3時のヒロイン福田が“古巣”つぼみ大革命と語る「アイドル時代」と「コントの原点」

アイドルグループ・つぼみ大革命が約1年ぶりのツアーとなる『つぼみ大革命東西ツアー~最強つぼみDX~』を東京と大阪で開催します。ツアーをプロデュースするのは、初期メンバーだった3時のヒロイン・福田麻貴。今回は、その福田に加え、現役メンバーの杉山優華、吉岡久美子、しよりの3人に、その歴史を紐解きながら“つぼみ愛”をたっぷり語ってもらました!

出典: FANY マガジン

つぼみ大革命は、杉山、吉岡、しより、松下千紘、樋口みどりこ、恵梨華、水森依音、糸原沙也加、岡本りんからなる9人組のアイドルグループ。大阪で結成され、アイドルながらコントも披露する吉本所属の“新感覚コミックアイドル”として、アイドルファンのみならずお笑いファンをも巻き込んで人気急上昇中です。

一方、3時のヒロインとしてテレビや劇場で活躍する福田ですが、じつは、つぼみの元メンバー。現在でも、彼女たちのライブ構成やコントの脚本を手がけており、“古巣”のつぼみ大革命とかかわり続けています。福田と杉山は同期、吉岡としよりは1期下と、苦楽をともにした4人にライブのことはもちろん、知っているようで知らない関係性を聞きました。

今回は“面白い”に振り切ったライブ

――東西ツアーが始まります。世の中はまだコロナ禍から抜け出せずにいますが、グループとしても飛躍のために重要なライブになりそうですね。

杉山 そうですね。東京で私たちのワンマンライブをやるのは、約1年3カ月ぶりなんですよ。東京の方に会えるのがめちゃめちゃ久しぶりなので、元気を与えられるように頑張りたいですね。

――やはりお客さんの目の前でパフォーマンスするのは気持ちの入り方も違うものですか?

しより (配信用の)カメラの前でも“いろんな人が見てくれている”って想像してやるんですけど、目の前にいるのといないのとではやっぱり違って。(感染予防対策上)声が出せなくても、サイリウムで一体感を出してくれる方もいて、すごく気持ちが伝わってくるので、それをまた感じられるんだと思うと嬉しいです。

吉岡 シンプルにお客さんに会いたいです。声は出せないと思うんですけど、直接、顔を合わせるって大事なことなので、ここからパフォーマンス力を上げて練習を頑張りたいです。

出典: FANY マガジン

――福田さんは、今回もステージをプロデュースする立場です。すでに構成は考えているんですか?

福田 とにかく“面白い”に振り切ったライブにしようかなって思っています。いままで私が書いてきたつぼみのライブ構成やテーマって、“熱く”とか“売れる”とか、ちょっとずつテンプレ化してきていた部分もあったんですけど、今回はそういうのじゃなくて、ただただ楽しいと思います。

吉岡 (福田)麻貴さんにプロデュースしてもらうのが前回のツアー以来なので、1年ぶりになるんですよ。メンバーみんなで「早くコントしたいなぁ!」って話しています。

――こうして演じる側が前向きだと、提供する側も筆が乗るんじゃないですか。

福田 そうですね。いっつも修学旅行みたいなテンションで練習しているんで(笑)。

杉山 文化祭とかじゃなくて、修学旅行なんや(笑)。めっちゃ楽しんでるやん。

福田 自分たち(3時のヒロイン)のネタを書くときって、仕事のためだったり、賞レースで勝つためだったり、いらん感情が乗っかって息が詰まりそうになるときもあるんですけど、つぼみはただシンプルにお笑いを楽しむ場というか。

杉山 ちょっと待って。つぼみって“お笑いの場”やったん(笑)?

福田 (笑)。“こう演じてほしい”というよりは、楽しくみんなで稽古して、ウケたらいいなっていう気持ちで書いています。

出典: FANY マガジン

初対面のお互いの印象は?

――福田さんは、いまのつぼみ大革命を見てどんなところに魅力を感じていますか?

福田 ここまでメンバー同士が仲いいのも珍しいと思います。プライベートでもみんなで遊んでいるし、仕事もずっと一緒で、団結力もある。(ステージで)コーナーをやるにしても連係プレイで絶対面白くなる。10年やっているからこその魅力が、どんどん出てきていると思います。

――客観的に見てくれる福田さんみたいな人がいると、チームの方向性も決まりやすいのでは?

