10月15日(土)、16日(日)の2日間にわたり開催中の「京都国際映画祭2022」。よしもと祇園花月、ヒューリックホール京都など、各会場では映画の上映やアートイベントなど、さまざまな催しが行われています。15日、よしもと祇園花月では「島ぜんぶでおーきな祭連携企画」として、2022年4月の第14回沖縄国際映画祭に出展された作品を上映。「紫 MURASAKI〜伝説のロックスピリッツ〜」では、メンバーであるジョージ紫、野田孝則監督が舞台挨拶を行いました。
バンドリーダーがステージに来ない!?
MCのガレッジセール(川田、ゴリ)がステージに登場。アメリカ統治下時代に生まれた紫の音楽が、日本中のミュージシャンに影響を与えたってことがかっこいいと2人。そしてジョージ紫と野田孝則監督を呼び込んだところ、なぜか野田監督だけがステージに。「ジョージさんは多分すぐにいらっしゃると思う」ということで、舞台挨拶がスタートします。元々、ロック小僧で、中学生のころに紫を聞いていたという野田監督。当時は映像もなく、写真も外国のバンドのようでまさにレジェンドだったとのこと。今回の映画については「沖縄のプロデューサーから指名してもらった」とのことで、そのときは「自分でいいのかという思いだった」と振り返りました。 撮影時に苦労したことについては、「(メンバーが)言うことを聞かないこと」と笑わせると、ガレッジの2人も「今(ジョージが)いないですもんね! 」と同意。野田監督は撮影期間が1年くらいかかり、その間に「メンバーの間に何かなければいいなと思っていた」と笑わせます。
と、ここで遅れてジョージ紫が登場。改めての紹介に拍手が起こりますが、ゴリからは「何してたんですか! 」と当然のツッコミが。ジョージは、映画を見た感想として「紫をかっこよく表現できている。すごくいい映画ができたと喜んでます」と話すと、「どうですか皆さん? 」と問いかけ。会場からは拍手が起こります。そして当時を振り返り、実力のないバンドが演奏するといろんなものが飛んできていたが、紫は一度もそんなことがなかったと話し、クラシックとロックと琉球音楽を融合させようと今も続けていると力を込めました。
70歳を超えてなおも進化し続ける伝説のバンド
野田監督は紫について、「70歳オーバーなのにもっとうまくなりたい、もっといい曲を書きたい、ワールドツアーをやりたい、と前を向いているのがすばらしい。そして魂で演奏し、歌っているというのが骨太なサウンドが続いている秘訣では」と語りました。最年少メンバーのクリスについては、「彼がいないと(この映画を)撮れなかった」とその手腕を称賛。ジョージも「やさしさ、思いやりを持っている、さらに音楽の知識も豊富でなんでもできる。僕の右腕として紫をささえていく存在」と絶賛していました。
さらにヨーロッパでのツアーやミニアルバムのリリースなど、今後の精力的な活動についても言及。メンバーからのメッセージVTRのあと、ジョージは改めて、「この映画で紫を知らない人に広げてほしい」とアピール。野田監督も、年明けから各地での上映が決まり始めていることを明かし、「よろしくお願いします」と力を込めました。