プロデューサーEXIT兼近が「泥水すすり隊」新メンバー世界クジラにガチ直言! 「うぁ~、そうか~!」

EXIT・兼近大樹がプロデュースする芸人ユニット『泥水すすり隊』(通称:泥スス)に、新メンバーとして芸歴5年目の漫才コンビ、世界クジラ(和泉、村田)が参加することになりました。「芸人の仕事だけで食べていけるようにしよう」というコンセプトで、すでに何組もが“卒業”し、羽ばたいていったこのプロジェクト。今回は、その泥ススへの思いと決意について、兼近と世界クジラの2人に話を聞きました!

出典: FANY マガジン
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食べていける芸人を目指す!

泥ススは2020年1月、初代メンバーとしてネイチャーバーガー(三浦リョースケ、笹本はやて)、ブラゴーリ(塚田裕輝、大ちゃん)、まんぷくユナイテッド(松下遼太郎、狩野大)の3組で結成。その後、メンバーを増やしてきました。メンバーはユニット加入時にアルバイトを辞めて芸人の仕事に集中し、1人当たり芸人として月収20万円、コンビで合計40万円以上を3ヵ月連続達成すると、“芸人の地位を確立した”ということでユニット卒業になります。

すでにネイチャーバーガー(2021年5月)、ブラゴーリ(2021年11月)が卒業。そしてこのたび、ついに、まんぷくユナイテッドも卒業決定! 現メンバーのサンタモニカ(ポール、マイム)、天草(加藤てっきゅう、山森ヤモリ)の2組とともに活動する新メンバーとして、8月9日(火)に東京・ヨシモト∞ホールで開催された泥ススのライブ『三代目泥水すすり隊@8ガロン~楽園~』で世界クジラの加入が発表されました。

出典: FANY マガジン
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兼近「お笑いは団体競技」

――兼近さんとは、イベント前に食事をしたそうですね。

村田 初見では「スターが来た!」と思ったんですけど、めちゃくちゃフランクに話かけていただいたので、いい意味で身近に感じました。

和泉 もちろん着けてはいなかったですけど、王冠が見えましたね。

――コンビ結成は20215月。ここにきてターニングポイントがやってきたのではないでしょうか。メンバーに選ばれたときの感想を教えてください。

村田 泥ススには(NSC東京で)同期のサンタモニカがいたので、まさか僕らには声がかからないだろうと思っていました。だから、お話をいただいたときは、単純に「売れたい」と思いましたね。泥ススを卒業してからではなく、この勢いに乗ったまま3カ月連続20万円を超えていた……くらいの気持ちでやっていきたいです。彼(和泉)はお話をいただいたとき、30秒くらい黙って「……売れるかもしれない」って言ってましたから。

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兼近 売れるプロジェクトじゃないのよ(笑)。売れるための下地を作ろうって会だから!

和泉 お話をいただいたとき、いろんな言葉が思い浮かんできて、なんて言おうと思っていたら、勝手に「売れるかもしれない」って言ってましたね(笑)。

村田 これを聞いたときに(浮き足立っている和泉を見たときに)「僕が頑張らないといけない」と思いました(笑)。

――でも兼近さんも、彼らの上昇志向は歓迎ですよね?

兼近 もちろんです。上昇志向と泥臭さは必要ですね。お笑いってプライドだけでやっていける世界ではないと思うんです。プライドでメシ食っていけるのは毎年数組。賞レースのチャンピオンだけだと思うんですよ。そこを目指しつつも、隙間を見つけて自分はどういうところに入れるのかを考えるのが大事な世界なので、そういった部分を一緒に考えていきたいですね。

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――(兼近とメンバーが)共闘するというのがキーワードなんですね。

兼近 そうですね。“みんなで考える”というのはすごく大事。むかしの芸人さんは、みんなで「それ面白いな」「それはどうだろう」とまとまって考えて、伸びていったと思うんですけど、いまは時代的にもそういったものが少ない。じつは、お笑いは個人競技ではなくて、団体競技だと思うんです。だからこそ、みんなで作っていきたいなと考えています。

キーワードは「バランス」

――ステージで世界クジラの2人と絡んでみて、どうでしたか?

兼近 彼らを見ていて、なんとなく舞台上の立ち振る舞いがわかりましたし、どうやって自分の伸び代を見つけていくのか、今後が楽しみになりました。

――世界クジラは、泥ススメンバーが新しい仲間の候補として何組かピックアップした中から選ばれたそうですが、どんな魅力があったんですか?