杉山 福田が……。

福田 あ、ちょっと呼び捨てやめてもらっていい?(笑)

杉山 福田さんが(笑)。

福田 同期で親友なので安心してください。

杉山 つぼみ大革命をめっちゃ信頼してくれているんで。

福田 会社じゃないんで、“麻貴ちゃん”でええで。

しより いつも……。

杉山 (自分の話す順番が)終わってもうたがな。

(一同爆笑)

出典: FANY マガジン

吉岡 (笑)。引っ張ってくれる存在ですし、麻貴さんが私たちのライブ見て、「コーナー面白かった」って言ってくれると自信になります。私たちはダメ出しをもらおうと思って聞くんですけど、ポジティブなことばかり言ってくれる。そういう存在もいないですし、嬉しいですね。

しより プロとしての見る目も持っていらっしゃるんですけど、純粋にファンとして楽しんでくださっていて、2つの目線を持っていてすごいなって思います。

――皆さんは、NSC(吉本総合芸能学院)女性タレントコース出身。初めて会ったときのお互いの印象を教えてください。

福田 (杉山)優華ちゃんとは同期やったんですけど、私が大学生の時、高校生やったんで、すごい“若い子やったな”っていう印象です。

杉山 めっちゃ薄いやん……。

福田 (笑)。

――福田さんと杉山さんは、ほかのメンバー数人とともに現在もルームシェア中。特におふたりは親友なんですよね。

福田 そうですね。NSCのときから親友状態で、話も合うし、趣味も合うし、一緒にいて楽しいし。ツッコミ上手いんで、優華ちゃんの横だったらずっとボケられる。

杉山 高校2年生で女性タレントコースに通っていたんですけど、それまでボケとかツッコミっていう概念がなく育ってきていたんで、「優華ちゃんってツッコミ?」って聞かれて、“ツッコミってなに!?”って。(福田が)発見してくれたんですよ。そこから、麻貴ちゃんが書くコントのツッコミに選んでもらったりして。

福田 旅行していても、ずっとツッコんでくれる人なんで。

杉山 いや、(福田が)ずっとボケている人やから!

――後輩の吉岡さんとしよりさんについては?

福田 ヤンキーが入って来たなっていう(笑)。若いのにしっかりしている印象はありました。

――いまでもその印象は変わらない?

福田 もう若くはないんですけど(笑)、めっちゃ人懐っこいので家族以上というか、ストレス溜まったときは、2人にハグしたら和らぐ。妹なのかお姉ちゃんなのかわからない、家族みたいな存在です。

――では、福田さんに対してはどんな印象でしたか?

吉岡 麻貴さんは初めて見た時から仕上がっていました。ダンス、トーク、演技、なにをしてもお手本のような存在で目立っていたので憧れでしたね。でも、休憩になったら赤ちゃんになって、麻貴さんからひざまくらしてくるみたいな(笑)。

しより 麻貴さんは何でもできる方なんですけど、自分からそれを出さない。言われてからやる、みたいな。演目を決めるダンスオーディションがあったときに、(福田が)足をケガしていてみんな心配してたんですけど、いざオーディションになったら、めちゃくちゃ踊っていて、“踊れるやん!”って。

出典: FANY マガジン

福田 カッコいいー!

杉山 (笑)。在学中も、麻貴ちゃんだけスタッフさんの会議に呼ばれて、つぼみのプロデュース業で入ってくれたりしていたんですけど、麻貴ちゃんって表では見せへん顔があって、勘違いされやすいんですよね。完璧に見られるけど、それこそ“赤ちゃん”というか。いっとき、いろいろ追い詰められて、夜ゴハンに何を食べたらええか決められなくて、泣き出したこともあったよな(笑)。そういう人なんで、世間にも強い部分だけじゃなくて、弱い部分もバレたらええのになって思います。

脱退した福田にかかってきた1本の電話

――そもそも、福田さんがコントを書くようになったきっかけは?

福田 つぼみに所属していたとき、ライブのなかで歌・ダンス・お芝居・お笑いをしていたんですけど、スタッフさんが少なくてコントを書く人がいない状況だったんで、自分らで書いてたんですよ。最初は3チームに分かれていたんですけど、徐々に全員でやるようになって、最初は10分くらいだったのが、徐々に増えて20人弱の30分コントを私が書いて……みたいなことがあって。

私は、(2014年に)つぼみを卒業してすぐに東京に行ったので、その後、制作にかかわることがなく、ライブを観に行くくらいだったんですけど、ある日、くーちゃん(吉岡)から連絡があって。ちょうど、3カ月連続ライブをするときだったよな(2015年)。私が抜けたときって、当時の主要メンバーとされていた人がごっそり抜けたんですよ。そういうのもあって、客足が遠のいちゃったときで。

出典: FANY マガジン

吉岡  (福田たちが抜けたことで)つぼみの人数が少なくなって、年齢層も若くなったから、逆にちゃんと衣装を作って“アイドルになろう”って活動を始めたんですけど、いざやってみると、“あれ? これがつぼみやっけ?”って、ぜんぜん楽しくなくて……。つぼみのライブってこうじゃないと思っていたし、お客さんも減ってくるから、すっごい苦痛だったんですよ。

私は、お客さんを笑顔にする楽しいライブをしたいのに、苦しくて……。たまらなくなって、麻貴さんに電話しました。ほんまに半泣きくらいで、「助けてください」って。別に「コント書いてください」って頼もうとしたわけではなくて、「いまこういう現状で厳しくて、助けてほしいんです」って言うたら、「じゃあ、私やるわ」って。

――当時、グループ内の危機感は感じていたんですか?

