オズワルド伊藤に「ここ数年でいちばん気持ち悪い」と言わしめたビジュアル!? 福岡よしもとの“年の差コンビ”太宰

福岡よしもと(吉本興業福岡支社)から新たなスターを生み出すために選抜された芸歴9年以下の若手芸人8組によるユニット「福岡ネクストエイト」。今回は、そのなかから芸歴3年目の年の差コンビ、太宰(てつ、あやむ)をピックアップ! 21歳のてつと、28歳のあやむがコンビ結成に至った経緯とは!? 福岡でお笑いをやる覚悟や、2月26日(日)に開催される単独ライブについても聞きました。

出典: FANY マガジン
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手ごたえはなかったけど楽しかった舞台

――あやむさんは芸歴3年目で現在28歳ですが、お笑いの世界に飛び込んだきっかけは?

あやむ 実は、結婚を考えていた彼女に突然、フラれてしまいまして……。「人生って、何があるかわからない」と感じたときに、せっかくなら前から興味があったお笑いの世界に飛び込んでみよう、と思いました。

――それまでは何の仕事をしていたんですか?

あやむ プログラミングや事務職など、やりたい職業を何社かチャレンジしたんですけど、まったく続かなかったんですよ。入社しては3日くらいで辞める、っていうのを5社ほど繰り返して、「何をするにも向いてないな」というのがありまして。

――それで、お笑いの世界へ飛び込んだ、と。

あやむ といっても、ごくふつうのお笑いファンだったんです。東京03さんが好きで、公演で福岡や僕の故郷の長崎に来たときは観に行く、みたいな。でも、お笑いの世界に入って親は喜んでいますよ。どの仕事も1カ月も続かなかった息子が、芸人になってもうすぐ4年目になりますから。

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てつ 親が甘くなってる(笑)。ふつう親は「頼むから芸人はやめてくれ」って言いそうだけどな。

あやむ 会社に勤めては辞めて……を繰り返したことが、結果、いい伏線になっていたと思います(笑)。

――てつさんが、芸人さんを志したきっかけは?

てつ 高校2年生のとき、3年生の先輩と文化祭で漫才をしたんですよ。それがめっちゃウケて、そのときの爽快感が忘れられずに、そのころから「芸人になりたい」と思うようになりました。で、3年生の文化祭でも漫才をやったんですけど、これがものすごくスベってしまいまして。「これはいったん、芸人になるのはやめよう」と思ったんですけど、時すでに遅しで……。勉強をまったくしていなかったので、高校卒業後にNSC(吉本総合芸能学院)福岡校に入学しました。

――文化祭で漫才をするくらいなら、影響を受けた芸人さんはいたんですか?

てつ はんにゃ.さんです。小学生のころ、『ピラメキーノ』(テレビ東京系)を見ていて初めて芸人さんという存在を認識したんですけど、そのときに、はんにゃ.さんを見て「面白いしカッコいい!」と憧れました。いまでも頭の片隅にあのころのはんにゃさんの姿を思い浮かべます。

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――そんな2人がNSCで出会うわけですが、当時のお互いの印象は?

てつ かなりファニーフェイスだな、と。僕が20年間生きてきた歴史のなかで、もしかしたら、いちばんファニーフェイスだったかもしれません。

あやむ 印象、外見しかないやん……。僕は、てつのことは多才だと感じていましたよ。組むコンビによってぜんぜん雰囲気が違うというか、器用だなと思っていました。それに、僕がNSCに入ったのはすでに20代半ばで、てつはまだ18歳だったので、「なんか若いな!」って、かわいかったです。同期だけどかわいらしい後輩というか、年下感が強かったですね。

――最終的にコンビ結成に至った経緯を教えてください。

あやむ NSCではお互い別のコンビを組んでいたから、在学中はそんなたくさん会話することもなかったです。ご飯は何回か一緒に行ったかな? でも、卒業後にそれぞれコンビを解消しまして、卒業した年のゴールデンウィークに「NSC(福岡)3期生お披露目公演」をやることになったんです。僕はピンでは出たくなかったので「誰かいないかな?」と同期を探したら、てつが1人だっていうので僕から誘いました。最初は即席ユニットだったんですけど、その後、6月ごろに「正式に組もう」と誘いました。

てつ その「お披露目公演」のあとに、僕がバイクで事故ってしまって2カ月くらい入院したんですけど、そのときにあやむくんから「一緒に組もう」と電話がかかってきたのを覚えています。

――2人は年齢が7歳差ですが、年の差は気にならなかった?

てつ 「別にいっか」みたいな感じでした。本当、兄貴だなって。

あやむ ぜんぜん中身がないやん……。

――コンビを組もうと思ったのは、お披露目公演で手応えがあったからですか

てつ 手応えというほどはウケなかったんですけど……。なんか楽しかったよね。

あやむ うん。なんか、確かに楽しかった。思い出すと、すごくいいなって思えた。

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見た目は最大の武器!?

――あやむさんから見て、てつさんはどんな人ですか。

あやむ サブカル的なことだったり、自分の興味があることはかなりしっかり本を読んで勉強するので、知っている言葉の数は僕より多いです。ただ、そのこだわりが偏っていて、みんながきっと見ているような王道の作品はことごとく知らないんですよ。たとえばジブリとか、ディズニーとか。

てつ いや、ぜんぜん見てるし、知らないことないんですけど、記憶に残っているのが少ないのかもしれないです。でも、なんかみんなが知っていることより、知らないことを知っていたほうがおもしろいかな? と思うのは、ちょっとあるかもしれません。

あやむ あれやんな、“みんなが知ってることは、みんなから聞けばいいや”精神。

てつ そう(笑)。そっちのほうが、話が広がって楽しめるかなと思って。

――では、てつさんから見たあやむさんは?

