吉本にインターン生がやってきた! 大自然“プロデュース案”がレベル高すぎて「これはすぐやったほうがいい!」

学生を対象にした吉本興業の3DAYインターンシップ「よしもと冒険」が、2月1日(木)〜3日(土)に開催されました。今回は、吉本興業のビジネスの原点・根幹である劇場運営事業と、吉本興業が手掛ける最新のさまざまなオンラインサービス事業を体験する「劇場+FANYコース」を実施。大学生たちは社員と交流しながら、劇場の現場やオンラインサービスの企画・制作体験などをしたあと、最終日の課題として、お笑いコンビ・大自然の具体的なプロデュース案を考えるプレゼンテーションに挑戦しました。

出典: FANY マガジン
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大自然の冠ライブ「植林」を学生がプロデュース

今回、インターンシップに参加したのは、多数の応募者のなかから狭き門をくぐり抜けた精鋭13人(男性7人、女性6人)。

1日目は、オンライン上でチケット販売やライブ配信、ファンクラブやクラウドファンディングの運営などを展開する株式会社FANYの梁弘一社長を始めとした各部署の担当者が、FANYの事業内容について学生たちに説明しました。

吉本では、2021年に各種エンタメサービスを「FANY」ブランドに統合。400万人の会員基盤をベースに、芸人たちが劇場やオンライン上で日々生み出すコンテンツや劇場チケット、ライブ配信、動画サブスク、ファンコミュニティなど、さまざまなエンタメサービスを提供しています。

出典: FANY マガジン
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2日目は劇場事業についてのインターンシップ。東京・渋谷のヨシモト∞ホールで、ホールスタッフによる座談会や劇場スタッフの紹介などを交えながら、その日のお笑いライブを見学。そしてそこで、最終日に行われるワークショップのテーマが発表されました。

そのテーマは、「ヨシモト∞ドームで月1回定例で行われている、大自然(しんちゃん、ロジャー)の企画ライブ『植林』のプロデュース施策を考える」というもの。

∞ホールの西尾彰記支配人としては、看板芸人である「ムゲンダイレギュラー」の1組、大自然による冠ライブ『植林』を、劇場を代表するライブのひとつに成長させたいという思いがあるとのこと。そこで、インターン生たちがプロデューサーとなって「植林」を盛り上げる施策を提案する、というのが今回のテーマです。

出典: FANY マガジン
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3つのチームがアイデア発表!

そして、迎えた最終日のワークショップ。初日に3つのチーム(「おもろかったらなんでもええやん!!」「ミンパキサッチー’s」「ゆうぱもし」)に分かれたインターン生たちがアイデアを出し合い、企画を詰めていきます。

社員たちもインターン生たちをサポートするようにワークショップに参加。質問に答えたり、アドバイスをしたりしながら、ワークショップが円滑に進むようアシストします。黙々と作業をするチームもあれば、活発に議論を繰り広げるチームもあり、ワークショップは和やかな雰囲気で進みました。

出典: FANY マガジン
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いよいよ発表の時間、トップバッターは「ゆうぱもし」です。

プロジェクト名は、ロジャーの言葉から付けたという「咲かそうぜ笑顔プロジェクト」。ライブに来たお客さんたちがアンケートに答えると、アプリで大自然のイメージ(大木)のまわりに花が増えていくというサービスや、クラウドファンディングで∞ホールのロビーにモニターを設置して「植林」の広告を流したり、芸人視点が体験できるようなVRブースを設置したり、という施策です。

すると梁社長から「クラウドファンディングで集めたおカネは何に使うの?」という質問が。主にモニター設置費用に使うとインターン生が答えると、「わざわざモニターを設置するより、ライブ前に劇場のスクリーンでCMを流したほうがお客さんは見てくれるのでは? おカネは映像の制作にあてたほうがいいと思う」というもっともな意見が。

出典: FANY マガジン
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また、大自然の2人からは「自分たちのモニターを設置されたら……緊張する(笑)。でも、アプリは画期的だし、いいアイデアだと思う」(ロジャー)、「お笑いとしてやってたら受け入れてもらえるかもしれないけど、1組だけこんなことしてたら『ずるい』って思う人もいるかも」(しんちゃん)という意見が聞かれました。

