“真のコント王”を決める『キングオブコント2022』(TBS系)が10月8日(土)に開催され、ファイナリスト10組による激戦を勝ち抜いたビスケットブラザーズ(原田泰雅、きん)が優勝しました。大阪を中心に活躍しながら、2019年以来、3年ぶり2回目の決勝進出でつかんだ栄冠。番組終了後の優勝会見に登場した2人は喜びのなか、決勝のネタ選びや賞金の使い道、今後の展望などについて語りました。
衝撃を受けた昨年の決勝
2位コットンの944点に大きく差をつける、歴代最高得点の合計963点で優勝を決めたビスケットブラザーズ。番組終了後の記者会見で、チャンピオンとしての胸中を問われた2人は、こう語りました。
「偉大なる大会で優勝させてもらったので、皆に憧れられる“偉大”なチャンピオンになりたいです。精進します!」(きん)
「僕はすぐに調子に乗ってしまうので、“偉大”は相方にすべて任せます。僕ら、大阪で活動しているのですが、これで大阪が盛り上がればええなと思っています。優勝して思ったのは、僕ら見た目が太っちょなので、これまで劇場にお客さんを呼べていなかった。これで恩返しができると思いました」(原田)
2人は、この日のネタ選びについても言及。1本目の「野犬」ネタは、じつは2020年大会の準決勝で披露したコントで、この年は2本目のネタが弱くて決勝に行けなかったとのこと。しかし、「このネタは世に出したい気持ちがあった」(原田)、「3年前からメディアには出さず、(ここぞのときのために)あたためていたネタです」(きん)とそれぞれ語りました。
今回、優勝を決めた2本目のネタ「ピッタリ」は、昨年の決勝を観たことがきっかけでできたコントだと言います。昨年大会は準々決勝敗退だった2人ですが、決勝当日、ファイナリストたちが披露した“仕掛け”のあるネタの数々に衝撃を受けたという原田は、「1年間、オレらは何をやってたんやろって思いました。2本目のコントは、いろんなことが起きるネタを作ろう、と思ってできたネタです」と明かしました。
神様2人がしゃべっていた
今回の決勝戦で、審査委員長のダウンタウン・松本人志は2人のネタを絶賛。憧れの芸人である松本からの嬉しい言葉に、2人はまだ実感がわかないと言います。
「目が悪くて、審査員席に座る松本さんがあまり見えてなくて……。先ほど挨拶させていただいたときに『松本さんや!』という感じやったんで、録画を見直したときに興奮するかもしれないです」(原田)
一方、大会MCを務めたダウンタウン・浜田雅功からは、優勝を決めてトロフィーを受け取った瞬間にビンタの洗礼が! 原田は「めっちゃ怖くて……。あんな人っているんだって(思った)」と笑わせつつ、「僕らからしたら神様。『伝説の一日』(4月に開催された吉本興業110周年の記念イベント)で、僕らダウンタウンさんの漫才を(舞台の)袖で見させていただいたんですけど、神様2人がしゃべっていた。そんな人に触っていただけた」と大喜び。きんも「僕は、ビンタされた原田の汗を浴びるという……直接的じゃない。僕もしばかれたいです」と話して、会場を笑いに包みました。
賞金は「ビスブラ公園」か「父親のレクサス」か…
2人の同期は、霜降り明星(2018年M-1優勝)、コロコロチキチキペッパーズ(2015年キングオブコント優勝)など賞レースチャンピオンが多数。原田は今回、3年ぶりの決勝進出が決まったあと、霜降り明星・せいやと食事に行き、そこでこんなエールをもらったことを明かしました。
「『お前らすげー』『ファイナリスト2回はエグイで!』と言われたんですが、自分がM-1優勝したの忘れてんのかな? というくらいの声援をくれて……。そのあと、『オレと食事したらチャンピオンになんねん。前にメシ食った後輩が劇場の大会で1位やったもん!』と、よくあるようなことを言われました(笑)」
気になる優勝賞金1000万円の使い道については、原田が、むかし住んでいた実家を更地にしたため、土地が残っていると説明。「僕、公園が好きなので、そこに公園を造りたいです。1000万円で」と言う原田に、思わず「ぜんぶ使うん?」と聞き返すきん。とりあえず、「ビスブラ公園」と命名することに……。
一方のきんは、「家族に恩返しがしたい」と言います。きんの父親が、相方の原田にも「レクサスに乗りたい」と言っていたということで、「レクサスにするか、公園にするか、ルーレットで決めるしかない」と語り、記者を笑わせました。
大阪で活動中の2人ですが、東京進出について聞かれると、いずれは考えているというものの、「もし、めっちゃ有名になっても関西の劇場に呼んでいただけるのなら出たい」ときん。原田は「(大阪で売れるのに)10年かかったんで、いまから東京に出る、というのにビビってますね」と本音をこぼして笑いを起こしていました。