まだまだ世に知られていないスタートアップの最新技術や取り組みを、次世代の芸人が紹介する特別番組『これが未来の新常識!教えてスタートアップ!』。7月23日(土)にBSよしもとでオンエアされる本番組の収録が7月某日に行われ、MCの相席スタート(山﨑ケイ、山添寛)やNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の吉田部長らが出演しました。
スタートアップとは、世の中をより良くするために難易度の高い技術開発に地道に挑戦し、将来の大きな成功を目指す企業や、将来の日本や私たちの生活を明るく豊かにするためにさまざまな最新技術を開発している企業のこと。そして、そんなスタートアップを支援するのが、持続可能な社会の実現に必要な技術開発の推進を通じてイノベーションを創出する国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、通称NEDOです。
コンビ名が相席スタートでよかった!?
おそらく番組のタイトルにある“スタートアップ”にちなんでキャスティングされたであろうMCの相席スタート。収録が始まるやいなや、ケイは「相席スタートに“スタート”って入れといてよかったね〜」とニッコリ。続けて「“ごぶさたカリー”にしなくてよかったね」と言い、山添から「いいんですよ、僕が出したコンビ名候補は」と渋い顔でツッコまれます。
お店やトイレの混雑状況がわかる!?
番組ではまず、「すでに活躍している未来を変える企業」をいくつか紹介。
最初に紹介されたのは、リアルタイム混雑情報サービスの会社「株式会社VACAN」。地図型の画面で施設や店舗の混雑状況が可視化できるため、来店のタイミングがわかったり、「10分後にお店に行きたい」というリクエスト機能を使った直前の来店予約も可能。さらに、トイレの混雑状況もわかる上に、トイレ個室の長時間滞在を抑止するため、個室の混雑状況を利用者に教える仕組みまであるそうで、これには山添も「これは便利ですね〜! 今、トイレでスマホをいじってる人多いですもんね」と感心することしきりでした。
続いて紹介されたのは、「トリプル・ダブリュー・ジャパン」の“DFree”という小型の機械。手のひらサイズの小さな機械は、実は「膀胱内の尿のたまり具合」を測るものだそう。DFreeは介護の現場で大いに役立っているだけでなく、将来的には子どものトイレトレーニングなどにも役立つことが期待されているそう。
続いては小さなかわいいロボットが登場。「ユカイ工学株式会社」が開発した“BOCCOemo”というこのロボットは、専用のアプリに文章を打ち込んだり音声を吹き込むと話してくれるというもの。離れて暮らす祖父母に、孫が気軽にメッセージを送ることもできます。さらに、4つのセンサー(振動、鍵、部屋、人感)も備えているので、鍵センサーで子どもが帰ってきたことを知った親が職場から「おかえり! 冷蔵庫にケーキがあるよ」などとBOCCOemoに言わせたり、部屋の温度や湿度をもとに熱中症の警戒度を知らせてくれたりと、離れて暮らす高齢者家族の熱中症対策にも使える便利な機能が満載です。
山添「芸人がめっちゃ助かるやん!」
最後に紹介するのは、「株式会社タイミー」のアプリ“Timee”。CMでもおなじみの同社のサービスは、働きたい時間と働いてほしい時間をマッチングするスキマバイトサービスです。すでに270万人が登録しているTimeeでは、働き手は仕事を選ぶだけで履歴書や面接なしにすぐ働くことができ、勤務後はすぐにお金を受け取ることができるそう。それを聞いた山添が「それ、芸人めっちゃ助かるやん!」と感嘆の声を上げると、ケイも「みんなウーバー(イーツ)やってるもんね」と同意。配達の仕事以外にもスキマ時間を活かせる仕事が見つかることを、知っていると知らないとでは大違いだとしみじみ感じ入る相席スタートの2人でした。
解説を聞いていた田渕が感嘆したのは…?
すでに活躍中のスタートアップを紹介したあとは、「ちょっと先の未来を変える企業」をVTRで紹介。次世代芸人・Everybody(タクトOK!!、かわなみchoy?)とインディアンス(田渕章裕、きむ)がそれぞれVTRに登場し、企業の技術や取り組みを紹介します。
最初は「プランティオ」。インディアンスがナビゲートする同社は、“みんなでたのしく野菜を育てる世界へ”をビジョンに、食と農の民主化を目指す会社。誰でも楽しく野菜が作れるシステム「grow CONNECT」で家庭菜園をアシストしたり、インドアファーミングシステム(屋内共有菜園)でマンションの空室を利用したり、会員制のシェア農園を運営し、近隣の飲食店と提携してみんなで育てた野菜をみんなで食べるといった、新しいアーバンアグリカルチャーのスタイルを提案し、実践しています。
「まずは“農業は楽しい”ということを知ってもらいたい」と話すのはCEOの芹澤孝悦氏。芹澤氏の、わかりやすく、流れるようなよどみない解説を聞いていた田渕は、「画期的なシステムにも驚きますけど、これだけ説明してくれた芹澤さんが1回も噛まないことにも驚きますねぇ!」と感嘆の声をあげていました。
2025年、万博で「空飛ぶクルマ」に乗れる!?
