松本穂香のうしろにジャルジャルが写り込む!? 3人が語る「異色の写真集」ができるまで

女優・松本穂香とお笑いコンビ・ジャルジャル(後藤淳平、福徳秀介)の異色のコラボから生まれた写真集『アイ アンド ランド』(ヨシモトブックス)が、ついに発売されました。松本穂香の日常を切り取った写真のなかに、ジャルジャルの2人が演じるコントキャラクターが見切れていて……という前代未聞のコンセプトのこの写真集。今回は、“主役”である3人に、制作の経緯や撮影の裏話、印象的なエピソードなどを存分に語ってもらいました!

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

このお笑いとカルチャーが融合した斬新な世界をカメラに収めたのは写真家・川島小鳥。公園、バス、路地裏、温泉……さまざまな場所で撮影する松本穂香の背景に、南と根岸、夢なし大学生、角刈り、パワージャングルといった、ジャルジャル公式YouTubeチャンネル『ジャルジャル タワー(JARU JARU TOWER)』『ジャルジャル アイランド(JARU JARU ISLAND)』に登場するコントキャラクターたちが写り込んでいるという、“遊び心”いっぱいの写真集です。

オールフィルムで1発撮り!?

――この写真集が制作に至った経緯を教えてください。

松本 私がもともとジャルジャルさんのファンで。学生時代から好きだったんですけど、YouTubeを観てガッツリとハマったんです。で、単独ライブも何度か観に行かせていただいていて。

福徳 嬉しいですよね。女優さんに好きだとあまり言われないタイプなので。

後藤 なにより、単独ライブを観に来ていただいているのが、いちばん嬉しいですね。

松本 そこから一緒にコントをやらせていただいたり、私のラジオに出ていただいたりして。そのあとにまた単独ライブを観に行かせていただいたとき、ジャルジャルさんのマネージャーさんと「また新しく、なにか楽しいことをやれたらいいですね」ってお話ししていたところから、今回のお話をいただいて。ほかではまだ誰もやったことがないジャンルの写真集ですし、(撮影した川島)小鳥さんの写真も素敵なので、やりたいな、楽しそうだなと思いましたね。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

――撮影は2日間かけて行われたそうですね。

後藤 小鳥さんは撮るのが早いから、パパッと撮って「はい、オッケーです」ってなるんですよ。たとえば、貸し切った美容院にお邪魔して撮らせてもらったんですけど、貸した側からしたら、これだけのために? と思われるような時間で撮り終わってて。

松本 本当にそうで、1時間もなく終わりました。みんながアイデアを出し合って楽しくやれているなって感じたのは、ボーリング場でのカット。「ボーリングの球をたくさん並べたらかわいくない?」っていう話になって、並べたなかに私が寝転んで撮ったりして。そういう感じで、全体的に現場で生まれるものが多かったですし、みんな、1日中ずっとかわいい、かわいいって言ってるのがいいなぁ、平和だなぁと思いながらやっていました。

福徳 僕が印象深かった場所は、最後のほうに入っている「家」ですかね。最初に出てくるのはまた違う家なんですけど、最初の家の写真で(松本が着ている)Tシャツにプリントされたイラストが最後の家でも出てくるのは偶然なんですけど、あれはテンションが上がりましたね。「ジェンガ」は、ふつうに3人で楽しんでるのを撮影してるだけ。で、僕がほんまに負けました(笑)。

後藤 「花やしき」で芸人キャラの2人が営業に来てるみたいな写真は、松本さんと2人のキャラのお互い見えてるのかわからへんみたいな、曖昧な距離感がいいなとも思いましたね。

福徳 フィルムで撮ってるんで、(デジタルカメラのようにその場で)確認できへんのに、すべて1回しか撮ってないんですよ。小鳥さんの「たぶん写ったよー」って声に、もういいんですか? と思いながらやってましたね。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

「南くん」が何を話しているかわからなかった

――奥付に、ジャルジャルのライブやYouTubeなどに長年かかわっている川上潤也さんの名前が“スタイリスト”としてクレジットされているのも、ファンならニヤリとするポイントだなと思いました。

福徳 (笑)。よう見つけましたねぇ。

後藤 最初は、ここにこんな奴がいてとか、軽くストーリーを考えてたんです。けど、途中で、とりあえず持ってきてる衣装からパッと着替えてキャラになって撮って、また着替えて撮るっていうやり方に変わりました。なので、このキャラがなぜここにおるんかっていうストーリー性はいっさいなく、突然、現れる感じになってます。

松本 ちょっとヘンな写真が多いのも、かわいいですよね。ところどころで半目になっちゃってるものとかあったりして。

福徳 僕は、最後の写真がいちばん好きなんですけど、それ抜きなら角刈りを2人で睨んでる写真が好きで。角刈りの影もすごいし、キャラを知ってたら余計に面白く見てもらえる1枚やと思います。

松本 この時、なに喋ってたんだろう?

