大みそかから新年を迎えた1月1日に放送された『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の正月恒例企画『おもしろ荘』。過去にも多くの芸人が羽ばたき、若手芸人の登竜門となっているこの番組に、大阪・よしもと漫才劇場で活躍するエルフ(荒川、はる)が出演しました。SNSで「ギャル動画」がバズっている荒川は、年末に開かれた、Instagramの新機能「リール」で面白さを競う『よしもとリール王決定戦』で優勝。“ギャル漫才”で勢いに乗る彼女たちに独占インタビューしました!
荒川またやらかしてるやん!
――まずは収録を振り返ってどうでしたか?
荒川 「芸能人に会える!」っていう感じで、楽しく収録をさせてもらいました。ただ、最初は緊張で頭が真っ白になっていたので、自分のめちゃくちゃ良い部分と、めちゃくちゃ悪い部分が出ていると思います(笑)。私のことを知っていただけている方には、“荒川またやらかしてるやん!”って思っていただけたらなって。
はる 毎年、見させてもらっている番組で、出ることが決まったときは、“よっしゃ!”って嬉しい気持ちがあったんですけど、収録日が近づくにつれて緊張してきて……。いざ本番ってなったら、見たことあるセット、聞いたことのある曲(出ばやし)で。
荒川 ほんまにそう!
はる テレビで見たことのある人たちが目の前にいて、“いま自分がここにおるんかな”って心が熱くなった、というのが本音かもしれないです。
荒川 (登場する)扉に貼る紙に手書きで自己紹介を書くじゃないですか。あれに、ハートとかいっぱい描きたいなってずっと思っていて。リハーサルの合間に書く感じで、ガッツリ時間とれないのは分かっていたんですけど、夢やったんでハートはいっぱい描かせてもらいました。
――MCのナインティナイン(岡村隆史、矢部浩之)さんとは初共演ですか?
荒川 大阪・なんばグランド花月(NGK)のイベントで『ナインティナインと99人の濃~い大阪芸人』に少し出させてもらったことはあったんですけど、がっつりネタをやることはなかったです。
――番組のなかの出演者たちとのやりとりで印象的だったことを教えてください。
はる 岡村さんとゲストの有吉(弘行)さんから「NGKの師匠クラスのツッコミするやん!」って言われたときに、嬉しい反面、グッと緊張してしまいました。
荒川 ナイナイさん、有吉さん、(ゲストの)志尊淳さん、浜辺美波さんとか、たくさんいらっしゃって緊張したんですけど、ネタが終わってしゃべっているとき、出川(哲朗)さんがずっとニコニコして笑ってくださっていたんですよ。その優しさが忘れられないです。もちろん、ほかの皆さんも暖かく受け入れてくれて、“そりゃ、日本中から愛される方々やわ”って思いました。
――今回、同じ吉本から多くの芸人が出演していました。
はる オフローズは大阪NSC(吉本総合芸能学院)の同期なんですけど、すぐに東京に行っちゃったので、いま『おもしろ荘』で一緒に仕事ができるというのは、(デビュー前の)5年前だと想像できなかったなって思いました。
荒川 最終オーディションでも、1年先輩の戦士さんがおるだけで心強かったというか。(よしもと漫才劇場の若手が出演している)『Kakeru翔LIVE』で一緒に出ている方々なので嬉しかったです。
スタートは「一旦やってみようか」
――番組で初めて2人のことを知った人もいるかと思います。コンビ結成のいきさつを教えてください。
はる NSCで相方探しの会を授業でやってくださったんですけど、合コンみたいな形で輪になってしゃべっていったときに、荒川とは同い年で、見た目も派手やし、明るい感じやったんで、私が声をかけました。本当に、一旦やってみようか、くらいのスタートでした。
荒川 私はピンでやろうかなって思っていたくらいなんですよ。コンビ組むんだったら女性やなって考えていて、(はるは)自分と同い年やし、(雰囲気も)違う感じやし、嫌やなと思ったらすぐやめようと思っていたくらいで。
――それがいまに続いているんですね。ネタづくりは荒川さんが担当しているそうですが、どうまとめているんですか?
