「R-1ぐらんぷり2024」のファイナリストになったkento fukayaと真輝志が、3月13日(水)にNSC(吉本総合芸能学院)で特別授業を行いました。NSC大阪校で行われた2人の授業を、東京校の生徒もオンラインで受講。kentoと真輝志はピン芸人として活躍するための心構えについて伝えたほか、現役NSC生からの質問にも答えました。
ピン芸人のメリットとデメリット
特別授業のMCを務めたのは、kentoと同じNSC大阪33期生のネイビーズアフロ(みながわ、はじり)の2人。kentoと真輝志を呼び込むと、生徒たちから拍手が起きました。
まずは、はじりが「R-1決勝が決まってからのまわりの変化は?」と質問すると、今回が決勝初進出だった真輝志は、劇場出番が増えたほか、「千原ジュニアの座王」(関西テレビ)にも出演したと明かします。
kentoと真輝志は、自分がNSC生だったころを振り返りながら、現在はM-1チャンピオンなどが講師を務めていて「恵まれた環境だ」と生徒たちに語りかけます。
一方、ピン芸人になった理由についてkentoは「タイミングだと思う」と回答。そして、「コンビやりたいけどやれない、タイミングが合わないからとりあえずピン、という人が多いと思う」と言うと、「絶対ピンじゃないほうがいいですよ」と“爆弾発言”も飛び出しました。
その理由について、「ピンはしゃべらなければ何もしてないのと一緒。コンビなら片方しゃべらなくても成り立つ」とピン芸人ならではの苦労を語る一方で、「やったぶんだけ返ってくる」「相方にストレスがない」というメリットを伝えることも忘れません。
真輝志は「kentoさんが大阪でピンをやる大成功モデル。でもこんだけがんばって、漫才師の方たちと同じくらい。ピンをやるならそれくらいしないといけない」と断言。やはり、ピン芸人を続けるにはそれなりの覚悟が必要であることを、NSC生たちに伝えました。
未来の芸人たちに具体的アドバイス
授業では、生徒からの質問に答えるコーナーも。フリップネタの“これから”について聞かれたkentoは「厳しい戦いになっていくと思う」と話す一方、絵で伝えることの魅力や“進化”の可能性についても口にしました。
真輝志は、今回のR-1予選でほかの芸人が披露したフリップネタを振り返りながら、「(賞レースでは)その究極のフリップ芸でも厳しかった。それを踏まえてネタを作らないといけない」と伝えました。
また、ピンネタを作るとき注意すべき点について聞かれた真輝志は、「ピンはお客さんの想像力を使えるから、理想の小道具や人物を(想像で)見せることができる。そのための表情や演技、言葉遣いをすることが大事」とアドバイス。
さらに、「自分のキャラやスタイルがわからない」という生徒に対して真輝志は「自分もキャラが強いわけでも声に特徴があるわけでもない」と語りかけ、「だから普通のヤツがやっておもしろそうなコントを考える」と自身なりのアプローチ法を明かしました。
その後も、R-1で披露したネタについて、ピンで悩んだときにどう乗り越えたか、考えたネタ設定で自分に向かないものは捨てるべきか、大きすぎるフリップの移動手段についてなど、具体的な質問があれこれと飛び出します。
それにひとつずつ丁寧に答えていくファイナリストの2人。時にやさしく、時に厳しい現実を踏まえながら、芸人の卵たちに真剣にアドアイスを送りました。
盛り上がった特別授業は時間をオーバーして終了。最後に真輝志が「ピン芸人を続けるなら地獄が待ってる。でもまったくの暗闇じゃない」と語りかけると、kentoも「3年後くらいに劇場で『あのときkentoさんが言うてたみたいにコンビ組んでたらよかった』ってピン芸人としてしゃべってるのを楽しみにしてます」とエールを送りました。
【よしもとアカデミー】
数多くのスターを輩出する国内最大規模のお笑い養成所・NSCの各校では今年4月入学の新年度生を3月末まで募集しています。よしもとアカデミーはNSCのほか、エンタメスタッフの養成所「YCA(よしもとクリエイティブアカデミー)」、タレントを育てる「YPA(よしもとパフォーミングアカデミー)」、エンタメ×デジタルスタッフを育成する「YDA(よしもとデジタルエンタテインメントアカデミー)」と、この4校のカリキュラムを学びながら高校卒業資格が得られる「吉本興業高等学院」の5校からなる総合教育機関です。
「よしもとアカデミー」公式サイトはこちらから。