大自然の弱点は“SNS”にあり

次に発表したのは「ミンパキサッチー’s」。「デジタル人間化プロジェクト」と名付けられた施策は、これまでの大自然はSNS活用ができていなくてPR不足=大自然の魅力の伝達不足だったと指摘したうえで、「SNS活用」「AR施策」「デジタル寄せ書き『みんなの森』」の三本柱で目的を達成する、というもの。

出典: FANY マガジン
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ライブの内容が伝わるようなショート動画をイベント1カ月以上前に配信することや、ARカードを制作して街に小さいしんちゃんやロジャーを出現させるアイデア、さらにお客さんの感想で木を植える「デジタル寄せ書き」などのプランを聞いたロジャーは「僕はめっちゃいいなと思いました」と語ります。

しんちゃんが「僕らがSNSをもっとがんばらないとっていうことですよね」と言うと、学生は「はい!(SNSの投稿が)全然なくてビックリしました(笑)」と笑顔で答え、会場の笑いを誘っていました。

最後に発表したのは、「おもろかったらなんでもええやん!!」。「無限大の笑顔、植林から咲かそうぜ!」と名付けられたそのプロジェクトは、ファンクラブとオンラインサロンをミックスしたサービス「FANYコミュ」を軸に、既存の∞ファンに「植林」のよさ、大自然のよさを伝えながら最終的に∞ホールを連日大入りの出る箱にする、というもの。

出典: FANY マガジン
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具体的には、2022年に∞ホールを架空の学校に見立てて開催されたイベント「ムゲンダイ学園祭’22」を発展させて、FANYコミュ内で∞ホール全体の無料コミュニティ「ムゲンダイ学園」を立ち上げます。

そのなかでライブ告知動画やライブ後の反省会の動画などを配信することで、既存の∞ファンにライブの魅力を知ってもらったり、「ムゲンダイ芸人★応援団」を立ち上げて、告知動画などにリンクを貼ってSNSで発信するとポイントがもらえ、無限大芸人の企画ライブのチケットに変えられるなどの個々の施策が発表されると、社長は「これはすぐやったほうがいい。連日大入り満員になるんだったら」と企画を絶賛しました。

「いままででもっとも濃密な3日間だった」

審査の結果、「おもろかったらなんでもええやん!!」チームがFANY賞、「ミンパキサッチー’s」が大自然賞を受賞しました。

梁社長は、「(賞をとれなかった)『ゆうぱもし』にもやってみたいなと思ういい案がありましたし、どのチームもレベルが高くて驚きました。きっとここにいる社員たちも驚いてると思います(笑)。皆さんは即戦力になる人材だと思うので、ぜひ吉本興業に来てください」とインターン生たちに呼びかけます。

出典: FANY マガジン
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∞ホールの西尾支配人も「若いうちからデジタルに親しみがある方ならではの、楽しく自由な発想でたくさんのアイデアを出してもらってありがとうございます。さっそく実施に向けて動き出す可能性があるので、わからないことがあったら連絡するかもしれません(笑)」と話し、インターン生たちの笑いを誘っていました。

また、大自然の2人も彼ららしい優しいメッセージを送りました。

「マジでどのチームも素晴らしかった。でも『ゆうぱもし』は僕らに優しかった。そこが敗因かな? 優しいと僕ら甘えちゃうから……。ほかの2チームは厳しかったです(笑)」(ロジャー)

「SNSが弱いというのがわかったので、すぐにやっていきたいと思います。いままでおもしろければいいと思ってたんですけど、ただおもしろければいいってわけじゃないことを教えてくれてありがとう」(しんちゃん)

出典: FANY マガジン
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学生たちも、それぞれ3日間で得た熱い気持ちを明かしました。

「好きなことにかかわれる仕事って本当にいいなって思いました」

「いままで大学で勉強してこなかった頭の使い方ができて、新鮮で、来てよかったなと思いました」

「いままで生きてきたなかで、もっとも濃密で楽しい3日間でした。ワークショップでも素晴らしい人たちに恵まれて、いい経験ができました」

「本当にお笑いが好きで、でも楽しいだけでは成り立たない厳しさや情熱、真剣に取り組む姿勢を感じて、こういう仕事に就きたいって思いました」

「好きを仕事にするのは難しいと思っていたけど、まだまだ諦めずにチャレンジしていきたいと思いました」

インターンシップに参加した学生たちはもちろん、インターンシップを通して学生たちと交流した吉本の社員たちも気づきを得ることができた、双方にとってとても有意義なインターンシップとなりました。

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