後藤 なんでもない会話でしたよね、たぶん。

福徳 なのに、こんな冷たい目になってるのが、めっちゃおもろいなぁ。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

松本 3人で写ってる写真もかわいいですよね。(コントのキャラクターの)南くんもかわいくて好きです。

福徳 バリボ山本単体の写真も、意味わからんすぎておもろいですよね。カメラ目線やし。

後藤 いつ撮ったんかも覚えてないし、撮られた覚えもない(笑)。なんで省かれへんかったんか、ナゾですね。

――松本さんは、ジャルジャルのコントの世界に入ってみていかがでしたか?

松本 キャラと会話できたのが楽しくて。“うわぁ、南くんと話してる!”って思いながらやっていました。

――ということは、撮影中はずっとキャラになり切っていたんですか?

後藤 基本、ずっとそうでしたね。

松本 南くんが何を言ってるのか、本当にわからなくて(注:南くんは滑舌の悪いキャラクター)。動画で観ていると言ってることはなんとなくわかるんですけど、目の前で話されると全然わからなかったです(笑)。

後藤 滑舌の強弱があって。あの時はちょっとわかりにくい滑舌だったかもしれないですね。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

福徳が松本の文体をマネして…

――写真に添えられた文章はすべて、福徳さんが考えたそうですね。

福徳 マネージャーから事前に、こういう感じでっていうイメージをもらっていて。データで(本の最後に掲載されている松本の)感想文ももらっていたので、文体をマネして夜中にふだんよりもう1つテンションを上げて書きました。朝、冷静になったときに“なんやこれ、恥っ!”ってなるのが嫌やから夜中のうちに送ったんですけど、(いま見ると)案外、イケてますよね。

松本 まわりはみんな、素敵だって言ってくれてます。私は「赤いスカートって、たたむのが難しい。」のところが好きです。あれ、めちゃくちゃいいですよね。

福徳 おっ! あそこは全然(アイデアが)出てこなくて、いちばん考えたのでよかったです。

松本 「明日会えないのは迷惑です」っていうのもかわいい。よくこんなに女の子の心がわかりますね。

福徳 ぜんぶ深夜のテンションです(笑)。

――今後、一緒にやってみたいことはありますか?

福徳 さっき喋ってるときにいいアイデアが出ました。

後藤 こんなんできそうやなぁって僕らが勝手に喋ってただけで、松本さんの気持ちは聞いてないんですけどね。

松本 どんな感じになるのかなぁって思いながら聞いてました(笑)。今回のように写真集でまた何かやっても楽しいでしょうし、いろんなことでご一緒できたらいいなと思っています。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

8月のイギリス公演は5人で共同生活

――ジャルジャルは、8月4日(木)から28日(日)まで、スコットランド・エディンバラで単独公演「ARIGATO by JARUJARU(JALJAL)」を行う予定です。全23公演が予定されていますが、どんな1カ月になりそうですか?

福徳 どうなるんかは、ほんまに想像つかないですね。

後藤 イメージができないですけど、性格や芸風が変わって帰ってくる可能性はあるんかなって思ってます。

松本 そうなんですか? 1カ月ですもんね。

福徳 しかも、5人での共同生活なんですよ。いままで(後藤と)1カ月ずっと一緒っていう経験はなくて。『テラスハウス』に出たときは2カ月……。

後藤 (福徳の話を途中でさえぎって)いや、『テラスハウス』出てないやん。オレが知らんだけかもしれんけど。

――(笑)。じゃあ、相方を嫌いになるかもっていう心配もあるんですか?

福徳 20代やったら、そんなんもあったかもしれないです。けど、さすがに40歳手前なんでないんかなと。

後藤 まぁ、いろんなことが起こるとは思いますけどね。松本さんも観に来てくれるらしくて。

松本 えっ?……あ、はい!(笑) ファンのみなさんも気持ち的には行きたいと思ってますよね。

――クラウドファンディング(『ジャルジャルのイギリス1カ月公演を日本に届けたい!』)にも、多くの人が参加していましたしね。(支援総額約590万円)

福徳 いやぁ、ありがたい。ビックリしました。

後藤 あなただけのコントを撮りますみたいなクラウドファンディングのリターン(50000円)があるんですけど、90人近くが参加してくれて。

松本 すごい数ですね。

後藤 だから、向こうに行っても大忙しやと思います。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

――成功を祈っています。では、最後に読者に向けて、改めて写真集のアピールをお願いします。

後藤 『FANYマガジン』を見ているくらい、ゴリゴリにお笑いが好きな人は必ず買いましょう!

福徳 ちょっと誤解が生じるかもしれないですが。ヨシモトブックスで、ここまでオシャレな写真集は初めてじゃないかなと。ダントツでいい写真集だと思ってます。

松本 本当に。芸人さんとのこういう写真集は、地球上で初めてのことだと思うのでぜひ。私はただただ楽しませていただきましたが、たくさんの方にこのかわいい写真集が届けばいいなと思っています。


YouTubeチャンネル『ジャルジャルタワー』はこちらから。
YouTubeチャンネル『ジャルジャルアイランド』はこちらから。

書籍概要

松本穂香×ジャルジャル写真集『アイ アンド ランド』
発売日:7月22日(金)
写真:川島小鳥
定価:1,800円+税
発行:ヨシモトブックス
発売:株式会社ワニブックス

Amazonはこちらから。

関連記事

関連ライブ配信

関連ライブ