林家菊丸が独演会&『笑点』出演で新たな芸風「40代最後に別の顔を見せたい」

三代目林家菊丸の毎年恒例の独演会が11月2日(水)に大阪・天満天神繁昌亭で開かれます。独演会では必ず、大ネタをかける菊丸。今回は『井戸の茶碗』をトリネタに、侍のネタを3本、用意したそうです。 “艶のある女性の所作”に定評がある菊丸ですが、今回はそのイメージとはちがう新たな芸風をたっぷりと披露します。9月28日(水)に開かれた会見で、本番に向けた意気込みを語りました。

出典: FANY マガジン
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「初心に戻って丁寧に演じようと思います」

菊丸を襲名して8回目、染弥時代から数えると19回目になる独演会のネタ選びについてこう語ります。

「今回は、いままでのイメージにないものをやりたくなって、侍が出てくる噺を集めました」

一席目の『癪の合薬』は20年前から手掛けている演目で、当時は「誰もやっていないネタをやりたい」という思いで持ちネタにしたそうです。いまでは「教えてほしい」という後輩も増え、十数人に稽古をつけてきたといいます。それだけに、自身が高座にかけるのは久しぶりだとか。

「もとはうちの師匠(林家染丸)がやっていて、僕は1回だけ聞いたのですが、それが耳に残っていて。そんなやり慣れた『癪の合薬』を一席目に持ってきました」

出典: FANY マガジン
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なじみのあるネタだからこそ、身が引き締まるとも話します。

「昔からやっているネタほど、こういう大事な会ではより丁寧にやらないと逆に失敗するという、そんな痛い経験がいままでもありました。なので、初心に戻って丁寧に演じようと思います」

チラシのデザインは「めっちゃ恥ずかしい」

二席目は『二番煎じ』、三席目は『井戸の茶碗』を披露する予定の菊丸。侍ネタ三席という、いままでにないネタのセレクトの理由を明かしました。

「どちらかというと、お茶屋噺とか、女性が出てくる噺が自分に合うと思って、いままではそういう噺を中心にやってきましたが、新しい顔を見せていかないとと思いまして。来年で噺家生活も30年になるのですが、もっと先を見据えたとき、40代の最後にまた別の顔を見せて、新しいスタイルを確立させて、50代にそれらを持っていけたらと思っています」

出典: FANY マガジン
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その思いはチラシにも表れていて、かつてない顔のアップのデザインになっています。

「チラシのデザイナーさんも”違う一面を出していきましょう“と言って、顔のどアップに。それはやめてくださいと言ったのですが……(笑)。めっちゃ恥ずかしいですが、新しい顔を見せていきたいという思いは強くあります」

出典: FANY マガジン
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「笑点」大喜利コーナーに登場!

10月23日(日)には大喜利コーナーに出演した『笑点』(日本テレビ系)が放送される予定です。

「『笑点』は(三遊亭)円楽師匠の代役で出演させていただいたのですが、あの中に入れてもらえるのは、タレント性も見てくれているからではないかなと思います。吉本興業の落語家として、なんばグランド花月に出してもらっている本当に数少ない噺家だという自負もありますし、今年4月の『伝説の一日』(吉本興業110周年記念イベント)にピンで出してもらえたことも自分の中ではすごく大きいことでした。今後も、古典落語もしっかりやりつつ、吉本興業のタレントとしての林家菊丸の良さも見せていくという、その両面をバランスよくやれるようになりたいと思います」

「上方落語のファンを増やしたい」とも意気込む菊丸。独演会に向けて準備は万端のようです。

公演概要

『第八回 三代目林家菊丸独演会~今宵はサムライのおはなし~』
日時:11月02日(水) 開場18:00 開演18:30
場所:天満天神繁昌亭
チケット:1階席前売3,000円 2階席前売2,500円

FANYチケットはこちらから。

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