今年3月の放送スタートから「地域」にこだわる番組作りを続けている吉本興業の放送局「BSよしもと」。7月19日(火)には、 東京・千代田放送会館で開かれた一般社団法人「放送サービス高度化推進協会(A-PAB)」の会見に参加し、開局4カ月となるここまでの取り組みや、今後の展望について発表しました。
全国の「住みます芸人」を活用した番組作り
『夏だ!テレビだ!衛星放送だ!A-PAB 記者発表会』と題されたこの日の会見では、NHKとBS民放5社(BS日テレ・BS朝日・BS-TBS・BSテレ東・BSフジ)による『新4K8K衛星放送で見ようよ!真夏のリレー1週間』共同キャンペーンが発表。昨年末のキャンペーンに引き続き、落語家の春風亭昇太がナビゲーターを務めることになりました。
昇太が今回のキャンペーンと4K・8K放送の魅力についてアピールしたあとは、新たに開局した3つのBS放送局によるプレゼンテーションが始まります。BSよしもと、BS松竹東急、ジャパネットブロードキャスティングの3社が、それぞれ自局の見どころを紹介しました。
BSよしもとからは稲垣豊社長が登壇し、「地方創生」を掲げる同局の特色ある番組作りを報告しました。吉本興業が2011年から取り組む「あなたの街に住みますプロジェクト」では、芸人とエリア社員が全国47都道府県を拠点に活動し、地元自治体や企業などとタッグを組みながら笑いの力で地域の活性化を目指しています。こうした地域に根差した活動が、BSよしもとの番組作りに活かされています。
チームの地元出身タレントを起用
稲垣社長は、全国の“住みます芸人”が地域の知られてない情報を生放送で届ける平日午後の帯番組『Cheeky’s a Go Go!』や、全国のニュースではなかなか取り上げられない地方や業界の動向を取り上げる夜のニュースショー『ワシんとこ・ポスト』といった看板番組を紹介。さらに、吉本興業が保有している吉本新喜劇のアーカイブ映像や、オリジナル番組を組み合わせて「幅広い層に訴求する放送局を目指しています」と語りました。
またスポーツ中継にも力を入れていて、開幕戦から中継しているプロ野球では、チームの地元出身タレントを起用するなど地域色を意識した番組作りにチャレンジしています。さらに今後は、ゴルフ中継などにも広げ、トーナメント開催場所の地域情報を織り交ぜるなどしながら、地域の活性化に貢献していくことを発表しました。
最後に稲垣社長は「BSよしもとは、いままでもこれからも地域の“話題”と“笑い”を全国に届けることをコンセプトに、多くの方に観ていただく局を目指していきたいと思います」とアピールしました。
BS松竹東急は、橋本元社長が登壇。「伝統文化の継承と、新しいものへの挑戦」をコンセプトに開局した同社は、今夏、「おウチで毎日劇場気分」と題して映画、舞台、スポーツ中継などを精力的に放送していくと発表しました。
ジャパネットブロードキャスティングからは、番組制作一部の渡邊伶生・シニアリーダーが魅力を発表。アプリのチャット機能を通して多くのユーザーに愛されていることを強調し、ただ放送を流すのではなく視聴者との「つながり」を意識していると明かしました。