お笑いコンビ・マヂカルラブリー(野田クリスタル、村上)が10月10日(日)、都内で開かれたトイザらス主催のコンテスト『トイザらス ドリームおもちゃクリエイター』の最終選考会・表彰式に特別審査員として登場しました。2人は、子どもたちが提案する“夢のおもちゃ”のアイデアに舌を巻きながら、話題は優勝を逃したキングオブコントにも及び……。
じつは子ども好きの2人
『トイザらス ドリームおもちゃクリエイター』は、トイザらス日本上陸30周年記念の一環として、子どもたちが考える「夢のおもちゃのアイデア」を募集したコンテストです。小学生までの子どもが対象で、7月22日(木)~8月22日(日)の応募期間に小学生の部2,031作品、未就学児の部1,248作品の計3,279作品が集まりました。
この日は、それら作品のなかから1次の書類選考と2次の動画審査を勝ち抜いた小学生の部のファイナリスト10人が参加。じつは子ども好きだという野田と村上は、子どもたちのプレゼンに目を細めながらも、いつにない真剣な表情で審査していました。
子どもの発想力に圧倒される村上
最終選考会では、ファイナリストの子どもたちがオンラインで自分のアイデアを1人ずつプレゼンしていきます。1分半という短い時間で、いかに自分のおもちゃの魅力を説明できるかがポイントとなりました。
子どもたちの遊び心満載のアイデアと一生懸命なプレゼンに、野田は「なんでしょう。なんか泣いてしまいそうになるんですが。みなさん、いま同じ感情ですか……?」と、まるで“父親”のような表情。村上やまわりの審査員たちもうなずきます。
10人全員のプレゼンが終わったところで、「全員が天才でした」と改めて感心した様子の野田。
「僕も小さいころに、こんなおもちゃがあればいいなと思ってましたけど、そのなかでデジタルの発想がなかったと思うんですよね。でも、いま出てきたものの8~9割がデジタルを使ったものだったんで、ああ、時代が変わったんだなとつくづく思いました」
一方の村上も、子どもたちの発想豊かなアイデアに触れて、しみじみと語りました。
「さっき僕らも、夢のおもちゃを考えてくださいと言われて考えたんですけど、いまの小学生のプレゼンを見ていると、ああ、もう(頭が)固まっちゃってるんだな、と。(お笑い芸人は)自由に発想をしている側の職業だと思うんですけど、やっぱり子どもの自由な発想力というのは失われているんだなというのを感じて、ちょっと切なくなりました」
野田がエール「大事なのは熱量」
厳正な審査の結果、グランプリは井上陽喜くんの「母ちゃんいかりバロメーター測程器」に決定! お母さんの頭にはめると、どれくらい怒っているかがわかるというユニークなアイデアのおもちゃです。
村上は「子どもとして本当にほしいモノ」だと、その発想力を賞賛。野田も「きっと最終的には、子どもじゃなくて旦那さんが使うことになるんだろうなと思いました」と、意外な“使い道”のあるアイデアを評価していました。
最後に野田は、改めて子どもたちにこう語りかけました。
「いちばん大事なのは熱量、熱意。『知識不足』だの『そんなの実現できるか』だの、大人たちからたくさん言われると思うんですけど、それは“ばい菌”だと思ってください。こんなゲームあったらいいな、こんなおもちゃあったらいいな、という妄想を止めないでほしいですね」
「バチボコわからせます! 」
イベント後の囲み取材で、マヂカルラブリーの2人が改めて語りました。
――今回、審査してみてどうでしたか。
村上 やっぱり、「どこの基準で?」というのがありました。僕らは大人になっちゃってて、「作れるのか」とか、「本当におもちゃとして世に出せるものなのか」とか、そういう邪念みたいなものが入って来ちゃって。なんとか、そこを抑えて子どもならではの自由な発想を評価しようと意識しました。難しかったです。
野田 どう判断するかで、その子の努力などを潰してしまいますので、それが心苦しかったです。本当に実現に向けて取り組んでいた子は、絶対にそっちも大事なんで。今回はグランプリに選ばれなかったけども、「いや、合っているよ」と言いたいですね。
――最近、グランプリをあげたいと思った人はいますか?
野田 最近、キングオブコント(10月2日)があったんで、(準優勝した人力舎所属の)ザ・マミィですかね。吉本芸人を6、7組ぶち倒してますんで、「吉本を倒したで賞」をあげたいですね。
――今回のキングオブコントで、野田さんはM-1、R-1に続く「3冠」を逃したわけですが、いまどのように受け止めていますか。
野田 歴代のキングオブコントでも、今回は相当レベルが高かったとまわりが言ってくれて、そのなかに混ざっていたことが、まず嬉しいは嬉しいですね。でも、僕はあの出場者のなかでいちばん芸歴が長かったんで、いまも悔しいです。ずっと来年まで悔しいと思います。だから、この悔しさをなくすには、また来年も出てバチボコわからせないとダメですね。バチボコわからせます!