てつ パッションが人一倍強いというか、情熱的ですね。バトルライブのときでも、僕はけっこうふざけちゃうんだけど、あやむくんは「戦って勝ちたい!」という姿を見せてくれるんで、僕も「頑張らんと!」って思えます。20代後半でここまで情熱的な男って珍しいと思いますよ。なんか、いまも大人になりきれていないというか、動物的なところがカッコいいです。

あやむ 28年間、ストレスを受けることもなく育ってきているんで、若い心を保つことができたのもよかったです。

出典: FANY マガジン
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てつ あとは、顔がデカいです。あと、へんてこりんな体型をしています。

あやむ また見た目のことを……。

てつ これは大きな問題で、ネタのときに目を合わせるとあまりの顔のデカさにネタが飛びそうになることがあるんです。これは由々しき事態だと思っていて……。

あやむ そろそろ慣れろや!

てつ こないだ、コーナーライブでオズワルドの伊藤(俊介)さんに、「ここ数年見たなかで、おまえ(あやむ)はいちばん気持ち悪い」と言っていただけました。太宰は、気持ち悪さではダントツじゃないかな。

――それは強みですか!?

てつ そうなんです。見てもらったら一発で「何だ、コイツらは?」と覚えてもらえるのは、強い武器じゃないかと思っています。

福岡だから新しいお笑いが生まれる予感

――福岡よしもとでは昨年から「ネクストエイト」が始動しましたが、メンバーに入って心境の変化はありましたか?

あやむ 自分たちは、以前の劇場のバトルリーグで勝ったことがなかったので、選ばれたときは驚きのほうが大きかったです。

てつ 確かに、いまでもずっとビックリしてます。

出典: FANY マガジン
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あやむ うん。ずっとビックリしてる。感覚的には「ネクスト7+1」やと思っているので、本当にがんばらないと、っていう気持ちです。

――福岡よしもとから次世代のお笑いを発信していく立場として、考え方は変わりましたか?

あやむ 福岡でお笑いをやるっていうのは、ハードルが高いところもあるんですけど、だからこそ新しいものが生まれる予感みたいなものはずっと感じています。たぶん大阪には大阪のお笑いの形があって、東京にも東京の形があると思うんですけど、福岡のお笑いの形は、僕は博多華丸・大吉さんから続くものだと思っていて、それをどう昇華させるのか、という新しい笑いに触れられる場所じゃないかと思います。新しいものを開拓していくおもしろさ、そのワクワクみたいなのが福岡にはある気がします。

てつ お客さんも一緒になって、いまから作り上げていく雰囲気はムンムンにしていますね。

――2月23日(木・祝)には、よしもと福岡 大和証券/CONNECT劇場で、「福岡ネクストエイト」が参戦する「神保町×福岡 東西グランプリ〜Under-9〜」が開催されます。

あやむ 以前も出演させてもらったんですが、結果がふるわなかったので、今回はそのリベンジの気持ちも込めて、絶対にひとつでも高い順位……というか、優勝狙ってがんばっていこうと。本当にそれに向けて、いまネタもしっかり調整しています。

てつ このイベントは順位が出るので、いい順位に食い込んで劇場でデカい顔したいです。相方はずっとデカい顔しているんですけど。

あやむ 物理的な意味でね……。

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――続いてその3日後の2月26日(日)には、単独ライブ「モラトリアム~あの日から何も変わってない僕らは、未だに青春の輝きを追いかけて、今も夢を見続けているんだ。~」が開催されますね。

あやむ はい。新ネタをたくさん下ろしたいなと思っています。それに、僕らはふだん漫才なんですけど、コントも2本くらいは入れたいなと思っていまして。いつもは見られないような我々を見てもらいたいです。あと、単独ライブのタイトルにある「モラトリアム」がどう伏線回収されていくのかも注目してもらいたいです。

――ライブのタイトルが意味深ですね。

てつ もう、見に来ていただけたらわかります。

あやむ 言えよ(笑)。

てつ 「モラトリアム」という言葉の意味がわからなくても、僕らの単独を見に来てもらえたらわかる、と思わせるようなライブにしたいです。

公演概要

「神保町×福岡 東西グランプリ~Under-9~」
日時:2月23日(木・祝) 開場18:30 開演18:45 終演20:15
会場:よしもと福岡 大和証券/CONNECT劇場
出演:トット(MC)/素敵じゃないか/軟水/プール/ナイチンゲールダンス/カーネギー/とらんじっと/ザ・ローリングモンキー/中村圭太/インクルージョン/出目金/太宰/パスタとパスタ
チケット:前売1,300円 当日1,500円 配信1,000円

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太宰単独ライブ「モラトリアム~あの日から何も変わってない僕らは、未だに青春の輝きを追いかけて、今も夢を見続けているんだ。~」
日時:2月26日(日) 開場18:15 開演18:30 終演19:30
会場:よしもと福岡 大和証券/CONNECT劇場
チケット:前売1,300円 当日1,800円 配信1,000円

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FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。

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