荒川 私も教えてほしいです(笑)。おもしろそうだなって思ったものをやってみる感じですね。これ面白いぞって思っても、ぜんぜんアカンときもあります。
はる (ネタが出来上がって)自分なりにツッコミを変えることはありますけど、基本は「こういうツッコミをしてほしい」っていうのがあるので、それに沿ってやっています。
――コンビを結成して5年目。これまでターニングポイントになった出来事を教えてください。
はる どうしても「ギャル」の荒川のほうに目が行きがちなんですけど、その中でも大阪の先輩が「はる、オモロイもんな」ってさらっと言ってくれる一言が刺さったりとか、ファンの方に「エルフの漫才好きです」って声をいただいたりすると頑張れるというか。
あと、コロナ禍になって、これまで当たり前のようにやってきた漫才が「普通じゃないんや」って思った時に、もともと少ない舞台数を大事にって思っていたところを、もっと大事にしないとっていう気持ちが湧きました。
荒川 先輩の存在が大きいかもしれないです。「無理! 絶対向いていない!」って思っちゃうこともあるんですけど、蛙亭の岩倉(美里)さんとかが「荒川は面白いから大丈夫だよ」って声をかけてくださっているのは大きいです。
吉本には先輩がたくさんいらっしゃって、たくさん頑張っている姿を間近で見ているので、「自分はまだまだやな。頑張らなきゃ」って思えるというか。仲良くさせていただいている蛙亭さんが東京進出して、会うためには、自分が東京に行くしかないじゃないですか。その機会が絶対ほしいというか、東京に行ったら会える!っていうのも自分の中で原動力になっています。
「みんなでギャルしよ!」
――世の中で男女の垣根はなくなりつつあるものの、女性芸人はまだまだ少ないです。苦労を感じることはありますか?
荒川 男芸人に勝ってやるっていうプライドはないですかね。ただ、私はみんなに元気になってほしいし、「ギャルって最高!」って思ってほしいし、みんなが「かわいくなりたい」って言っている姿が好きなんですよ。「みんなでかわいいことしよ!」って言えるのは私しかできないことだと思うので、そういう意味では(芸人の活動を)楽しませてもらっていると思います。メイクも好きなので、いつか単独ライブでカラコン(カラーコンタクト)を売りたいですね。
はる それはやめて!
――劇場のお客さんが荒川さんのメイクをマネする、なんてこともありそうですね。
荒川 それは嬉しいです。最近、(流行的に)濃いメイクが減ってきているんで……。たまに「職場でギャルメイクしているんです」とか「めっちゃ盛れました。ありがとうございました」とか言われると、めちゃくちゃ嬉しいなって。
――仲のいい芸人さんを教えてください。
はる 紅しょうがの稲田(美紀)さん、なにわスワンキーズ・仲西(隼平)さん、ちからこぶ・宮北(裕太)さん、あとはからし蓮根・伊織さんは奥さんとも仲良くさせていただいています。皆さんとは、お笑いの話というより、ワイワイガヤガヤする感じなんですけど、悩みがあるときは相談もさせていただく感じです。
荒川 岩倉さん、紅しょうがの熊元プロレスさん、ラニーノーズの山田健人さんは本当にお世話になっています。岩倉さんと熊元さんに飲みに連れていただくのもそうですし、山田さんとは、山田さんが食が細いところが合うので、ランチに連れて行っていただくこともあります。
――最後にコンビとしての目標を教えてください。
はる 『女芸人No.1決定戦 THE W』で優勝したいです。
――2020年大会は準決勝までいきました。
荒川 初めて準決勝に行けたからなのか、(感染防止対策で)ほかの人のネタを見られていないからなのか、(決勝に)いけたんちゃうん?って思ってしまいましたね(笑)。
はる 私も「おっ!」とは思っていたので、悔しかったです。
――では、荒川さんの目標は?
荒川 『THE W』もそうですけど、ギャルが本当に大好きなので、みんなにギャルを好きになってもらいたいなって思います。「みんなでギャルしよ!」って。アゲ~みたいな感じですねー。
はる なんの目標やねん。
荒川 生涯ギャルに捧げたいと思います!
エルフの公式プロフィールはこちらから。