杉山  めちゃめちゃ感じていました。ただ同期としては、麻貴ちゃんが本腰入れて芸人するということで東京へ行ったので、邪魔したくないという思いがあったんですよ。いまとなっては、吉岡が頼ってくれてよかったと思っています。

しより 私はどこに頼ったらいいかすらわからなくて、滞っていた状態だったので、麻貴さんに救われた感じですね。

出典: FANY マガジン

――福田さんは、つぼみ大革命にかかわることに関して、躊躇なく決めたんですか?

福田 芸人になりたくて辞めたんですけど、つぼみとして売れる目標が達成できていないまま卒業するのはイヤだったんですよ。だから、自分がかかわれるならめっちゃ嬉しいし、自分も売れたいし、つぼみも売れさせる気持ちで頑張れました。

コントをやるのがめちゃめちゃ楽しみ!

――福田さんが思う、つぼみ大革命のターニングポイントを教えてください。

福田 最初で言うと、2015年にやった大阪・ZAZA HOUSEでの3カ月連続ライブですね。どんどんハードルを上げていって、最終的に大阪・なんばグランド花月(NGK)での単独公演を実現させるっていうイベントだったんですけど、いまのつぼみにとっては小さいZAZA HOUSEの劇場も、当時は埋められないような状況で……。(2016年末に)初めてNGKに立てたときは嬉しかったですね。私もそのライブに携わっているんですけど、そのあと、Zepp Namba、大阪城野外音楽堂って、デカい目標を乗り越えていったときは、熱い気持ちもライブとリンクして一体となったというか。青春すぎたなって(笑)。

――つぼみ大革命に今後、期待することは?

福田 数年前まで、“何年のときに辞めるか辞めへんか決める”みたいな感じやったんですけど、最近は“いつまでもやる”って聞いてめっちゃ嬉しかったんですよ!

杉山 恥ずかしっ。いつまでもやるって……(笑)。

出典: FANY マガジン

福田 年齢を重ねると魅力の出方も変わってくるじゃないですか。20代前半にやっていたことと同じことをやり続ける必要はないと思うので、新しい部分を出したり、ガラッと変えてみたり、遊びを入れてほしいなって思います。

――では、つぼみの皆さんが、3時のヒロインに期待することは?

杉山 まずは健康。

福田 オカンやないか。

杉山  (笑)。売れ続けてほしいとかそんなんじゃなくて、健康でいてほしい。朝の情報番組に出るときって、夜中の1時に帰ってきて朝5時に出ることもあるので、睡眠時間も取ってないんですよ。体を壊さずいてくれたらそれでいいです。

吉岡 3時のヒロインさんの単独ライブにつぼみ大革命が出たことがあって。お芝居とかダンスも一緒にやったんですけど、すごい楽しかったので、また3時のヒロインさんとつぼみでパフォーマンスしたいですね。

しより いまや3時のヒロインさんがテレビに出ているのは当たり前で、3人が並ぶと画面が映えるんですよ。見ているだけでハッピーになるので、これからも無理せず、デカい仕事をやっていただけたらいいなって思います。

――最後にツアーの意気込みをお願いします。

杉山 みなさん(コロナ禍の影響による)自粛期間もあって、しょんぼりしていると思うので、つぼみ大革命が元気を与えられるように、9人プラス福田で仕上げていきたいと思います。

吉岡 みんなと会えるのも楽しみやし、麻貴さんが書いたコントをやれるのがめちゃくちゃ楽しみなので、それを見てもらって、みんなを笑わせたいです。マスクはしていると思うんですけど、絶対に“久しぶりに笑った。明日から頑張れそう”って思ってもらえるステージにします。ぜひ来てください!

出典: FANY マガジン

しより 大阪も東京も初めて立つ会場なので、すごく楽しみです。私たちと麻貴さんで面白いライブにするので、フラストレーション溜まっている人はぜひ来ていただきたいです。

福田 コロナ禍もあって、配信で観るのが当たり前になっちゃっているんですけど、生はもらえるパワーが違うし、充満しているエネルギーがぜんぜん違うので、できるだけ生で観てほしい気持ちが強いです。パワーをもらいに来てください!

公演概要

『つぼみ大革命東西ツアー~最強つぼみDX~』
【東京公演】
日時:4月29日(木・祝) 開場17:00/開演18:00
会場:品川インターシティーホール

【大阪公演】
日時:5月15日(土) 開場17:00/開演18:00
会場:なんばHatch

公式サイトはこちらから。

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