兼近 まんぷくユナイテッドが抜けるので、その間を埋めなきゃいけない。なので、チームとしてのバランスを考えました。若手すぎると厳しいとなったときに、芸歴を少し重ねて、平場(ネタ以外の場所)でも前に出られる明るいキャラクターがほしかったので、2人を選びました。

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村田 自分たちでも見えていない部分があって、僕らにどんな伸び代を感じてくださっているのか、すごく気になります。

兼近 2人は、すでに僕より優れているところがいっぱいあると思うんです。そういうところを僕が見つけて言ってあげるのが、すごく大事だと思っていますね。和泉は、これまでの人間関係のなかで、ある程度、テンポや勢いなどを見つけていると思うので、そっちを伸ばしてあげる。村田は、出たほうがいいのか、引いたほうがいいのか、バランス能力に長けていると思うので、そこを伸ばして、どう笑いに繋げていくか……。どうコミットしていくかっすね!

何を言われてもブレないこと

――世界クジラの2人は、自分たちのアピールポイントはどこだと感じていますか?

村田 陰と陽のバランス。明るいヤツ(和泉)と根暗そうなヤツ(村田)という差を見せられたらと思います。

和泉 いろんな方から見た目のバランスはいいと言われることが多いですね。パッと見たときの……圧倒的バランス。

出典: FANY マガジン
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兼近 “圧倒的バランス”だったら、ちょっとバランス悪そうだけどね。

――(笑)。兼近さんから彼らにアドバイスを送るとしたら?

兼近 前のコンビから試行錯誤してきただろうし、まわりからいろんなことも言われると思うんだけど、ツッコミ(和泉)とボケ(村田)は変えないほうがいいかなとは思ってます。

世界クジラ うぁ~、そうか~!

兼近 芸人さんっていっぱい迷うし、まわりも「お前ボケっぽいな」とかめっちゃ言ってくるんですよ。僕も10年くらい芸人やってきて、いろんな芸人さんを見てきましたけど、コロコロ変えたヤツってほとんどいなくなっていったんです。迷った挙句に“オレは面白くないんだ”って勘違いして辞めていく……。この世界でやっている時点で面白くないわけないのに、そこを疑わないでほしい。

――劇場・テレビなど、いろんな世界を見てきた兼近さんだからこそ言えることですね。

兼近 いろいろ迷ってわからなくなっちゃうより、ブレないほうがいいと思う。ツッコミだったらいろんな人の技を見て技術を磨けるし、ボケだったらボケらしい雰囲気を身につけて、平場からそういった空気を出していくのも大事。ツッコミで笑いをとる方法、ボケで笑いをとる方法を考えてほしいなと思います。
(2人を向いて)ゲームだって、ひとつの技を覚えたら、その技で敵を倒す方法を考えるじゃん。技をマスターする前に別の技をやっちゃうと、ワケわからなくなっちゃっておかしくなる。だったら、いったんは誰から何を言われようともブレずにいてほしい。その感覚は忘れないほうがいいと思うな。

出典: FANY マガジン
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――これは、かなり大きなアドバイスではないでしょうか!?

村田 そうですね~。じつは(ボケとツッコミの役割について)本当に悩んでいて。

兼近 そうでしょ? ネタ見て思ったのよ。いったん突き進んで、ダメなら変えりゃいいし。まずは迷わずいく。オレもツッコミやっていたことあるし、何回も変えたから……オレはそうしたって話なんだけどね。

村田 確かに、みんな意見が違うんですよ。

兼近 言ってくる人って責任ないから言えるんだよ。責任を持てるのは自分と相方しかいない。だから、相方の言うことと自分自身の思うことをいちばん大切にしてほしい。まわりはコンビの全部は見ていないし、一部を切り取ったものを見て責任なく言うだけだから。

和泉 めちゃくちゃありがたい言葉ですね……。

出典: FANY マガジン
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――最後に意気込みをお願いします。

村田 泥ススに入って芸事一本でやれるようになったので、とにかく自分の長所を見つけて、売れるきっかけを作りたいと思います!

和泉 妥協せず、逃げない! ……僕、逃げグセがあるんですけど、そこはマジで向き合いたいです。こういった環境をいただけたので、集中して、自分たちの納得したお笑いをやっていきます。

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