにスーパー銭湯の大広間のような雰囲気に!
さらに、オーナーの村上、清掃員のこがけん、常連客のトレンディエンジェル・たかしらも、どこまでが台本なのかわからないアドリブを連発。これにトシのツッコミが冴え渡りました。
クライマックスとなる銭湯立て直しのイベントでは、即興トリオのコント、親子漫才も成功し、アドリブで日替わりの課題を与えられた純烈も、見事にミッションをこなしながら歌い切りました。
純烈も「嬉しいやら、しんどいやら」
「芸人さんの攻撃、しんどいです。笑いを堪えるのに必死で、脇腹がつっちゃった(笑)」
終演後の囲み取材で、田村がこう振り返ります。
実際、アドリブだらけのステージは、予定の時間を15分近く超えるほどで、新内からは「(芸人たちのアドリブを)いつ切ったらいいんですか?」という質問が。西本が「たぶん、大きめの笑いが来るまでやりたいんですよ」と解説すると、トシも「いつまでもやっちゃうのが芸人の悪いところ。俳優さんにビシッと切ってもらわないと」と苦笑いでした。
一方、こがけんが「僕は映画の『ムーラン・ルージュ』が大好きなんですけど、この『ユーラン・ルージュ』はまったく違います!」と力を込めると、トシがすかさず「そりゃ、そうでしょうね!」とツッコミ。唯一、セットに飾られた象のオブジェだけが本家との共通点だそうです。
ジェラードン・西本は1人だけ大汗をかいていたようで、こがけんによると「モニターで見ていたけど、トシさんに頭ハタかれたとき、スプラッシュがすごいことになっていた」とか。「サザン(・オールスターズ)みたいな感じですかね」と語る西本に、こがけんは「そんないいもんじゃない」と呆れ顔でした。
純烈のリーダー・酒井は、いつもの銭湯ライブとは異なるホールでの“お笑い”ライブに「前説ですでに盛り上がって幕が上がるので、そこからすでに違う。楽しいけど、緊張感がすごくて、嬉しいやら、しんどいやらです」と、芸人たちから振られるアドリブに四苦八苦したステージを振り返ります。
芸人たちにとっても純烈ファンが詰めかけた客席は新鮮だったようで、トシが「皆さん、笑ってくれてすごく温かい」と語ると、西本も「ガンガン新ネタ試してます」と、客席も演者もノリノリだった様子がうかがえました。
そんなこんなで、出演者たちがとにかく思う存分、個性を発揮したこの舞台。最後に主演の2人が「短い期間で作ったけど、充実の日々でした」(新内)、「終わるのが寂しい」(田村)と語るほどの濃い時間となりました。
公演の模様は6月12日(日)23:59までオンラインで見逃し視聴ができます(チケット販売は同日18:00まで)。
FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。