続いて紹介されたのは、Everybodyがナビゲーターを務める「Sky Drive」。その名の通り「空飛ぶクルマ」を開発している会社です。同社が開発した垂直離着陸が可能でパイロットレス(自動運転)の空飛ぶクルマ(AIR MOBILITY)は、2025年の大阪・関西万博での商用運航実現に向け、すでに有人飛行にも成功しているんだとか。将来的には「走って飛ぶクルマ(空・陸両用の車)も実現したい」と話す担当者の言葉に、タクトOK!!が「(映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に出てくる)デロリアンと一緒ってことですよね!」と興奮した様子で話します。
また、同社には30kgの重量物を運ぶことができる物流ドローン“SkyLift”もあり、クレーンやヘリの活用が難しい現場でも重量物を安全に運搬できるため、山間部などでの建築資材の搬送や、過疎地域への物流ドローンとしても活用されているそう。
アイデアを形にするために、どんどん利用してほしい
収録後、NEDOの吉田部長と相席スタートの2人に収録の感想を伺いました。
「一般の方には、“スタートアップ”ってなかなか分かりづらいところもあるので、こういう機会をいただいてみなさんにお伝えできてよかったですし、芸人さんならではの感性でうまく絡んでもらったおかげで、わかりやすくなっていたと思います」(吉田)
「今まで知らなかったけど、すごくタメになることが多かったので面白かったです。私にとっても有益な情報でしたし、番組を見た人もみんなそういう気持ちになると思います」(ケイ)
「とてもインタレスティングな番組で、やってる側が見て聞いて楽しかったです。BSよしもとの奥行き、本気を感じました」(山添)
特に印象に残った最新技術について聞いてみると、「私はプランティオさんですね。去年、初めてベランダ菜園で種から細い青ネギを育てて、すごく愛着が湧いてとても楽しかった反面、こんなに苦労してスーパーで100円で買える一束分の量しかできないんだっていう悲しみもあって。でも
あんなふうにサポートしてもらえるんだったらまたやってみたいなって思いました」(ケイ)と、プランティオに興味津々の様子。
山添は、最初に紹介したVACANの混雑情報サービスが印象に残ったようで、「ほんまに画期的やし、今の時代にしっくりマッチしてるな、って」と絶賛。実は収録中、ケイに「どこの混雑状況が知りたい?」と聞かれ、「喫煙所!」と即答していた山添ですが、「喫煙所があるカフェも教えてほしい。加熱式まではOKのところもあるんで、紙(タバコ)までOKなところかどうかも知りたい」と細かく注文をつけます。
もし自分がスタートアップにチャレンジするとしたらどんなことをしてみたいか、という質問には
ケイが「D-FREEの技術を生かして、相手のラブ度がわかるっていうのはどうですか?」と提案。さらに「自分の気持ちもわかんない時あるじゃないですか。『私、あの人のこと好きなのかな?』って思ったときに、自分の気持ちもわかるといいですよね」と夢は広がります。
一方、山添は「僕、家帰ってすぐお風呂入らんと、入るのがおっくうになるんですよ。1回ソファに座ってタバコ吸ったらなかなか立ち上がれなくて」と“あるある”を披露。「なので、帰ってきて玄関で服を脱いだらガソリンスタンドの洗車機みたいなのがあって、そこを通るだけで身体が全部キレイになるっていう装置を作ってほしいですね」と、こちらも夢のような装置を提案します。
そんな2人のアイデアに支援できそうか、吉田さんに尋ねてみると「いや、さすがにちょっと……(笑)」と苦笑いを浮かべる吉田さん。すると「現実味が足りないですか? じゃあ練り直します!」とあくまでも前向きな姿勢を見せる山添でした。
最後に、吉田さんにこれからスタートアップを目指す方へメッセージをいただきました。
「これまでたくさんの起業家の方々を見てきましたが、みなさん社会の課題というのは向こう側にあって、まずは何かを解決したいという思いがすごくあって、その熱量でいろんな取り組みをされてるんですよね。そういう熱量に対して国や我々NEDOなんかはいろんな形で支援しようとしているので、自分のアイデアを形にするために、どんどん利用してほしいなと思います」
番組概要
『これが未来の新常識!教えてスタートアップ!』
放送日時:7月23日(土)22:00〜23:00
放送:BSよしもと(Ch.265)